〔 ◨◨ side 〕
海と別れたあと、結構すぐに雨が降ってきた。
雨にうたれながら、 道を彷徨う。
帰りたい。寒い。そんな気持ちがグルグルと回る。
それでも、体が言うことをきかず、思ってることと逆のことをして、少し吐き気がする。
そんな状態でブランコの上に座る。
花奈 ( あぁ、私こんなとこで何やってるんだろ、 )
そんな気持ちが脳を洗脳する。
でも、体は動こうとしない。
また薬指を見る。
今日が雨でよかった。
花奈 「 …ウッ……ヒック…あ…… 」
いろんな感情が高ぶる。
寂しい。悔しい。悲しい。憎い。
手には雨なのか涙なのか、それとも髪の毛から垂れる雫なのか。
自分の泣き声とともに、雨の音。
花奈 「 ………ッウ……グスン…………ウッ… 」
ザーザー ザーザー
ザー パシパシ
花奈 「 え、 」
体に打たれていた雨が止まる。
目の前には人影。
驚きのあまり、涙は目の淵で止まった。
雨の音から急に違う音。
そして、次に聞こえたのは、
「 こんなとこでなにしてんだよ、 」
「 風邪引くぞ、 」
聞き覚えのある、心温まる声。
思わず顔を見上げた。
すると、驚きで止まっていた涙はまた雨のように流れ出す。
五条 「 おまたせ、花奈 」
見上げればそこには、いつの間にか好きになっていた彼。
花奈 「 …….ご 、 」
第一印象は、変質者。外見だけの大男。
でも、今は
花奈 「 …….五条、!! 」
私に恋という呪いをかけた…かげかえのない存在。
コメント
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今日一日で全て見させてもらいました! 神作ですね☺ 続き本気で楽しみにしてます!!!