TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

小さな約束～主セニャの放課後日記～

一覧ページ

「小さな約束～主セニャの放課後日記～」のメインビジュアル

小さな約束～主セニャの放課後日記～

第25話 - 第25話　「少しだけ勇気を出して」

33

2024年11月09日

#ドラクエ11

#主セニャ

#二次創作

#恋愛

#小学生パロ

#がとこん

轍

シェアする

この作品はいかがでしたか？

33

轍

プロフィール

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール

テラーノベルのスクリーンショット

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

トップ
恋愛
小さな約束～主セニャの放課後日記～
#25 第25話　「少しだけ勇気を出して」 / 轍

ホーム

検索

通知

本棚

次の日も学校が終わり、イレブンとセーニャは自然と一緒に帰ることになった。教室を出て並んで歩き始めると、ほんの少しぎこちなさが感じられたが、二人の距離は確かに昨日よりも近くなっている気がした。

帰り道の途中、静かな並木道に差しかかったところで、セーニャがふと立ち止まった。「イレブンくん、昨日は一緒に散歩してくれて…ありがとうございました。」

イレブンも立ち止まり、柔らかく微笑んで返した。「こちらこそ、ありがとう。僕も楽しかったよ。」

セーニャはその言葉を聞いて、少しだけ顔を赤らめながらも、ふわりと穏やかな笑みを浮かべた。「…あの、イレブンくんに少しだけ聞きたいことがあるんですけれど…よろしいですか？」

「うん、もちろんだよ。」イレブンは彼女の顔を真剣に見つめ、続く言葉を待った。

セーニャは少しだけためらい、心の中で何度も言葉を練り直しているようだったが、やがて意を決したように顔を上げた。「イレブンくんが、私に優しくしてくれるのは…どうしてなんでしょうか？」

イレブンは少し驚いた様子で目を見開いたが、すぐに穏やかに微笑み返した。「どうして…かな。君のそばにいると、何だか安心できるんだ。それに…セーニャが笑ってくれると、僕まで嬉しくなるんだよ。」

その言葉にセーニャは顔を赤らめ、うつむきながらも嬉しそうに微笑んだ。「ありがとうございます…。そう言っていただけると、本当に嬉しいですわ。」

セーニャは勇気を出して顔を上げ、イレブンを見つめた。「私も、イレブンくんがそばにいると安心できます。そして…あなたがいてくれると、どんな時でも頑張ろうって思えるんです。」

夕暮れの中、二人の間には不思議な静けさが広がり、まるで時間が止まったかのような感覚が流れていた。イレブンはその静寂の中で、自分の気持ちを確かめるようにセーニャの手をそっと取り、優しく握った。

「セーニャ、これからも一緒にいようね。」イレブンのその静かな言葉に、セーニャはもう一度笑顔を見せ、彼の手を握り返した。

「はい、ずっと…一緒に。」