タイムリミットは2日間。のんびりしている時間はない。
2日後の裁判までにアゼベへ行って薬を持ち帰って来なければ、ウィリアムの命は奪われてしまうという危機的状況の中、私達はやっと塔の外へ出ることが出来た。
リオネルは兵士に馬の用意をするように伝え、私達の方へ向き直る。
「父の病気はゼルゾア病という肺の病で、発症すると3日間高熱にうなされた後、体調は回復するが徐々に呼吸が浅くなる。身体が動くからと言って治療をしないと気付かないうちに肺は蝕まれ、末期になると自力で呼吸が出来ずに死に至るそうだ」
「そんな恐ろしい病気が……」
「ここ最近の父は毎晩高熱にうなされ、全身に赤黒い斑点が浮かび上がる。それが増えていくにつれ、父の命が削られているようで……」
リオネルは俯き黙った。薬があれば治るのに、簡単には取りに行けない状況の中、弱っていく父親************************
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