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なんとか2話執筆し終えました…。そして一話のコメントの返信少しします!最後の方に掲載してるのでぜひ目を通してくれると嬉しいです。
第二話
「あ、あとそれでブルーメが最初に出会った時言ってた、下から来たのって…なんのこと?」
舷側に頬杖をついた彼女が口を開く。
「さっきも言った通り、本来下に行くことはできないけど、例外があるの。それは大 罪人が重い刑としてそこへ落とすことよ」
「重い刑…」
「えぇ。つまりこの浮遊大陸から永久に追放し、下に落として二度と来れなくせるの。それに今まで地上からここまで帰ってきた事例もないわけだし。あとこれは一番重い刑ね。」
「そうなんだ…。ってことは僕のこと最初、
大罪人ってって思ってたの!??」
「ふふっ。そういうことになるわね!」
彼女は口元を手で隠すように愛らしい顔で笑う。 こうみると、ブルーメがとても可愛く見える。アリアとはまた違う感じの雰囲気がある。
アリアは美人で手の届かない存在だが、ブルーメはなんだかんだいって優しいお姉ちゃんのような存在だ。
風に揺れる肩まで伸ばした赤い髪がより一層、彼女を可憐に思わせる。
それから浮遊大陸のこと、都市のこと、魔族のことについて様々なことをブルーメから教えてもらった。(作者コメント、ここの内容はいつか出します)
「そういえばブルーメって僕と出会う前、何してたの?」
「次は私の話ね!一応私冒険者してるのよ!」
と、誇らしそうに自信満々に答える。
「冒険者は聞いたことあるよ!確か、魔物を倒して報酬をもらうやつだよね?」
「そうだけど…なんでそれは知ってて他は全く知らないのかしら…」
「い、いやいや!たまたま聞いたことあって!」
「ふーん…。まあいいわ」
あぶねぇ…溢れ出る滝汗がバレてませんように
「やっぱり冒険者にランクってあるの?」
「鋭いわね、あるわよ。主に7つに分かれてるわ」
星晶級(レベル500以上)
暁星級(レベル400~499)
覇星級(レベル300~399)
奏星級(レベル200~299)
上星級(レベル100~199)
中星級(レベル50~99)
浅星級(レベル1~49)
「ちょっとまって!上星級からほほ100レベル上がらないと次の奏星級いかないの!?」
「ええそうね。でもここら辺からパーティー組み始めたり、強い武器を揃えてレベルの高い魔物を倒すのよ。だから人によっては3ヶ月で次の級に行く人もいるわ。それと、私のランクはレベル52でこの前中星級いったのよ!」
「意外と強いんだね。結構大変?」
「意外とってなによ、意外って。」
「ご、ごめん…」
片眉をあげてこちらを睨むブルーメ。黄色の目がとても際立つ。
「そこまで大変じゃなかったわ。大体一週間ちょいすればすぐなれたわよ」
意外と早い段階で初心者離脱できることに内心驚く。
「冒険者って魔物倒す以外何もしないの?」
「まさか、それだけじゃないわよ。冒険者はいろんなクエストをこなすのよ。クエストには大体三種類あるわ。一つは冒険者ギルドからの依頼。大体近辺に生息する魔物の討伐がほとんどね。もう一つは民間人や商人からの依頼。依頼内容は魔物を討伐すること以外にも魔法瓶を製薬したり、必要素材を集めるなどほんとにいろいろだわ。お困り仕事を引き受けるイメージに近いわね。そして最後は国や街からの指名手配を見つけることよ。これは一度に大きな報酬がもらえるからみんな血眼になって探してるわ。うーん…それくらいかしら」
「結構やることあるんだね…」
「えぇ!意外と大変なのよ!でもまあその分自分に合ったクエスト内容を慎重に選ぶことができるからメリットが多いわね」
そんなこんなで話しているうちに隣の大陸、
モリストーン大陸のアイシュー都市に到着する。
「2時間ってあっという間だったわね!」
モリストーン大陸は魔大陸を除く他五つの大陸の中間地点になっているため、人や物の流通が一番、そのため若者の流行の場としても人気だ。他にも飛行船の造船業も盛んであるのも有名だ。ちなみにブルーメと出会った場所は魔大陸から少し離れた少し小さい島国である。
ん…?そういえば、アリアは確か魔族の幹部って言ってたよな…。てことは僕が目覚めたところを魔大陸と仮定するならあの鎧男は魔大陸から島国へ連れて行ってくれたのか…?
