テラーノベル
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風都の港町の沿岸部、海を見てボーッとしながら座っている男がいた。
そこに一台のバイクが停まり、バイクから黒い帽子を被った男が下りてきて、座っていた男に尋ねる。
「そこの君、え~と・・・岡本優斗君かな?」
「・・・何ですか?てか、誰ですか?」
優斗は名前の漢字にしては、あまり優しく無さそうな喋り方だった。
「俺はこの風都で・・・今回この挨拶何回もしている気がするな・・・まあいいや、
俺はこの風都で鳴海探偵事務所の、『ハードボイルド』探偵、左翔太朗だ」
「探偵・・・?そんな人がなんで僕に・・?」
優斗はとぼけたように喋る。
「分かってるだろ優斗君、もう1週間も家に帰ってない、そうだろ?」
優斗はため息をつく。
「なんですか、あなたも僕の邪魔するんですか?」
「邪魔・・?どういう事だ?」
優斗は家出をした事について、説明する。
「僕は将来の夢があってね、この風都を出て、東京行って、大学行って、企業して、成功して、世界でも有名になって、
自分の好きな事やって生きていく・・・でも、僕は頭が良くなかった、どんなに勉強しても勉強しても、
僕の頭は良くならなかった。頭は悪いけど将来の夢は大きい・・・そんな僕をみんなは笑った、お前なんかにできる訳無い、
バカには無理だよ、そんな言葉を毎日浴びせられた。そうだ・・親もだ!もう何回もやらないって言ってるのに家業のよく分
からない漁業を継げって何回も何回も言いやがって・・・もう俺は、あんな所には行かない・・・
俺は俺の人生の為に新たな居場所を作る」
翔太朗は少し困ったように返答する。
「ああ~・・・たしかに、将来について考える時期だけど・・あんま他の人の言葉は気にしない方が・・・」
「うるさいッ!!あんたもかッ?!あんたも俺の邪魔するのか!?だったら・・・」
優斗はポケットから、ガイアメモリを取り出す。
「なッ・・・!!?、おい優斗君!!やめろ!!」
「黙れッ!!俺だってやればできるんだッ!!」
優斗君はそう言い、ガイアメモリを胸にあるタテゥーに挿す。
『シャーク』
優斗君は上半身がサメ、下半身が人のドーパントに変身する。
シャークドーパントは翔太朗に向かって殴りかかる。その拳を翔太朗はギリギリかわす。
翔太朗はダブルベルトを腰に装着する。
「フィリップ!変身するぞ!」
(分かった、翔太朗)
『サイクロン』 『ジョーカー』
「「変身!!」」
『サイクロン ジョーカー』
翔太朗はフィリップと意識を同調し、仮面ライダーダブルへと変身する。
ダブルはドーパントに向かって走り出し跳び蹴りを食らわせる。
「グアァッ!!」
ドーパントは勢いよく吹っ飛ばされ、海に落ちる。
(翔太朗!サメを海に落とすのは逆効果だッ!)
「あッ・・・」
海の中から水を高圧縮された弾がダブルに向かって撃たれて、何発かダブルに当たる。
「うあッ!!」
(ああッ!!)
ダブルは飛ばされる。少し間をおいてダブルは立ち上がる。
「くッ・・・どうすりゃいいんだ・・・」
(とにかく、あいつを海から出すしかない・・・)
翔太朗はサイクロンメモリをルナメモリに変える。
『ルナ ジョーカー』
ダブルの右側が黄色に変化して腕が伸びる。そのまま海に腕を突っ込んでドーパントを探す。
ドーパントはその腕に気づくと、水中で竜巻を起こしダブルの腕を弾く。
「だったら・・・」
翔太朗はジョーカーメモリをメタルメモリに変える。
『ルナ メタル』
ダブルの左側が白色に変化する。ダブルは背中に付いたメタルシャフトを手に取る。
メタルシャフトの先端をルナの能力で伸ばし、釣りの要領で捕まえようとする。
メタルシャフトは的確にドーパントを探し、ドーパントはそのまま捕まってしまう。
「うぐ・・・苦し・・・」
そのままドーパントは海面まで引き寄せられる。
「よし・・こんまま・・オラァッ!!」
ドーパントは海面から出て、コンクリートに打ち付けられる。
(サメならヒートが有効だ)
ダブルはルナメモリをヒートメモリに変える。
『ヒート メタル』
メタルシャフトに炎を纏わせ、ドーパントに叩きつける。が、シャークドーパントの力はメタルよりも強く、体に残っていた
水分でダブルの炎を防ぎ、ダブルを殴り飛ばす。
「ぐあッ!!」
(くッ・・!!翔太朗、近接戦では向こうが有利だ・・トリガーメモリに変えよう)
『ヒート トリガー』
ダブルはシャークドーパントから距離を離し、火炎弾を飛ばす。
「ぐッ・・あ、熱い!!痛い!やめろ!!」
ドーパントは地面でのたうち回る。
「よし、こんままメモリブレイクだ!」
ダブルはトリガーマグナムにメモリを入れる。
「必殺!トリガーエクスプロージョン!!」
(必殺!トリガーエクスプロージョン!!)
