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ラブホテルの清掃員としてバイトを始めた俺(岳山)は数ヶ月後、妙な出来事がおこる。
普段、清掃を行っていない間は、他の雑務をしているか、休憩室で休憩をしていた。
その休憩室にはあるモニターがある。
そのモニターは客室の状態を一目で把握できるものだ。
もっと詳しく説明すると
『空室(灰)』⬜️
『休憩中(黄)』🟨
『宿泊中(赤)』🟥
『清掃中(緑)』🟩
『掃除待ち(緑)』🟩
『故障中(青)』🟦
とそれぞれの部屋がどの状態なのかが色を見る事で一目でわかるようになっている。
しかし、その日は変だった。
モニターが壊れていたのか一つの部屋が
『紫』に表示されていた。
疑問に思った俺は先輩に
「あれ?紫なんてありましたっけ?」
と問う。
「あー岳山くんは入って日が浅いからね。まだ知らなくて大丈夫だよ」
怪しい、実に怪しい。
『紫』になると俺以外の先輩方はそそくさとその部屋に向かう。
通常、1部屋の清掃は15分もあれば終える。
しかし、『紫』になった時はそれが『灰(空室)』になるまで一時間はかかった。
「長いなぁ..何してんだぁ?」
いくら考えても仕方ないので、数ヶ月に一回は来るその『紫』を俺は無いものとした。
そんなある日だった。
いつものように休憩していると、一つの部屋が『紫』に。
何故だか、胸の高鳴りがする。
そうだ、今日この瞬間先輩方はいない。
ここで働き出して。2年、当然ながら先輩方は数人辞めて、新しい後輩ができた。
つまり、今日は俺が1番先輩だ。
「…チャンスだろこれ」
俺は休憩中に座っていた椅子から、
立ち上がろうとしたその時だった。
続く