そうなるとほんとにアリアはここまで優しくしてくれたのか…。かなり謎である。
「ちょっと!無視しないでよ!」
考え込んでいた僕の頭をボカっとゲンコツをする。
「いた!ごめんってば!」
「ふん!次から気をつけてよね!」
彼女の扱い方にはこれから注意が必要だな。
アイシュー都市は先ほどの街と似た雰囲気だが明確に違う点が一つあった。
「ねねぇ、ブルーメさんや…」
「ん?なによ」
僕は”彼ら”へ指をさす
「あ、あの人達耳が生えてる…。しかもあの人は頭だけ猫だ…」
頭だけ白い猫の頭の者や、頭部に虎の耳が生えているものがいる。体にも注目してみると手…というより前足は動物で、二足歩行。そしてしかり毛が生えているため、仕草や表情は人間そのものである
「ああ、そういうことね。あの人たちは獣人よ。それにあの服装だと冒険者っぽいわね。あと言い方には気をつけなさいよ、私そういうのはほんと許せない主義なの」
「いや、別に嘲笑や蔑視してるわけじゃない!ただ、一度も見たことなかったからさ」
「…そう。次から気をつけてね」
彼女の初めて怒った姿にすこしびっくりする。
凛とした横顔に目を離せない自分がいた
「というか、黒田はこれからどうするの?何かすることがなければわたしと冒険者やらない?」
「…あっえ?いいのか?!」
正直これからの職は全く考えていないし、元の世界へ帰るための情報収集の仕方についてどうすれば良いか分からなかったため、このブルーメの誘いはかなりありがたい。
「願ったり叶ったりだ。これからよろしく」
「ええよろしく!」
バッと僕の手首を掴んだブルーメが走る
「早速決まったなら冒険者ギルドへ行くわよ!」
「あ…う、うん!」
暖かな手に引かれて僕らは冒険者ギルドへ向かった。
金色の板に刻まれた「アイシュー冒険者ギルド」
かなり建物は大きく、たかが冒険者登録だけでこんな広いのかよ…。
中はモダンの建築だった。中は開放的で広く、天井はドーム状のガラスで空の色がみえる。
というかもっとこう…19世紀の北アメリカのカウボーイが集まる居酒屋みたいに雰囲気あるところかと妄想を膨らませていたが全く違く、この冒険者ギルドはかなり現代的に近かった。というか、入ってきた時自動ドアだったし!!!この世界に赤外線センサーやその他電気回路が開発される技術があるのか、はたまたこの世界特有の物理法則や鉱物でこちらの地球と違った技術を使っているのか…。かなり謎だ。
「冒険者登録の方ですか?」
受付にいくと受付嬢が話しかけてくる。
「はい。この人に」
と、僕に指をさすブルーメ。
「わかりました。お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか」
「黒田です」
「はい。ではこちらへ」
と、奥の方へと手を向ける
ブルーメも手を振る
「あとでね」
「うん」
招待されたところへドアを開けると、そこは
驚くほどどこまでも続く草原に藁でできた的が三つあるだけだ。遠くの地平線の奥を見ても終わりが見えない、この建物どんだけ広すぎるんだよ。こんな大きさあったか?いやないだろ。
後ろを振り向きドアを見つめるとわかったが、
ドアがポツンとあるだけでそのドアの後ろは草原が続いたままだ。
「やっぱり冒険者ギルドとは違う場所か…?」
と、独り言を呟いたつもりだが、
「はい。ここは能力で作られた次元空間です。ここでクロダ様の固有スキル、能力、身体測定や体力測定、武器の相性を調べさせてもらいます」
「次元空間…固有スキル…」
(固有スキルや能力とか、ブルーメと飛行船に乗ってる時に教えてもらったっけ…忘れたな…)