先ほどよりも何倍も火力の高い火炎弾が一直線でドーパントに突っ込む。火炎弾は大爆発する。
しかしそこにはメモリもドーパントも優斗君の姿も見えなかった。
「ッ!?どこ行った・・・?」
(翔太朗、警戒するんだ・・なるべく防御に徹したほうが良い)
「ああ、フィリップ・・」
少しの静寂が続く。風都の風が海を通り波が起きる音だけが聞こえる。
ダブルは気づく、コンクリートに何か突起があるのを、
(これは・・・背びれ・・・?・・・!翔太朗!そこから逃げるんだ!!)
「えッ・・・」
コンクリートからシャークドーパントが飛び出てくる。
「なッ、コンクリの中を泳いでたのかッ!?」
ダブルはシャークドーパントの牙に挟まれる。
「ぐああああッ!!」
(くああッ!!・・くッ・・何とか脱出しなきゃ・・)
ダブルの体に牙がどんどん食い込む。
そこに一つの赤いバイクが走ってくる。そのバイクには・・・誰も乗っていなかった。
「・・・あ!あいつは!」
赤いバイクはシャークドーパントに突っ込み、ダブルを離す事に成功する。
「大丈夫か!?左!?」
赤いバイクは人の姿になり、ダブルの安否を確認する。
「お前は、照井!!」
彼の名前は『照井竜』、アクセルドライバーを使い仮面ライダーアクセルへと変身する、彼はアクセル、エンジン、トライアル
のメモリを使い戦う風都警察署の超常犯罪捜査課の課長である。
ダブルはメモリを入れ替える。
『サイクロン ジョーカー』
アクセルはエンジンブレードを構える。
「行くぞ!左!」
ダブルとアクセルはドーパントへ走り出す。ダブルとアクセルは交互に攻撃する。ダブルは腹にパンチを入れ、
アクセルは背中をエンジンブレードで叩っ切る。
(よし照井竜、翔太朗、メモリブレイクだ)
ダブルはジョーカーメモリをスロットに挿入する。
『ジョーカー マキシマムドライブ』
アクセルはエンジンメモリをエンジンブレードに挿入する。
『エンジン マキシマムドライブ』
ダブルは空高くジャンプする。アクセルは剣を構える。
「うッ・・・まだだ、俺は俺の人生の壁になる物は・・全部ぶっ壊す!!」
シャークドーパントも口を広げ、飛び込みの姿勢を構える。
先に動いたのはシャークドーパントだった、ドーパントは今までよりも大きく口を広げ、ダブルをかみ砕こうとする。
その攻撃を空中にいながらもサイクロンの風で避ける。
「必殺!!ジョーカーエクストリーム!!」
(必殺!!ジョーカーエクストリーム!!」
ダブルの体は二つに割れ、ライダーキックがドーパントの顔面にきれいに炸裂する。ドーパントは地面に倒れこむ。
そこに、力を溜めていたアクセルが攻撃する。
「ハアアアアアアアアアアァァァッ!!!」
アクセルの必殺技、エーススラッシャーが繰り出される。ドーパントの腹にA字型のエネルギー刃が射出され、
ダブルのライダーキックで破損したメモリが、この攻撃によって切り裂かれ、完全にメモリブレイクされる。
「絶望がお前のゴールだ・・・」
ドーパントが倒れていた場所には優斗君が倒れていた。二人は変身を解除する。
「よし、後は優斗君を運ぶだけだな」
「分かった、俺も手伝おう」
そこに、一台のでかい車・・・リボルギャリーが到着する。
照井は翔太朗に聞く。
「左、いつの間にリボルギャリーを呼んだんだ?」
「ん?俺は呼んでないが・・・フィリップ、お前が呼んだのか?」
(いや、僕は何も・・・)
リボルギャリーが展開する。
そこに見慣れた二人が立っていた。少し薄い緑色の服を着た男と、黒い服と帽子を身に着けた男が立っていた。
「今のがこの世界のダブルか・・・ダメだな、全然ハードボイルドじゃねえ」
「いくよ、翔太朗・・本当の風都のヒーローが誰か教えてあげよう・・・」
翔太朗と照井は目の前の出来事に理解が追い付かない。
翔太朗の感覚を共有して見ているフィリップは何が起きてるのか必死に考える。
「一体・・何が起こってんだ・・・・・?」
「・・・俺に質問するな・・・・」
もう一人のフィリップが口を開く。
