届かない愛

香奈？…

何～笑っ

ブス～笑っ

え？…振り向いたら。砂をかけられた。

きゃあ！…

理世！！

あんた達何すんのよ！…

押し倒された、男の子達。

ねぇ…理世。眼が痛いよ…

我慢出来る？…

ガラケーで

お父さん、ちょっと来てくれる！香奈ちゃんが砂をかけられたのよ！

ちょっと待ってろ！…

眼が痛いよ～！

ブブー

理世？…

香奈ちゃんが眼から血が出てた。

理世！原田に電話しろ！

はい…

抱えられて。

病気に担ぎこまれた。

いやぁ！！

夢みた私。

真っ暗闇の中…

ボッチを押した。

パタパタ！

香奈？…夢みたの？…

頷いた…

---

高校生になり、杖と盲導犬を引き連れてた私、

キュンキュン…

ウウーワン！

リキ？…吠えないでよ…

チャリチャリチャリ

退けた私。いつものコースを歩いてた。

理世が離れた。高校生が違う私達は

電話もめったにしなくなってきた。

ﾊﾟﾀﾝ！

香奈？。乗りなさい。

お父さん？…顔を上げた。

眼鏡してても意味ないだろ…

アハハ…そうだよね。

原田香奈。

父親は大学の先生してた。

…

兄がいた。

怒ってた。女の子に石を投げるのかって。

失明した私、

砂、石が眼球にキズをつけたらしく。

目元が腫れた。

ねぇ眼が見えないの…

指指すなって。

可愛い顔をしてるのにもったいないぁ…

私がいるよ。

…

お父さん帰っても良いよ…

連絡しろよ！…

はい笑っ

杖と犬のリードを手にした。

リキが止まった。誰かいるの？…

おはよう笑っ

僕佐久間です。

キュンキュン…

ﾊｧﾊｧ…

リキ、迷惑かけたらダメよ！…

大丈夫だぁよな。

餌あまり与えないで！…

怖い飼い主だな。

授業を受ける私。

盲学校に着いた。

ｷｨｰ。

階段をゆっくり上がった。

手をひいてくれる人がたまにいる。

ありがとうございます。

頑張れよ。

点字、

点字の鉛筆を持ち。

先生の声を聞き取った。

慣れないと…

物差しを押さえて

書いてた。

原田さん…凄いな。

ありがとうございました。

明日また病気の検診

視力検査。目薬、

愛梨沙さんが来てくれた。

ねぇ香奈さん、家に来ない？…

でも犬がいるので…

香水の香り、

私が苦手だって…

帰る頃。

…見えたらお友達も増えるだろうな…

長谷？…

香奈さんか？

あなた達誰なの？…

二人の足音が感じとった…

近寄らないで！…

杖を振ってた。

桔梗？…

佐久間あの娘か？…

お前達～！

やべ～！佐久間先輩だ！逃げろ💨

杖を押さえられた。

香奈さん佐久間だよ。

佐久間さん？朝も助けてもらったのに、ありがとうございます。

車が停まった音。

乗りなさい。

知らない車は遠慮します。ごめんなさい。

どうして？…

家の車じゃないと酔う…

そうなんだ。

ブルルル、

はい？香奈。

連絡よしなさいと、変な男に拐われるって！

ごめん…

歩くの慣れないと…

そこに待ってなさい。

兄がくれた…

嫌いよ…

女性を連れてくる香水の香りをプンプンさせる…

ブブー。

恵介さん…また妹？…

嫌なら帰れよ！

お兄さんて抱き上げられた。

香奈ごめん…

何が？…

横に彼女が乗ってた。

ラベンダーの香りがした…

匂い気になる？…

はい笑っ

笑ったよ恵介さん

ラベンダーの香り好きだもんな笑っ

はい笑っ

可愛い顔をしてるのに眼が見えないっていうのも

辛いわよね…

指定するなら降りて？…好きでこんな事になった訳じゃない。

はっきりしてるのね。

志織？、つき合いやめるか？…

またそんな事いう…またとりかえるの…

バタン！

さようなら！…

バタバタ！

お兄さん？…私のせいで放れる。

お前が大事だからだ！…

降りろ！…

玄関口が開いた、

恵介。未だ怒鳴り声あげないでよ。

おふくろ戻らないからな。

どこに行くのよ！たまに一緒に居たら！…

香奈泣かないで！…

お母さん…私のせいだよね…

痩せてた手を私の顔につけてた。

お父さん会社だね。

何時になるか。