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その後もるぅ💛さんは沢山歌ってくれた。私も最初は渋い顔をしていたが、途中から我慢できなくなって沢山歌った。
「沢山歌いましたね。」
「はい!楽しかったです!」
「………あの。ずっと気になってたんですけど、そこにある大きい荷物、何に使うんですか?」
「あ。」
私は「ちょっと待ってください。」と言って、テーブルを少し整理し、バッグを近くまで持ってきた。るぅ💛さんが不思議そうな顔をしている。
「はい、どうぞ。」
「………もしかして……」
「誕生日プレゼントです。良かった、覚えていたんですね。」
そう、今日10月25日はるぅ💛さんの誕生日なのだ。
「いや……今日の朝メンバーからLINE来てやっと思い出しました…。」
この前電話した時、もしかしてこの日自分の誕生日ってわかってないんじゃ?と思っていたが、やっぱりそうだったらしい。
というか、stprなら当たり前だけど、今も連絡を取り合っているんだ。尊い。安心した。
「あ、ありがとうございま………」
「あとこれが、今回の曲作りのお礼です。…………………えっと………、まだあります。」
「………え?」
そう。私は沢山るぅ💛さんから色々貰ったので、その数だけプレゼントを用意したのだ。
と言っても、大きいのを何個も貰っても持ち帰るのが大変なので、小さいものを少しずつ、出来るだけ絞ってだ。
重いかな、思ったが、それだけ、私はるぅ💛さんに感謝してるのだ。
「これが、私の生活を楽しく、華やかにしてくれたお礼です。るぅ💛さんが居たおかげで、友達が出来たし、やりたいことが沢山出来ました。」
他にも、世界は広いこと、色々なものがあることを教えてくれたり、心を癒やしてくれたり、勇気をくれたり、あとはこの前のヘアピンのことなど、沢山沢山、るぅ💛さんから貰ったものをひたすら伝えた。
それを、るぅ💛さんは、全部、ちゃんと聞いてくれた。嘲笑いもせず、引きもせず、ただただ、嬉しそうに笑って聞いてくれた。
「そして…これは…………これが一番大事です。
るぅ💛さんのおかげで、私は夢が出き、叶えられました。音楽が大好きになって、音楽の道に進みたいって思わせてくれて、るぅ💛さんがどこかで頑張ってるから私も頑張ろうってなって、それで夢を叶えられました。
ありがとうございました。」
ずっと、ずっと、言いたかったことが、やっと言えた。
過去の自分との約束を守れた。
あとはもう、何も悔いはない。
はずなのに。
るぅ💛さんは、少しだけ困ったように優しく微笑んで、
「なんていう顔をしてるんですか。」
と言った。
自分の気持ちにずっと嘘をついていた罰だろうか。
気がつくと、私の視界はぼやけていた。
頬には、生温かい雫が一つの筋を作っていた。