橙桃です。本人様とは関係ありません。
地雷だよって方、通報される方は見ないようにしてください。
年齢操作あり
→橙くん桃くん 高校2年生
青くん中学2年生
赤くん中学1年生
黄くん小学6年生
(紫くんは出て来ません。)
桃side
「キャ~!!橙様ー!!」
桜の蕾も膨らみ、花が咲く季節。
いつもどおり学校中に響くように歓声が上がっている。
橙「みんな、おはようっ!!」
生徒たち「おはようございますっ!!!」
騒がしいほどに大きな声で挨拶する生徒たちは男も女も皆頬を赤らめている。
モブ男1「今日もかっこいいな橙様。」
モブ男2「あぁ、本当に。なんせあの有名な俳優の息子だもんなぁ…」
モブ子1「家も豪邸らしいわよ…流石大金持ち」
モブ子2「素敵だわぁ…♡」
そんな本人に聞こえるようなコソコソ話をしている奴らの中をかき分けるように俺は廊下を歩く。
桃「…邪魔なんだけど。」
橙「!ごめんなぁ」
ニコッと笑いながら謝ってくるそいつの隣を通るとまた聞こえてきたコソコソ話。
モブ男1「まじかよ、桃のやつ。橙様にあんな態度取るやつなんてこの学校で桃だけだろ。」
モブ男2「何考えてんだかw」
別に学校は学ぶ為にあるものだし。誰が勝手にイベント会場にしたんだよ。
と心の中で反抗する。
実際、学校には勉強する為に来ているから、この学校の王子みたいなやつに媚び売ってる奴らの方がどうかしている。
俺は普通に生きたい。ただそれだけ。
橙「……………。」
橙「桃…やったよね?」
桃「そうだけど…」
放課後。
今日はバイトも無いからスーパーで買い物を済ませて帰ろうなどと考えながら昇降口を出ると目の前に現れた学校の王子。
橙「あのさ、
俺と付き合ってくれへん?」
桃「は?」
こいつは何を言っているのだろう。
橙「あ、今すぐにじゃなくてええんよ!急すぎて混乱してると思うし…でも、俺好きになってしもた。」
桃「いや、意味分かんないから。急いでるからどけてくれない?」
橙「どこか行くん?」
桃「どこでもいいだろ。」
橙「付いて行ってもええ?」
桃「は?なんでだよ」
橙「好きやから。」
桃「…はぁ…………好きにしろ。」
このまま立ち止まってても埒が明かない。
こうなったら荷物持ち手伝わせてやる。
橙「すごぉ!!ここ何?」
桃「何って…スーパーだけど。」
橙「始めて来たぁ!!!」
嘘だろ。こいつそんなお坊ちゃまなのかよ。
目をキラキラさせてまるで犬が尻尾を振るようにはしゃいでいる。
桃「ほら、これ持てよ。」
橙「なにこれ?」
桃「カゴ。」
カゴを持ってもらい、今日の夕飯のカレーの具材を入れる。
橙「わぁ!人参とじゃがいもやぁ!!初めて見た!!」
桃「いや、学校とかで習っただろ。」
橙「絵とか写真でしか見たことなかったんよ…厨房に入っちゃ駄目やから。」
ここまで来ると流石に心配になってくる。
将来、一人暮らしとかしないのか?
