テラーノベル
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僕はいつも歩く通学路がある。
そしてそこで毎日同じ女の子を見ている。
その女の子は違う学校の子で、
毎回なぜだか遠回りをしているようだった。
僕は思い切って
「なんでいつも遠回りで行ってるの?」
と聞いた。
すると女の子は
「死角が無い場所を歩きたいから」
と答えた。
慎重深い人だなぁって思った。
ある日、
女の子はいつもの通学路には居なかった。
僕はなんかあったかと思い、
ある道へ向かった。
すると、そこにはあの女の子がいた。
でも、この道は死角が多くて危ない道だった
『何故いつもの道で歩かないのか?』
『ここは死角が多い道だよ?』
そう言おうと思ったが、
何故だか言う気になれなかった。
そんなことがあった3日後、
突然女の子は姿を消した。
僕が毎日歩いている通学路にも、
あの死角が多い道にも、
女の子の姿は無かった。
考える暇も無く、
気づくと次の日の朝を迎えていた。
僕はふと、
昨日のことを思い出して
あの死角が多い道へと向かった。
昨日と違うものが今日、あったんだ。
それは道の端に置いてある花束だった。
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