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――柔らかい感触が、指先に触れていた。
ゆっくりと目を開けると、視界に入ったのは見知らぬ天井だった。
白い装飾が施された、やけに綺麗で、どこか冷たい部屋。
「……ここ、どこ……?」
体を起こすと、ふわりと長い髪が肩を滑り落ちた。
ベッドは広く、部屋も一人で使うには不自然なほど大きい。
まるで――誰かに“用意された”みたいな空間。
その違和感に気づいた瞬間、心臓が小さく跳ねた。
そして。
「……なに、これ」
ヒナの手の中に、ひとつの人形があった。
子供が持つような、小さなぬいぐるみ。
動物の形をしている――うさぎ、だろうか。
けれど。
その人形は、あまりにも“自分に似ていた”。
淡い水色の布で作られた体。
長い耳には、自分の髪と同じ色のリボン。
服も、今自分が着ているものとよく似ている。
そして何より――
あちこちに走る、雑に縫われたツギハギ。
「……やだ」
思わず、人形を握る手に力が入る。
軽い。
そして、少し力を込めれば壊れてしまいそうなくらい――脆い。
まるで、自分みたいで。
「……なんで、こんなの……」
そのとき。
――カチッ。
どこかで、小さな音が鳴った。
『全プレイヤーの皆様へ』
mo4民のちい
Lulu🍓💖
306
天井のどこかに仕込まれていたのか、無機質な声が部屋に響く。
ヒナの肩がびくりと揺れた。
『これより、ゲームを開始します』
「ゲーム……?」
嫌な予感が、じわじわと広がっていく。
『あなた方の目的は――自分の人形を見つけること』
ヒナは、反射的に手の中の人形を見下ろした。
『その人形は、この屋敷の庭園内に隠されています』
「……え」
じゃあ、これは――
『なお、手元の人形は“予備”です』
ぞくり、と背筋が冷える。
『本物は、ひとつだけ』
『壊れやすいので、取り扱いには十分注意してください』
ヒナの指先が、わずかに震えた。
『制限時間は――60分』
『見つけられなかった場合、脱落となります』
息が詰まる。
『なお、以下の行為は禁止されています』
淡々と、ルールが読み上げられる。
怪我。破壊。傷。
どれも現実味がなくて、でも妙に具体的で。
『違反した場合、身体に異常反応が発生します』
その言い方が、やけに冷たかった。
『それでは――』
一拍の間。
『ご武運を』
ブツリ、と音が途切れる。
部屋に静寂が戻った。
「……っ」
ヒナは、無意識に人形を抱きしめる。
軽くて、頼りなくて。
でも――
「……探さなきゃ」
震える声で、そう呟いた。
このままじゃ、終わる。
理由もわからないまま。
誰かに決められたルールで。
消されるなんて、嫌だ。
ヒナはベッドから降りると、扉へと向かった。
取っ手に手をかける。
一瞬だけ、迷う。
けれど。
「……行く」
小さく息を吐いて、扉を開けた。
その先に広がるのは――
“庭園”。
そして、他のプレイヤーたち。
誰が味方で、誰が敵かも分からないまま。
ゲームが、始まった。
読んで頂きありがとうございます。
この物語はいわゆるデスゲームです
主の投稿が止まってた
理由は物語を書く特訓となります。
リアル人狼ゲームもちゃんと進めます
まあ不定期ですが
この連載にはグロ表現があります
一応ワンクつけておきます