テラーノベル
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ゲームを始めてから一時間ほど。
最初は互角だったはずなのに、気づけば深澤の悲鳴ばかりが部屋に響いていた。
💜「待って待って待って!」
💛「待たねぇ」
💜「うわぁぁぁ!!」
画面の中のキャラクターがあっさり倒れる。
深澤はコントローラーを抱えたままソファに崩れ落ちた。
💜「強すぎるだろ!」
💛「お前が弱いんだよ」
💜「ひど」
そう言いながらも笑っている。
岩本も少し口元を緩めた。
その時だった。
深澤のスマホが鳴る。
画面を見るなり深澤が吹き出した。
💜「あははっ」
💛「何」
💜「佐久間」
なぜか岩本の眉がぴくっと動く。
💜「今日の写真送られてきた」
💛「ふーん」
💜「見てこれ」
深澤がスマホを向ける。
そこには楽屋で撮ったらしい写真。
佐久間が変顔をしていて、深澤が大笑いしている。
💜「ほんと意味分かんないよな」
💛「……」
💜「照?」
💛「別に」
💜「また機嫌悪くなった?」
💛「なってねぇ」
💜「なってるじゃん」
深澤は数秒岩本を見つめたあと、小さく笑った。
💜「ほんと分かりやすいな」
💛「だから違ぇって」
💜「じゃあ佐久間の話やめる」
💛「勝手にしろ」
💜「はいはい」
そう言ってスマホを伏せる。
部屋が静かになる。
ゲームの画面だけが光っていた。
しばらくして。
💜「照」
💛「ん?」
💜「俺さ」
💛「?」
💜「今日、佐久間と話してた時間より照といる時間の方が長いよ」
突然そんなことを言われる。
💛「だから何」
💜「事実報告」
💛「意味分かんねぇ」
💜「ふはは」
深澤は楽しそうに笑う。
その顔を見ていると、さっきまで少しだけ引っかかっていたものが不思議と薄れていく。
やがて時計は深夜を回った。
💜「そろそろ帰るかぁ」
💛「泊まれば」
言った瞬間、岩本自身が少し驚く。
深澤も目を丸くした。
💜「え、いいの?」
💛「終電ないだろ」
💜「まぁそうだけど」
少しの沈黙。
それから深澤が笑った。
💜「じゃあ泊まる」
💛「おう」
当たり前みたいな返事。
当たり前みたいな空気。
深澤は立ち上がると、大きく伸びをした。
💜「なんか今日の照、変だったな〜」
💛「うるせぇ」
💜「嫉妬してたし」
💛「してねぇ」
💜「まだ言う?」
💛「まだ言う」
💜「はいはい」
笑いながら寝る準備を始める深澤。
その背中を見ながら、岩本は小さくため息をついた。
たぶん。
この話は何年経っても、深澤にいじられ続けるんだろうな。
そう思うと少し面倒で。
でも少しだけ、悪くなかった。
コメント
1件
第3話、読み終わりました〜! ゲームしながらのやり取り、めっちゃリアルで笑っちゃった(笑) 嫉妬してる岩本、隠そうとしてバレバレなところが可愛いし、深澤が「佐久間といた時間より照といる時間の方が長いよ」ってさらっと言うところ、ずるいな〜って思いました🥀 最後の「面倒だけど悪くなかった」って岩本の心の声、すごく好きです。2人の距離感がじわじわ縮まってる感じが伝わってくるエピソードでした🖤
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しょっぴー