「僕が説明しよう、僕らは違う世界から来た君らだ、君らは人々の記憶に残る輝いた仮面ライダー、
僕らは誰の記憶にも残らなかった落ちぶれた仮面ライダー・・・僕らの世界にはもうこんな綺麗な風都は無い・・・」
翔太朗は聞く。
「それで・・・なんで俺等、の世界に・・・?」
「簡単な事さ・・君らを倒して、僕らがもう一度、風都の英雄になる」
「なんだと・・・?!」
もう一人の翔太朗はダブルドライバー・・いや、少し灰色がかった『ロストダブルドライバー』を装着する。
「行くぞ・・・フィリップ」
「うん・・・翔太朗」
もう一人のフィリップは『ロストサイクロンメモリ』を装填する。
もう一人の翔太朗は『ロストジョーカーメモリ』を装填する。
「「変身・・」」
『ロスト サイクロン ジョーカー』
どこからか風が巻き起こり、もう一人の翔太朗は薄い緑と黒の仮面ライダー・・『仮面ライダーロストダブル』へと変身する。
「「さあ、自分の罪でも数えておきな」」
ロストダブルはゆっくりと着実に近づいてくる。
「フィリップ!もっかい変身だ!」
(ああ、翔太朗)
フィリップはサイクロンメモリを装填する。翔太朗はジョーカーメモリを装填する。
「「変身!!」」
『サイクロン ジョーカー』
翔太朗の体に風都の風が巻き起こり、緑と黒の仮面ライダーダブルへと変身する。
「「さあ、お前の罪を数えろ!!」」
照井はアクセルドライバーを装着して、アクセルメモリを手に取る。
「変・・・身!!」
アクセルドライバーのグリップを握る。
『アクセル』
照井の周りにエンジンの光が出てきて、赤いバイクの仮面ライダー、仮面ライダーアクセルへと変身する
先に攻撃を仕掛けたのはロストダブルだった。ロストダブルはダブルの腹に蹴りを入れる。
アクセルはロストダブルに剣で切りかかる。が、ロストダブルはそれを華麗に避ける。
ダブルはロストダブルに殴りかかるが、その攻撃を腕でガードする。アクセルはロストドライブを蹴り飛ばす。
「チッ・・・メモリを変えるか」
ロストダブルはロストジョーカーメモリを『ロストトリガー』に変える。
『ロスト サイクロン トリガー』
ロストダブルは向かってくるダブルとアクセルに風圧弾を乱発する。
「ぐああッ!!」
(くああッ!!)
「ぐはあッ!!」
ダブルとアクセルは倒れこむ。ダブルは立ち上がりメモリを変える。
『サイクロン メタル』
メタルシャフトの両端に風を纏わせ、ロストダブルの風圧弾を弾き返す。アクセルも立ち上がりバイクフォームになり、
風圧弾をもろともせず、ロストダブルに突っ込む。
ロストダブルはメモリを入れ替える。
『ロスト ヒート メタル』
ダブルのメタルシャフトをヒートの腕で受け止め、アクセルの突進はメタルの防御力で防ぐ。
アクセルは人型に戻り、エンジンブレードで切りかかる。それをメタルシャフトで受け止める。
ダブルは隙ができた瞬間にメタルメモリをメタルシャフトに挿入する。
「必殺!メタルツイスター!!」
(必殺!メタルツイスター!!)
先ほどよりも大きな風をメタルシャフトの両端に纏わせて、竜巻を起こす。
ロストダブルはその連撃で飛ばされる。そこにアクセルもエンジンブレードで追撃する。
「ぐッ・・ぐああ・・・!!」
(以外に・・強いじゃ・・ないか・・・!!)
ダブルとアクセルは倒れこんだロストダブルを攻撃する。
翔太朗はロストダブルの胸倉を掴む。
「さあ、泣かされない内に自分の世界に変えるんだな」
「フッ・・・・・」
そこに一台のバイクが走ってくる。そのバイクは灰色がかった赤色で、誰も乗っていなかった。
そのバイクはアクセルとダブルの間の通り抜け、ロストダブルを解放する。
そのバイクは人型になり、仮面ライダーアクセル・・いや、『仮面ライダーロストアクセル』となる。
「遅いぞ、照井」
(そうだよ、なんでこんな遅れたんだい?)
「俺に質問するな・・・」
もう一人のアクセルも出てきた事でさらに三人は仰天する。
「お、おい!お前も出てきたぞ!?」
(一体どうなっているんだ・・??)
