テラーノベル
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舜side
放課後の居残り美術室。
舜太は一人、机に向かって一心不乱にペンを走らせていた。
よし、このフリルのグラデーション、めっちゃええ感じやん。
我ながら天才ちゃう? 線の強弱もバッチリ、これで今月のコンテスト応募用原稿の主役、マジカル・メロディちゃんが世界一可愛くなったわ……
カリカリと心地よい音が響く教室。
しかし突然、すっと人影が差し、舜太の目の前の席に誰かが静かに腰掛けた。
見上げると、そこには学校一のイケメン、山中柔太郎が座っていた。
え、待って。
なんで山中柔太郎がここにおんの?
学年一のモテ男やん。
いつも誰にでも優しくて、おっとりしてる王子様みたいなやつ。
住む世界違いすぎて、俺の目がバグったかと思ったわ
柔「……舜太くん、お疲れ様」
柔太郎は、ふんわりとした綺麗な笑顔を浮かべて、じっと舜太の原稿を見つめている。
うわ、名前呼ばれた! っていうか見られた!
男のくせにフリフリの女児漫画描いてるって引かれたかな。
でも山中くん優しいから、気を遣わせてまいそうで逆に気まずい……!
柔「……これ、舜太くんが描いたの? すごく可愛いね。……特にこの、リボンの立体の出し方とか、フリルの細かさ。昨今の少女誌のトレンドを完璧に抑えてる」
舜「え……? 詳しいな、山中くん……?」
柔太郎はふふっと優しく微笑むと、どこかトロンとした、でも真剣そのものの目で舜太をじっと見つめた。
柔side
間違いない。
この線の繊細さ、絶妙なデフォルメ、そして何よりキャラクターから溢れ出る『女児への愛(ピュアネス)』……。
舜太くん、ただ者じゃないな。俺が何年も求めていた、理想の『右腕』だ。
この出会いは運命かもしれない
柔「ねえ、舜太くん。俺と、一緒に漫画描かない? でね、女児漫画界のトップを目指すの」
舜「……はい? 」
美術室に、舜太のガチ困惑の声がポツンと響いた。
場所を移して、学校の裏庭。
柔太郎は、周囲に人がいないことを確認すると、いつも通りの穏やかなトーンで話し始めた。
柔「実はね……俺、誰にも言えない秘密があるんだ。俺、女児漫画が死ぬほど好きなんだよね」
舜「……は? 女児漫画?」
言っちゃった。
学校一のモテ男とか言われてる俺が、授業中に『プリティ・リボン』の最新話を妄想して、キュアキュア・ハピネスちゃんの新必殺技について考えてるなんて、バレたら一瞬でファンクラブが解散しちゃう。
でも、背に腹は代えられないよね
柔「毎日、頭の中では完璧なストーリーと、完璧な女児向けファンタジーの世界が爆誕してるの。でもね……神様って残酷。見て」
柔太郎がポケットからスマートに取り出したノートには、謎の、おどろおどろしい物体が描かれていた。
舜「……これ、何? 呪いの藁人形?」
柔「……マジカル・メロディちゃんだよ(ニコッ)」
舜side
いや待て、これ手足の長さはホラーやけど、このステッキの造形……!
まさか『マジカル・プリンセス』の第3期で1話だけ出てきた幻の限定ステッキか!?
舜「……山中くん。これ、もしかして『マジプリ』の、ミラクルスター・ロッド……?」
柔「えっ……!? 舜太くん、分かるの……?」
柔太郎の目が、一瞬でパァァァと輝いた。
いつもクールなイケメンが、完全に少年の目になっている。
うわあああ!! 繋がった!! この人、ガチや!! ガチの同志やんけ!!!
