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2 - 第2話 死者の投稿

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2025年10月25日

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第2話:死者の投稿



午前4時。

静まり返った部屋の中で、スマホの通知音だけが響いた。


——ピコン。


眠れないまま、陸は画面を開く。

メッセージアプリのアイコンの横に、「1」。

送信者:結衣。


さっき見た幻じゃなかった。

メッセージは、確かに存在している。

既読をつけずにスクショを撮ろうとした瞬間、

テキストが自動的に消えた。


そして代わりに、新しいメッセージ。


「今、ニュースを見て」


陸は慌ててテレビをつける。

どのチャンネルも同じニュースを流していた。

『都庁南棟火災、監視映像が外部流出』。


映像が再生される。

黒焦げの廊下、崩れた天井。

その奥に、動く“人影”。


顔は見えない。

だが、その右手に光るブレスレットを見た瞬間、陸の背筋が凍る。


それは、結衣が最後までつけていたものだった。




SNSでは、異常な現象が同時に起きていた。

“ZERO”のアカウントが、

まるで誰かに乗っ取られたように、

次々と投稿を始めたのだ。


【ZERO】

「彼女はまだ、燃えていない。」

「清陽高校、午前8時12分。もう一度、光が落ちる。」

「見たいか? 彼女がどうやって死んだか。」


その最後の投稿に、1枚の動画が添付されていた。


再生ボタンを押した瞬間、

画面が暗転する。

ノイズの向こうに、制服姿の少女が映る。


——結衣だ。


血の気のない顔で、まっすぐカメラを見つめている。

口が、何かを言っている。

だが音は入っていない。


唇の動きだけを追うと、こう読めた。


“兄を、止めて。”




午前7時40分。

登校途中の陸のスマホに、通知が次々と届く。


クラスのグループチャット、Twitter、ニュース速報。

全員が同じ言葉を見ていた。


「#清陽高校爆破予告」


警察が動き、学校は封鎖。

ニュースヘリが上空を飛ぶ。

校舎の前には、制服姿の生徒たちが立ち尽くしていた。


陸もその中にいた。


すると、クラスメイトの一人が声を上げた。


「なあ、あの投稿……変じゃね?」


画面を見る。

ZEROの新しい投稿。


「7:52 この投稿を見ている君へ。」

「爆弾は存在しない。」

「——ただし、記憶は爆発する。」


その投稿の一分後、陸の頭の奥で、

爆発音が鳴った。


視界が白くはじける。

そして、耳の奥で誰かの声。


「おはよう、陸。今日も、ゼロから始めよう。」


意識が途切れた。


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