「俺に質問するな・・・」
そのまま全員は戦闘態勢に入る。アクセルとロストアクセルの剣と剣がぶつかり周囲に火花が散る。
『ヒート ジョーカー』
『ロスト ヒート ジョーカー』
ダブルとロストダブルも炎を拳に纏わせ肉弾戦が始まる。
アクセルはエンジンメモリをエンジンブレードに差し込む。
ロストアクセルも『ロストエンジンメモリ』を『ロストエンジンブレード』に差し込む。
「「ハアアアアアアアアァァァッ!!!!」」
二つの大きいA字の斬撃が炸裂し、お互いが吹っ飛ばされる。
(翔太朗、このままじゃ勝負がつかない、選手交代だ)
フィリップは右半身を動かし電話機を操作する。すると、1分も経たずに、リボルギャリーが向かってくる。
リボルギャリーの装甲が開くとそこにはフィリップの体があった。
「そういう事か、うし分かった」
翔太朗は変身を解除する、するとフィリップが起き上がる。そこに紫の炎を纏ったロストダブルが走ってくる。
するとロストダブルの背中に衝撃が走る。
「ぐあッ!?」
(なんだッ!?)
そこには小さい恐竜の形をした自立型メモリ、『ファングメモリ』がいた。ファング飛び乗りはフィリップの手に収まる。
フィリップはファングを変形させる。
「いくよ、翔太朗」
「いくぜ、フィリップ」
フィリップはファングメモリを挿す。翔太朗はジョーカーメモリを挿す。
「「変身!!」」
『ファング ジョーカー』
翔太朗はその場に倒れて、フィリップの体は右が白、左が黒の『仮面ライダーダブルファングジョーカー』に変身する。
「そう来たか・・・だったら、こっちもそうするだけだ」
(分かった、翔太朗)
ロストダブルも変身を解除し、空間の歪みから『ロストファング』が出てくる。
もう一人のフィリップが手に取り、変形させる。
「「変身」」
『ロスト ファング ジョーカー』
右が薄灰色、左が黒色の『仮面ライダーロストダブルファングジョーカー』に変身する。
お互いファングのレバーを一回弾く。
『アームファング』
『ロスト アームファング』
お互いの右腕から鋭い刃が生えてくる。お互いは腕を振りかぶり、刃で相手を切り裂こうとする。
その攻撃をお互い正面から受け、辺りに高い金属音が響く。
「こっちの僕も中々やるようだけど・・・そろそろ終わらせるよ」
ロストダブルはファングのレバーを二回弾く。
『ロスト ショルダーファング』
刃を肩から取り外し、ブーメランのように投げる。すると刃は大きく空中を周り、ダブルとアクセルを切り裂く。
「うわあああッ!!」
(ぐああああッ!!)
「ぐッ・・なんだッ!!?」
ロストダブルはファングのレバーを三回弾く。
『ロスト マキシマムファング』
脚に刃が生えてくる。
「いくよ、翔太朗」
(ああ、いくぜフィリップ)
「必殺・・ファングストライザー」
(必殺・・ファングストライザー)
ロストダブルは空高く舞い上がり、恐竜のオーラを纏いながら回し蹴りを繰り出す。
ダブルもファングのレバーを3回弾く。
『マキシマムファング』
ダブルはその場で回し蹴りの構えをする。
「必殺!ファングストライザー!!」
(必殺!ファングストライザー!!」
二つのファングセイバーがぶつかり、風圧でその場にいた全員が吹っ飛ばされる。全員の変身が解除される。
「・・・ッ・・今回はここまでのようだな・・」
「ああ・・だが、以外と君たちには興味が湧いたよ・・・」
「・・・次は振り切る・・・」
三人は空間の歪みの中に入り、消えていく。
「何なんだ・・あいつら」
「僕らがもう一人・・フッ・・・ゾクゾクするねぇ・・・」
「・・次こそは絶望のゴールを見せてやる・・・」
三人はその場で立ち尽くす。
「・・・そういえば、優斗君は・・・?」
フィリップが翔太朗に聞く。
「・・・あッ・・・」
「はい優斗君」
亜樹子はお茶の入ったコップを優斗君に渡す。
フィリップと翔太朗は照井竜の淹れたコーヒーを飲む。
「もう家族の方には連絡してっから安心しな」
「・・・はい、なんか・・・すいません、僕おかしくなっちゃって・・・」
優斗君は自分の行動をかえりみ、うつむいている。そんな優斗君を見て、フィリップは補足する。
「ドーパントになった人は皆、力に溺れてしまう・・・だから、君が悪い訳ではないんだよ」
「そ、そうなんですか」
優斗君は先ほどよりも顔が上がる。
鳴海探偵事務所の扉の前から見える風都タワーをポラロイドカメラで写真を撮る男がそこに居た。
その男は鳴海探偵事務所のドアを叩く。
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