橙「…もうちょっと高いの買わなくてええん?」
桃「いや、いいよ。金ねぇし。それに普通に安いやつでも美味しいから。」
橙「お金ぐらい俺が出してあげるのに、、」
桃「大丈夫、他所の人に金なんて出させねぇよ。」
橙「?!…分かった…」
会計を済ませ、スーパーを出るともう空は夕焼けで赤くなっていた。
荷物を半分持ってもらい、帰路に着く。
桃「……うち寄ってく?」
橙「え?!…いいん?」
桃「一応荷物持ち手伝ってくれたから、お礼はしたいなって…お前がいいならいいけど。」
橙「行く!絶対行く!!あ、連絡入れなきゃ!」
そう言ってさっきと同じように目を輝かせて着いてくる姿に少しだけ可愛いなと思ってしまった。
桃「ただいまぁ」
橙「お、お邪魔します…」
家のドアを開けると近づいてきた3つの足音。
赤「兄ちゃんおかえり!!」
青「おかえり〜」
黄「おかりなさい!……………って」
「「「誰?」」」
桃「こいつは…」
橙「桃の恋人ですっ!」
桃「嘘つくな。」
黄「うわ…」
橙「引かんといて!!」
桃「はぁ、こいつは橙。別に友達でも恋人でもないけど荷物持ち手伝ってくれたからお礼するために連れて来た。」
青「なーんだ。まじの恋人かと思った。」
桃「青、お前晩ご飯抜きにするぞ。」
青「スミマセン。」
台所に向かい、買って来た材料を袋から出す。うちには両親がいないから、俺が家事をしているのだ。
橙「え?!?!桃が作るん?!凄いなぁ!!」
桃「そうか?いつもの事だけど。」
橙「ほんまに?!俺料理したこと無い…」
桃「調理実習とかでやんなかったの?」
橙「事故が心配だからって執事たちに止められちゃって、あはは…」
桃「………やってみる?」
橙「いいん?!」
桃「どうぞ。」
と、野菜と包丁を渡す。橙は包丁を手に取り、野菜を切ろうとした…のだが
桃「ストップ!ストップ!ストップ!」
橙「へ?」
桃「へ?じゃねぇよ!!持ち方危なすぎんだろ!!!」
包丁の刃側持つ人初めて見たわ。
橙「うぅ…すまん…。」
桃「まぁ、しゃあないけど…んじゃ、俺が切った野菜を鍋に入れてくれよ。それなら出来るだろ?」
橙「!!出来る!橙様舐めんなよ〜!!」
桃「はいはいw」
楽しいな……………なんて思ったりして。
皆「いただきます!」
青「あっ!黄くん人参のせんな〜!!」
黄「うるさい!やってないよ!!」
赤「ちょっと!喧嘩しないでよ〜!」
桃「そうだぞ〜黄、食べないと大きくなれないぞ?」
黄「うっ…赤にぃよりは大きいもん。」
赤「え?!黄ちゃん?!?!」
橙「あははw」
食卓は暖かくて、大好きだ。
1日の疲れが吹き飛んでいく。
橙「…!美味しいっ!!」
桃「…良かった」
目の前にいるこいつも学校ではキラキラのオーラを放った王子みたいなやつだけど、今はもぐもぐとカレーを頬張る姿が甘えっ子な大型犬って感じで少しだけ癒やされる。
皆「ごちそうさまでした!」
桃「お粗末さまでした。」
食べ終わると窓の外から聞こえてきた雨の音。
赤「あちゃ〜土砂降りだ」
黄「珍しいですね、最近全然降ってなかったのに。」
桃「橙、どうする?迎えに来てもらう?」
橙「う〜ん、どうしようかな」
青「いっそのこと泊まっちゃえば?w」
橙「え?!でも…」
駄目やろ?みたいにこちらを見てきた橙。
まぁ、こんな土砂降りの中迎えに来てもらうのも申し訳ないから今日だけならいいかと思い良いよと首を縦に振る。
橙は、ぱぁぁ!と笑顔になって執事さんたちに許可を取る連絡をし始めた。
その後は皆でテレビゲームをして遊んだ。
意外にも橙はゲームが得意ではないらしくてチビ達にボコボコにされていた。
信号機組「おやすみなさい〜!!」
桃「ん、おやすみ。」
チビ達が寝室に入っていったのを確認して橙に話しかける。
桃「風呂入って来ていいよ。でも、着替えお前俺のやつ入んなそうだし、父さんのでもいい?」
この前掃除していたときに父さんのトレーナーを見つけていたので、丁度良かった。
橙「全然かまわへんよ!てか、そっか〜桃小柄やからなぁ〜俺は入んないか〜♡」
桃「ニヤニヤすんな。外で雨のシャワー浴びてこいよ。」
橙「流石にそれは嫌や。」
んじゃ、黙って入って来いと背中を押す。
家に俺より背が高い人が居るって新鮮だなぁ…と考えながら。
橙「あがった〜!!」
桃「おぉ、どうだった?」
橙「めっちゃ狭かった!!」
桃「文句言うなよ…。俺も入って来るから先部屋行ってていいよ。」
橙「え!俺待ってるで!!」
桃「でも眠いだろ?」
橙「全然!!桃と枕投げしたい!!」
桃「いや、しねぇよ。チビ達が起きる。」
橙「そっか〜残念…でも、本当に待ってる!!」
桃「分かったから!…テレビでも見て待ってて。」
いってらっしゃ~いとニコニコと手を振るあいつを背に風呂に向かった。
湯船に入り、色々と考え事をする。
学校の王子って言ったって所詮赤の他人なのに家にあげて、ご飯食べて、風呂に入らせて、そして今から一緒に寝ようとしている。今冷静になってみると普通に俺もヤバくね?と思う。
まぁ悪いやつじゃ無さそうだし、あいつ俺の事好きって言ってたけど…
あれ、そうじゃん。あいつ俺の事好きなんじゃん。
そんなやつと今から同じ部屋で寝ようとしてんの?俺?あれ、まずくね…?