「次元空間も当ギルドの従業員の固有スキルでございます。順に説明させてもらいますね。
固有スキルとは、すべての人が持っているその人だけが扱うことのできる能力のことです。大体1人につき一つか二つ持っていますが、珍しい人は三つ以上を所持してます。現冒険者で三つ以上の固有スキルを持っている人は六人いますね。その方々全員は最高ランク星晶級、レベル500以上です」
「す、すげぇ…」
「次は能力の説明に移ります。能力の取得は先ほどお伝えした固有スキルとは違い、元々持っているものではありません。後天的に取得でき、ほとんどの人は戦闘によりレベルが上昇したことで能力を取得できるようになります。
そして能力には大きく三つ分けてあります。
一つは今言いました、レベルが上がることによって取得できる能力です。ちなみにこの能力を一定以上使用すると支配の名前がつきます。つくことでその能力の力がより大きく発揮できます。
二つ目は練度です。これは人の戦闘技術といえばわかりますでしょうか。剣を扱う人は能力なしの技を極めると取得できます。素振りや斬撃、踏み込み、カウンター、跳躍など武器だけでなくその人自身の力を底上げしてくれます。最後は耐性です。魔物との戦いで同じ攻撃を何度も受けると耐性がつき、その攻撃のダメージがつきにくいです。毒や感電、延焼などの主に状態異常耐性と呼ばれるものと同じです。
能力についての説明は以上となります。
次は魔法についてです。
魔法の属性は主に風、土、水、炎、雷、光、闇と特殊ですが、次元時空の八つで構成されています。この属性は人によって得意不得意に分かれていますが、まれに全属性扱えるものもいます。
これで全ての説明が終わりました。
分からない点や質問したいところはありませんか?」
長々と止めることなく説明された僕は脳の許容容量オーバーを超えることになったが、また説明されるとめんどくさいので
「いや…大丈夫です…」
何が大丈夫ですかね僕
「わかりました。では今から黒田様のステータスを計りさせてもらいます。この水晶に手をかざしてください」
言われるまま水晶の前に手を置くと、目の前にテレビの液晶部分がドン!と表示される。
黒田 馨(クロダ カオル) 24歳 職業:なし
ステータス
Level 0 浅星級
攻撃力20 HP80 体力7 魔力50
固有スキル : なし
能力 : 威圧耐性 催眠耐性
魔法 : なし
加護 : 共鳴 共通言語
「固有スキルがない!?は、初めて見ました…」
ないってどういうことだよ!!!
「しかもステータスが全部冒険者平均以下、一般人以下ですね…。かなり低いです…」
「うっ」
今更体力云々を仕事人間へ言ってもな。
そりゃ低いしな。
「それと、珍しいですね…。加護があります…」
「カゴって何でスカ…?籠?」
「いえそちらではなく、加護ですね。加護はほとんどの人は持ってないですし、所持条件も珍しいんです。精霊からの寵愛を受けるか、もしくは大賢者様からの祝福の二つしかありません…」
「精霊?この世界にいるのか?」
思わず聴き慣れた言葉が出てきてびっくりする。
「はい。ここから南西のテイト大陸しか生息していません。もしや、お客様。家の仕事関係で精霊と関わることはしていますか?もしくはご出身がテイト大陸ですか?」
一応異世界出身は伏せておくか。面倒なことはなるべく避けるのが吉だ
「いや、出身はそこではないです。精霊とも一度も会ったことがない」
「なるほど…では大賢者様からの祝福になるのですか」
「その、大賢者サマって誰なんだ…?」
「お、お客様!かの英雄、大賢者様をご存知ないのですか?」
おいブルーメはそんなこと教えてくれなかったぞ!!恥かかさんじゃねー!
