「も、離れてやっ、!」
「いやですっ、!何かあったら困るじゃないすか、!」
「………………」
こんな他人によくそこまで出来るなと思った。
普通なら襲うやつが多いで、特に俺みたいなドロップの持ち主は特に襲ってくるやろ、
「…とりあえずあそこのベンチ座りましょ、安定するかもしれないし」
「………ありがとな、」
「いえ、困ってる人を助けるのは同然です」
「そうか…」
俺を助けてくれたやつは、深澤という人間だった。
歳も背丈も俺の方が高いのに公園のベンチまでおんぶしてもらった。すまんな…
「…深澤くんはなんで助けてくれたん?」
「俺、昔仲がいいフラッフィの人がいたんです。でもその人、よく分からないロトゥンの人に連れてかれちゃって…だから助けたかったんです」
「お兄さんが一大事になる前に…って。」
「…そうやったんやな、ありがとうな」
俺だって、フラッフィだから助けられて同然なんて思ってへんけど、
やっぱ過保護にはされがちなんやな…とつくづく思う。
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