なんて頭を回転させてもどうしようも出来なくてあがった頃には少しだけのぼせてしまっていた。
桃「………。」
橙「あっ!おかえり〜!」
桃「ただいま…」
橙「?どしたん?眠い?」
桃「ま、まぁ…な。髪乾いた?」
橙「うん!!めっちゃ乾いてる!!でも桃は濡れてるなぁ…そうだ!!俺が乾かしてあげる!!」
桃「えっ!!いいよ、自分でやる」
橙「いいからいいから〜」
橙に手を引かれ、ソファの前に座らせられる。橙がソファに座りドライヤーのスイッチを入れると、乾かし始めた。
橙「ふふん、俺はドライヤーなら使えるんやで」
桃「そっか…偉いな」
橙「ふふw眠い?」
桃「…うん……」
橙の手は暖かくて優しくて凄く心地よい。
日頃のバイトなどで疲れているからか眠気が増してきた。
橙「はいっ!出来た!!桃の髪ふわふわやなぁ」
桃「ん、…ありがと。寝よっか。」
またもや手を繋いできた橙。何だか眠くて普通なら反抗する筈なのにそれを許してしまった。
桃「いや、大丈夫だから。」
橙「大丈夫やない!!俺が布団でええから!!」
部屋について始まったのはどっちがベッドでどっちが布団で寝るかの口論。
桃「流石に来客に床で寝かせるわけには行かねぇだろ。俺は大丈夫だからベッド使って。」
橙「でも…あ、じゃあ一緒にベッドで寝る?」
桃「却下。」
橙「だよな〜w」
桃「んじゃ、俺が布団で寝るから。おやすみ」
と背中を向けた途端
橙「ふふっw捕まえた♡」
桃「?!?!/////」
グイッと手を引っ張られ、布団の中に引きずり込まれたかと思いとギュッと抱きしめられた。
俺のバカ。油断していた。
桃「ちょっおい!離せっ…/////」
橙「だーめ♡ほら静かにせえへんとチビ達が起きてしまうで?」
桃「ッ………この変態っ/////」
橙「ふーん?そんなこと言ってええん?今すぐにでも襲えちゃうけど。」
桃「はっ?!/////」
橙「あははwか〜わいい♡」
桃「何言って…」
俺が口を開けた瞬間
唇が重なった。
最初は反抗しようとしたれど俺よりもガタイのいい橙には敵わなくて、受け入れてしまった。
キスなんて初めてなのに。今日初めて話したのに。
こいつの事なんて好きじゃなかったのに。
とても甘くて溶けてしまうようだ。
トントンと橙の胸板を叩くとやっと離れた唇。
恥ずかしくて今すぐにでも消えてしまいたい。
橙「かわええなぁ♡」
桃「/////今日は…ここ、まで」
橙「んじゃ、今度は襲ってええん?」
桃「………………好きにすれば?」
橙「強気やなw覚悟しといてな?」
桃「ばーか////」
橙「ふふwおやすみ♡」
結局恥ずかしすぎて一睡も出来なかった。
続きますよぉ!!今回は多分次回で最終回です!!
コメント
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最近TELLER見る時間なくてみんなの投稿一気見してる胡桃です() うわぁぁぁ…好きぃぃぃ…桃くん可愛い……あ、いつもの事かぁ……
好き好き好き好き好き好き好き!!!!!!! 尊すぎてしんじゃう! 一連ブクマやってなかったら失礼します!
うぅぅぅんッ"!!すぅぅぅぅッッ可愛すんぎ尊すんぎぃぃぃぃぃぃぃッ、!