「三億年前、第一次魔大陸魔族戦争で魔王を封印し、この浮遊大陸を作った三人の大賢者様のことです。そしてこの世界に誕生する時、稀に大賢者様の祝福を受けるの人がいます。受けた人は強力な加護を持ち、その加護で世界にさまざまな偉業を、残す人がほとんどです。そしてその半分は異世界転生の人です。最初冒険者ギルドに自動で開く扉があったでしょう、それも大賢者様から祝福を受けた異世界人です」
俺の場合、異世界転移になるがこれ含ませるのだろうか
「祝福を受ける人は異世界転生じゃなく、異世界転移もなるんですか?」
「いえ、そのような事例は一つもありませんね…。私も聞いたこともありません」
じゃあ俺が例外ってことか…?謎だ
「話が脱線いたしました。ステータスに戻ります。お客様の能力に威圧耐性、催眠耐性がありますね、この意味はわかりますでしょうか?」
「あ、あぁわかる」
「わかりました。ではここの説明は省かせていただきます」
正直そこに突っ込むとちょっとやばかったので焦った…。
「加護の共通言語はさまざまな言語でも完璧に理解、そして会話がすることが可能になる祝福です。つまり魔族や他の種類と自由に会話することができます。それと共鳴については私は初めて聞いた加護のため一度当ギルドで調べてきます。少々お待ちください」
と、礼をし後ろのドアへ消えていった。
1人になった僕は少し考える。
(共通言語についてはわかったし、なんで魔族と喋れたかやっと理解できた。じゃあなんで俺が魔族と話せたことを魔族はびっくりしていなかったのだろうか…。最初から人間の言葉で喋っていたのだろうか。いやまあ普通に考えたらそうなのかな。それにしても俺、固有スキルなしは悲しいぜ…)
とそんなこんなを思って数十分、さっきの受付嬢が帰ってきた。
「大変お待たせしました。クロダ様の共鳴についての詳細が判明しました」
「おお!」
「それは、”ほかの人の固有スキルや能力を所持者とともに扱うことのできる加護”です」
「ほう…?」
「具体的に説明しますね。これは他の人の固有スキルや能力と自分の能力加護をお互い共有することができる、使い方次第ではかなり強力になるものです」
「おおお!!!それはすごい…!!!」
強く使えると言われ、24歳かなり心が躍る。
「この加護の発動条件が能力を共有する相手と手を繋ぐことが条件になっています」
手を繋ぐ???陰キャ系チー牛には難しい話だ
「そして解除条件もまた同じ人と手を繋げば元に戻ります」
「なるほど…」
「以上がステータス解説になります。他に質問はありますか?」
「いえ」
「ではこれから身体測定と体力測定、武器の相性を測ります」
この草原の部屋を後にする。
「あの、ここもう使わないんですか?」
「はい、今回は使わないことになったからです」
今回使わなかったというが、まともな能力と固有スキルがあったら、あの的の藁は使っていたのだろうか…。ちょっと悲しみ
案内されたところは他にも人がいる空間だった。一言で言えばジム?体育館?だろうか。かなり汗臭い。
そこから僕は身体測定体力測定と武器の相性に調べた。
武器の相性については剣、魔法、弓、短剣など色々いやったが、全くできないのが魔法、マシに扱えたのが剣だった。だがマシに扱えたのが剣すら一般人以下である。いやさ…ちょっと思ったよ、僕のステータス結構あるんじゃないかなって、能力もたくさんあってさ…魔法もバンバン打てて剣もカッコよく扱えちゃう…。それで女の子にモテモテ!なんてのはない。現実はいつもそうらしい。
「以上になります。これから冒険者になるための手続きを行います。すぐに終わるので後もう少しの辛抱です!」
そう言われた僕は床に倒れていた。
「うぅぅ……わかりました……」
まあかわいい受付嬢に応援されたのが唯一の救いかな。
冒険者手続きも終え、はれて僕は冒険者となる
「遅かったわね!」
そうだ、色々なんや感やあったせいで1時間半も経過したのだ。ずっと待っててくれたブルーメに後で奢ろう
「ごめんごめん!」
「それで?ステータス見せてよ!」
冒険者登録を終えたら手元にリングがもらえる。そのリングに
「ステータス」
といえば自分のレベルや能力が一覧として表示されるようになる。これもまた原理のわからないホログラムのようにリングから映し出される
「はぁ!???なんであんた固有スキルがないのよ!!!どういうことよ!」
ははは…まあそう言われると思ったさ…
「いや、僕にもわからないんだ、それが。その代わり加護で補えれるからさ」
「そうなの?!珍しいわね。よくないけど、まあいいわ。それで加護の内容は何?」
説明をする
「なるほどね…。あ!私のステータス見る?」
返事したらブルーメの「ステータス」という言葉でかき消される
ブルーメ • ザーツ 17歳 職業:冒険者
ステータス
Level 52 中星級
攻撃力125 HP280 体力300 魔力190
固有スキル : 鼓舞
能力 : 身体強化 支援 牽制 俊敏 毒耐性 麻痺耐性 閃光耐性
魔法 : 風練度Ⅱ 光練度I 炎練度I 水練度II 土練度lll 雷l
「…」
おいおいおい!!!僕より全然強いじゃないか!!!!なんだよ!この能力の多さ!それにこの固有スキルはなんだ…?
