君は歌う。ずっと歌い続ける。
君が歌えなくなるまでそばにいるよ
ずっと一緒にいるから
もうそんな顔をしないで
涼ちゃんが死んで3ヶ月が経った
交通事故だった。いきなりの事だった
みんなでお泊まり会をして
なんか飲みたいねって話してて
涼ちゃんが買いに行くって言って
“すぐ帰ってくるから”が
君の最後の言葉だった
帰ってこないじゃないか
目を開けてよ涼ちゃん
起きてよ涼ちゃん
“おはよう〜”って言ってよ
いつものように笑ってよ
でももう
目を開けることもないし喋らないし笑わない
ただただ目をつぶり動かない君の身体を見る
「滉斗。僕はもう生きていけないや……笑」
涼ちゃんが入った棺桶を抱きしめて言う
「……よ。」
「滉斗?」
「おぎろよ”ッ!涼ちゃんちゃん……!」
「ドッキリでした〜っていえよ”……」
「何で涼ちゃんだけなんだ……」
「僕が死ねば良かったのにあの時一緒に行けば、あの時涼ちゃんを誘っていなければ……!」
「君は生きていたんだ……!」
「生きてたら今頃隣で笑ってたかな……笑」
「滉斗……。怖いよ……もう死にたい……」
滉斗は僕を見る
「元貴、……。」
そして僕を抱きしめた
「僕がいる……僕がいるから……ひとりにしないで」
「死ぬ時は僕と一緒、涼ちゃんに会いに行こう」
辛い、怖い……
でも滉斗といれば、涼ちゃんは嬉しいかな
安心して君は死ねるのかな
“元貴愛してる!”
“辛いね……大丈夫、大丈夫、”
“僕がそばにいるから……ね”
“辛い時は電話してね?”
“おやすみ!”
“元貴おめでと〜!”
“んへへ、滉斗も元貴も大好きぃ”
“本当にありがとう”
君のその優しい愛が大好きだった
僕を1人にはしない優しい声が好きだった
“若井のこの料理うまぁ、”
“若井ぃ寝れない……”
“あ”ぁ……もう無理かも……”
“滉斗!一緒にゲームする!”
“元貴がね辛いんだって……どうしたらいいかな”
“本当に僕はミセスに必要だったかな”
“滉斗いつもありがとう大好き”
僕にだけ甘えてきたりするのが好きだった
君の優しくて可愛い行動が好きだった
<涼ちゃん>LINE1件
《元貴をよろしくね……あの子は色々抱えやすいから、そしてありがとう》
僕は涼ちゃんの言うとうりにするよ
君が最後に残した言葉、守るから
だからそっちにで見守っててね
元貴を守ってね
でもすぐ行っちゃうかもしれないけど
そんときは笑顔で送り迎えしてね
《愛してるよ》
そう送ったって既読はつかない……
僕が今まで言えなかった言葉
受け取って欲しい
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