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🫧想美🎐🍏
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#イケメン
蒼乃 月
31
その日からも、蓮は変わらなかった。放課後になればひまりの教室に行くし、
ひまり見つけたら話しかける。
「ひまり」
「……また来た笑」
「その反応やめろって笑」
ひまりは困ったみたいに笑う。
でも前より少しだけ、蓮に慣れてきてた。
最初みたいに警戒した顔しないし、 隣歩くのも自然になってる。
それが蓮にはわかる。
だから楽しい。
「今日帰りクレープ食いに行こ?」
「えー、急だね笑」
「食いたい」
ひまりは少し笑って、
「じゃあ少しだけ」
って頷く。
その返事だけで、蓮はなんか機嫌良くなる。
クレープ屋。
ひまりはメニュー見ながら悩んでた。
「え、待って決められない」
「優柔不断だよね」
「だっていっぱいあるんだもん!」
「じゃあ俺が決める」
「やだよ」
そう言って笑う。
蓮はその顔見ながら、ぼーっと思う。
かわいい。
ほんとに。
たぶん今まで会ってきた女の中で、いちばん。
でも蓮の中ではまだ、“本気”じゃなかった。
ひまりといるの楽しいし、 もっと仲良くなりたいし、 他の男より自分見てほしいとは思う。
でもそれは、“欲しいもの手に入れたい”感覚に近かった。
だから。
ひまり送ったあとも、普通に他の女と会う。
「蓮くん暇?」
夜。
スマホに来たLINE。
少し考えてから、
『30分だけ』
って返す。
返信はすぐきた。
軽い。
でもそういう関係の方が楽だった。
期待されても、
本気向けられても、
蓮はちゃんと返せない。
だから最初から適当にしてた方がいい。
駅前。
女の子は嬉しそうに蓮の腕抱いた。
「会いたかった」
笑いながら蓮見上げる。
蓮も適当に笑い返す。
ひまりの前ではしない顔。
ひまりにはちゃんとしてる。
遊んでる感じ出さないし、
誰にでも優しい男とも思われたくない。
だから、ひまりの前では“蓮くん”を演じてた。
でもこっちは違う。
適当に甘やかして、
適当に距離縮めて、
期待させる。
今まで何回もやってきた。
「ねぇ」
女の子が蓮の袖引っ張る。
「最近ほんと別の子ばっか」
「そう?」
「うん。前より冷たい」
蓮は少し笑う。
「寂しい?」
「……うん」
素直に頷く。
蓮はその顔見て、なんとなく頭撫でた。
そしてそっと口づけをした。
すると女の子はすぐ嬉しそうに笑う。
簡単。
ほんと、簡単。
翌日。
昼休み。
蓮はいつもみたいにひまりの席行った。
「ひまり」
「なに」
「今日のテスト何点だった?」
「内緒」
即答。
でもひまりは少し笑ってる。
周りの友達たちがニヤニヤする。
「仲良すぎ〜」
「神崎くん絶対好きじゃん」
蓮は笑うだけ。
ひまりの前では、そういうの否定しない。
軽く流す。
すると周りは勝手に盛り上がる。
ひまりは少し困った顔して、
「変なこと言わないでよ、蓮くん困っちゃうよ」
って笑った。
その反応が、蓮は好きだった。
照れすぎないし、 期待しすぎない。
だから余計追いたくなる。
その日の放課後。
蓮が知らない女と歩いてる。
しかも距離近い。
女が笑いながら蓮の肩叩いて、
蓮も普通に笑ってる。
“いつもの蓮”。
ひまりの前では絶対見せない顔。
美咲はなんか安心した。
やっぱりそうだ。
ひまりだけ特別みたいに見えても、実際は ちゃんと変わってない。
誰にも本気にならない。
ちゃんと最低。
だから平気。
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