「まだ中星級駆け出しだからまだまだね、これからもっと伸ばさなきゃ」
なにがまだまだだ!!全然高いぞ??僕のステータスの二倍以上あんだぞ!!
「クロダ?どうしたの?」
なかなか察しが悪いなブルーメ、いや彼女がそこまで気にしてないからわからないのか。彼女なりの気遣いもあるかもしれない。だから何も言わないでおくか、
「いや…」
「あそう…。あ!私の固有スキル説明するの忘れてたわ。私の鼓舞は一言で言えば支援スキルね。攻撃力と速度を底上げと、精神面の勇気付けもあるわ」
なるほど日本語で直せば火事場の馬鹿力とかに近いのかな?臆病な自分にはありがたい
ブルーメのステータスを凝視する。
「…?なあブルーメ、この牽制ってのはなんだ?」
「えっとそれはね、私バフ系かける事が主だけどデバフもかけることもできるの、それが牽制。相手の素早さと攻撃力と判断力の低下ができるわ」
結構便利ではないだろうか。初心者の僕にはあって欲しい能力だ
「よし!じゃあちゃちゃっとパーティー申請して宿取るわよ!そしたら明日はギルドに行ってクエストもらいに行こ!」
「ああ」
「そういえばパーティー名何にする?」
「え…名前決めるのか」
「ええそうわよ。黒田が決めてお願い!私センス皆無なのよこういうの!」
「え、えぇ…」
パーティー名か…良い悪いの前に決めた名前でこれからやっていけるかが一番大事ではなかろうか。
「フロイントはどうかな?友達っていう意味だし僕らにはちょうど良くないか?」
「フロイント…いいわね!流石クロダね!」
女の子に褒められる僕はホクホクする。僕の職場では女の子だけでなくほとんどの人から言われたことないからかなり心がしんみりとする。
まて、
「ブルーメ?確か17だよな?」
「ええそうよ?それがどうしたの?」
僕24、ブルーメ17。7歳下の女の子に褒められて、嬉しくなる24の僕…かなりプライドが落ちたようだ。
そんなこんなでパーティー手続きも終え、宿を取り2人で夕食に出かける。おい!デートじゃねえか!
「どこのお店行こうか?」
「なんも決めてないわ!でもさっきクロダがパーティー名決めてくれたから今度は私がお店決めるわね!」
ブラブラと街を歩く。よる20時を回っても空は少し明るい。右や左からの美味しい匂いで腹はもっと空いていく。
「あ、あそこなんてどうかしら。」
と、彼女の見ている方へ頭を向く
衝撃を受けた僕が目にしたのは
「いや〜こういう雰囲気がたまらんのよ〜!」
「意外とブルーメはこういうのが好きなんだね…」
彼女が選んだ店はザ!異世界の居酒屋だった。
中はむさくるしい男を囲む木造建築、おまけにドアはサルーンドアだ!彼女がそういうのを選ぶとは全くの予想外だった。
「早くビールが飲みたいわね!クロダ、ビール飲めるかしら?」
「あ、ああ飲めるぞ。てかまて、ブルーメ17歳だよな?酒飲める年齢じゃないだろ」
「何言ってんの!私今年から飲める年齢なの!最初はやっぱり不味かったけど、友達と何回かしていくうちに美味しく感じてきて今はもう最高っすよ!(ニヤニヤ)オヤジ!生二つと肉二つ!」
ブルーメ…お前そんなキャラだったんか…
運ばれてきた肉は輪切りに切られた肉に骨が突き刺さってるもの、通称漫画肉!!!男のロマン…今叶える…!!