舜「分かるに決まってるやん!! 3期のあの演出、最高やったよな!? 女児漫画の歴史に残る神回やん!!」
柔「そう、そうなの……! あの時のハピネスちゃんの涙の理由が、次号の『プリティ・リボン』で明かされた時の衝撃ね。俺、授業中なのに泣きそうになっちゃって……!」
舜「わかる!! あの伏線回収は天才の所業!! 俺も家で単行本抱きしめて号泣したわ!!」
柔side
まさか、こんな身近に『プリティ・リボン』のソウルメイトがいたなんて……。
舜太くんのあの可愛い絵は、ただ上手いだけじゃない。
俺と同じ、底なしの『女児漫画愛』が詰まっていたからなんだ……!
柔「嬉しいな……。
俺、絵の才能が致命的にないから、ずっと悔しかったんだよね。
何度描いても『異形のクリーチャー』になっちゃうの。
でも、舜太くんの神がかった作画と、俺のシナリオが合わされば……絶対に、あの『プリティ・リボン』でトップが獲れるよ
舜「……トップ。少女誌のレジェンド、アンケート1位ってことか……」
柔太郎はすっと顔を近づけた。おっとりした美貌が、夕日に照らされて無駄に神々しい。
柔「もし、俺たちが女児漫画のトップに立ったら……」
柔「俺たち、付き合おう」
舜「……はあ!?!?!?!?」
舜side
いま何て言ったこのイケメン!?!?
語り合えて最高に盛り上がってたのに、なんで急に『付き合おう』になるん!? 男同士やぞ!?
っていうか、なんでそんな菩薩みたいな優しい笑顔でサラッと結婚式みたいなこと言えんの!?
柔side
よし、これで気持ちは伝わったはず。
女児漫画の頂点を目指すっていうのは、人生を賭けた大冒険だから。
お互いの一生を背負うくらいの、一番強い約束で結ばれたいんだ。トップを獲ったその時は、俺たちの最高のハッピーエンドを迎えようね、舜太くん
柔「俺、本気だから。ね、一緒に世界を驚かせよう?」
舜side
待って、こいつの目、冗談でも何でもなくてガチのピュアや……!
ガチのトーンで一生の約束してきとる……! っていうか、山中柔太郎の考えた最強の女児漫画、作画できるの俺しかおらんし、何よりこのストーリーの続き、俺が一番読みたいわチクショー!!!
舜「……わ、分かったよ! やればええんやろ、やれば! その代わり、トップ獲ったら本当に覚悟しろよな! 途中で投げ出したら承知せえへんからな!」
柔「ふふ、交渉成立だね。よろしくね、俺の特別な相棒」
だからその綺麗な顔でサラッと照れるようなこと言うのやめろーーー!!!
ああ、俺の平穏な高校生活が、このおっとり女児アニキのせいで、最高に熱くておかしな方向に動き出してしまった……!!
こうして、学校一の優しくてクールなモテ男と、隠れ天才絵師による、前代未聞の「女児漫画のテッペン」を目指す奇妙な戦いが幕を開けたのだった。
fin
新作ですッ!!
私っていつも変な物語思い浮かぶんですよね(?)
女児漫画オタクのふたり…尊いッ!!
コメント待ってます♬.*゚
りちこ
み る .
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コメント
5件

今まで読んだことのないような物語でとてもワクワクします!✨️ このような設定を思いつけるなんて本当に凄い、、👀 続きが楽しみです🫶💕
新作、!!mo様ありがとうございます! やっぱりmo様の書く物語すごく好きです💕柔ちゃんがイケメンすぎて滅! 次回も楽しみにしています🫶🏻
わあああ新作だ!!mo-先生お疲れ様です!!🌸✨ 第1話からもう爆発しそうなくらい尊いんだけど?!?!女児漫画愛でガチ結託するイケメン×天才絵師のコンビ、最高すぎるでしょ!!柔太郎の「付き合おう」宣言にこっちまで舜太と一緒に「はあ!?!?!?」ってなったよマジで😂💕しかもその目がガチピュアなのがもうね…推せる!!続きが待ちきれないから早く描いてください先生!!(土下座)