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困惑しながら馬車に乗り込み、ガタゴト揺られること約1時間。
向かいに座るぐるっぺんさんとやらは、先程からずっと資料?を眺めてぶつぶつ言ってる。
gr「だからだな、トン氏。どう思う?俺はもう少しこの予算は下げていいと思うのだが…」
予算の話してる。
て言うか誰に話してるの?
gr「む?お嬢か?向かいに座ってるゾ」
gr「自己紹k…忘れてた訳ではないぞ⁈名乗りはしたからな!」
gr「…む、分かったんだゾ」
『あの…?』
gr「うおっ⁈」
『そんな…?あの、誰と話してるんですか…?』
gr「あ、ああ。今からお嬢…つまり君だ。君がこれから住む屋敷の副メイド長と話していた。ホラ、コレから声が聞こえるんだゾ。お嬢も屋敷に着いたら渡すゾ」
と、髪をかき分け、私に耳を見せる。
そこには黒基調に金色のラインが入った、イヤホン…?みたいなのがついていた。
『はぁ…?』
何これ
gr「これはインカムと言ってだな…まぁ、屋敷に行ったら詳しい奴が説明してくれる。」
『はぁ…』
gr「耳元で怒鳴るなトン氏…今からする…」
gr「んんっえー、先程も名乗ったが、グルッペン・フューラーだ。グルッペンでも、グルさんでもいい。好きな様に呼んでくれ。」
gr「コレから君が主となる屋敷のメイド長をやっている。よろしく頼む。」
『あ、はい。あの、グルッペンさん、男性、ですよね…?』
gr「む?そうだが?」
『何故メイド…?』
gr「…………………………」
gr「なんでだ?トン氏?」
またトン氏?とやらに聞いてる…
gr「ム、いや、やはり人より少し長く生きているからな、物忘れが…ハイ、言い訳しません。すいません。」
メイド長負けてる。
人より長く…って、どのくらいなんだろ?
実はもう100歳ぐらいだったりして!
gr「嗚呼、そうだったな。忘れていた」
gr「なんせこの世に産まれて早、100年ちょっとだ。物忘れぐらい大目に見てくれ。」
まさかの予想的中。