今回僕はあまり飲む気ではなかったのでビール一杯でやめにしたが、ブルーメは5,6杯飲んでおり、かなりベロンベロンになっている。おい、飲みたての年齢でそんな飲んだら良くないんじゃないか…?
「ブルーメ、そろそろ飲むのやめたらどうなんだ?かなり酔ってるぞ」
「いやぁ?てかあたし酔ってないし!私お酒ちゅよいのよお!ウップ…。そろそろお会計しゅるすかしら…」
飲み過ぎて呂律も回ってないようだ。
彼女が席を立とうとした瞬間、
「う、うわぁぁ!」
「危ない!」
よろめき足がつっかかって倒れそうになるブルーメを僕は咄嗟に支えた。
腕の中に彼女の赤い顔が収まっている。
「うぅ…うん?くろだの顔が近いわね…!」
かなり泥酔してしてバカになっている。
「危ないぞ…。水持ってくるからここ座ってろ。」
彼女を近くの椅子に座らせようとすると、彼女の手が僕の頬に伸びていく。
「意外とかわあいいわねくろだ…」
彼女の行動に困惑する。おいまてこれはいけない展開だ、7歳年下の女の子をこんなにさせたという人として終わってる歴史が刻まれてしまう!
彼女の手を離そうと思ったがかなり強く、引き剥がせないことに困っていたところをブルーメは彼女の顔へとグッと引き寄せる。
僕とブルーメの顔の距離3cm、文字通り目と鼻の先の距離、僕の視界いっぱいにブルーメの顔。読めないこの情報量に驚きの連続すぎて何もできない突然、僕に大きな声が耳をつんざく。
「あたしよりも可愛いわ!むかつく!!」
「うるさっ!、ってええ?」
彼女の沸点が意味不明だ。
「おいおい!あそこカップルお熱いぜ〜〜!!」
「キース!キース!キース!」
僕らの様子を見てたかなり酔ったオジサン達が野次を飛ばしてくる。だがそのおかげで冷静になった僕は頬に置かれた手を跳ね除け、彼女の口へ水を運ばせるように促す。
「ほら!飲めよ!」
「うわーぁ。いやよ!ごくごく」
否定な言葉を投げつつ水をすんなりと飲む。かなり世話がかかる女だ…。
それから時間をかけて僕らの宿につく。
部屋に入ったブルーメはベッドと一体化するほど溶け込み、数分すれば規則的な寝息が聞こえてくる。
「はぁ、疲れた…風呂に行こう」
宿の隣にある温泉にいく。
この世界に温泉があることにびっくりする。というかどこからどう見ても日本文化の竹があったり様式美がそれそのものだ。
今日の受付嬢の言葉を思い出す。
「加護持ちは転生者が多いだっけ…」
僕以外の転生者はどんな人なんだろうか…。もしかしたら元の世界に帰る方法を知ってるかもしれない。これから冒険者をやっていくとともに、転生者も探していきたい。
男湯に入り、体を洗う。
日を跨ぎそうな時間帯のせいか人が1人もいない。この世界の人たちはみんな朝型か?
洗い終わり、店長がお前が最後の客になるからと、柚子に似た黄色の果実をもらえたので湯に入れる。香りは柑橘系に近いが、レモンといえば、みかんとも違う匂いだった。どちらかといえば中間?
「ふぅ…」
異世界へ来てからの疲れが一気に吹き飛ぶ。しっかり寝ていたとはいえ精神面の疲れは取れてはいなかった。ここに慣れるのに必死で肩の荷がやっと今取れた気がした。
(慣れる前に元の世界に帰りたいけどな…)
そして僕は迷っていた、ブルーメに転移できたと言うべきか。いや、まだ今日出会った人だし…いやでもこれから冒険者パーティー仲間として信頼におくべきか…。
「ううう…ブルーメ…」
自然と少しつり目の愛らしい顔つきが思い浮かぶ。
「…まさかな。別にあいつのこと好きじゃないし」
もしそうだとしたら僕は惚れっぽすぎるだろ。
それに7歳年下の未成年の彼女ができるのは大人としていかがなものだろうか。この世界の成人は知らないが、こちらのルールで行かせてもらう。てか何様だ僕は…
これまでの人生で彼女ができたのは高校生の一度きりで、大学に入って少ししたらフラれた。理由は聞いてないけど、僕以外に魅力的な人を見つけたんだろう。
もういい、自分の恋愛事情などは誰も気にしてないし終わったことをずるずると引きずるのも良くない。
そう思い、湯から出る。
部屋に戻ると寝返りを打ったブルーメがいた。
(おいおい…てか靴脱げてないぞ…)
起こさないように靴を脱がせる。もちろん親切心たっぷりの下心なしだぞ。
彼女の顔をずっと見てしまう。すーすーと肩を揺らす姿はどこまで大人ぶっても子供らしく、幼児のように体を丸めて眠る体制は本当にそのものだ。
はっとして時計を見ると一時になりそう。さっさと寝て明日に備えるべくベッドに潜り、数分すると瞼が落ちていく。
おやすみだ世界
「おきてよ…ねぇ…」
僕の体を揺さぶり起こそうとする声がふわっとぼやけて聞こえる。
「ねぇ…ねぇってば…」
なんだか心地がいい。僕は一人っ子で兄弟に憧れていたから妹ができた気分だ…。あわよくばおにいちゃん〜って呼んでくれないかな。
「おきてってば!!!!!!」
「うるっっっさっ!!!」
そんな思考を打ち破るように耳元で大きな声が脳に響く。
「だって全然起きてくれないじゃない!!」
「だとしても起こし方があるだろ…?」
「起きない方が悪いわ。それに今9時だし」
まあ正論だ。
ふと、昨日のことを思い出す。
「なあブルーメ、昨日の夜どれくらい覚えているか?」
「いやぁ、それが全くなのよ!一杯目くらいまでは覚えてるんだけどね…」
「まあそうだよなあんな飲んでいだからな」
「えっ!そんな飲んでたの!」
「そうだな。大体5杯前後」
「うそ…」「ほんとだよ」
そんな会話をしながら支度して、外に出る。
「昨日の支払い俺がしたから朝食はブルーメよ奢りでいいよな?」
「ええもちろんよ。何食べたい?昨日私が決めたからクロダがきめて!」
「そうだな…。パンにするか?」
「おっけー!」
朝食は朝と昼の間くらいの微妙な時間帯だったので人はあまり多くなかった。
「それじゃあ!たべおわったからギルド行ってクエストもらいに行きましょ!」
「ああ」
ギルドについて思い出したことが一つ、
「ブルーメ、僕武器ないんだけど…」
「まあ、最初だからね。武器なしでできるクエストにしましょ」
浅星級のクエストが張られた掲示板をみるブルーメが一枚の紙をちぎって僕に見せてくる。
「これとかどうかしら!魔物倒さないし、報酬も内容に見合った金額で武器のないクロダにとって良い条件かしら」
渡された紙を見ると
「 魔物討伐なし!
イブスターとカラカズの薬草10枚ずつ
報酬 銀貨4枚 」
と書かれていた。銀貨の相場がわからないがブルー目が良いと言うのならそうなのだろう
「確かモリストーン大陸の北って森があったはずよ。少し遠いけど行くわよ!」
「わかった」
なにもわからない無知の赤子である僕にとってとても心強い味方だ。彼女がいなかったら僕はかなり困難を極めていたはずだ。
僕は彼女の背中を見て目的地まで行った。
コメント
アリアが優しすぎる。主人公に気があるのか?
呼んでくださり誠にありがとうございます!私も見返したところ確かに少しおかしい気もしますが、一応今後アリアをまた出す予定なのでそこで説明をしようと考えています。
拙い文章ですが、ぜひ二話も楽しんで温かい目で見てほしいです!