注意事項
・一話参照
・宗教系の単語が出てきますが、どれもにわかです。調べて書いてるので違いがあるかもです。
・とてつもなく謎オチ(適当)になってしまいました、ほんとごめんなさい。
ワンクッション
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「a国がw国を狙っていることが判明した。」
長年築かれた仲が崩壊したのは、一瞬だった。
utの発言から、空気はピリつき、tnはイラついたように俯いていた。
zm、sho、kn、htはa国軍基地図を4人で見ながら会議室の隅で話し合いをしていた。
w国がa国に宣戦布告するのも遅くは無いだろう。
既に、前線部隊等は準備が整っている。
「じゃあ…、宣戦布告を。」
tnが立ち上がると同時に、大きく音を立てて会議室の扉が開いた。
ppが荒い息で立っていた。
後ろからsnが追いかけてきている。
だが、それもお構い無しにppはズンズンと会議室の中へ入る。
作戦書類をemから奪い取り、眺めたあとkn、shoの前線部隊の隊員リストを見始めた。
「pp、?どうしたん。」
普通は外部に漏らしては行けないのだが、ここに過ごさせて(捕まえて)1ヶ月が経とうとしているので、ほぼ仲間と言っても良い。
grも勧誘をしていることだし。
ppは頷くこともなく、ただただ怪我が完治するまでここにいる、のような状態であるのは、きっと皆感じている。
「ppくん、点滴ぶっこ抜いて行かんないで貰える??」
snが頬に垂れる汗を乱暴に拭い、ppの腕を優しく掴んだ。
ppの腕から確かに血が垂れていた。
ぶっこ抜くとはな。
こいつ、grと並ぶほどの気狂いなのでは、とgr本人は思いニヤついていた。
ppはkn、shoの部隊の隊員、1人ずつ指差した。
それからknとshoを交互に見る。
「おう!そいつらがどうした!!優秀な奴やで。」
knがうんうん!と頷いて見せるが、ppは納得いかないのか、写真を破いた。
「お、おい何してんねん!!」
shoが止めに入るが、ppは破れた写真を強く指差す。
「…何を言いたいんや。」
shpが首を傾げる。
「あ?a国と…そいつらになんか関係があるんか。」
ppがa国の軍基地図と写真を交互に指差す。
tnは何かを感じ取り、写真を睨みつけた。
「pp帰るよ!もーっ、ほんと次やったら添い寝するからな!!」
snがppを気絶させようとした瞬間、ppはzmから銃を奪い取った。
「あ、おい!!俺の銃やぞ!!!!」
ppは会議室の窓を突き破り飛び降りた。
それから一般兵棟へと走り出した。
この高さから飛び降りた。
ああもう本当にこいつは。
grは嬉しそうに目線で追いかけ始める。
「おいまさかあいつ、俺の隊員殺すんちゃうやろな!!!」
knは短剣を掴んで飛び降りる。
shoも続いて。
pp、やはり怪しい人物だと叫びながら。
「待って!!ppは悪くない!!!!」
utは窓から大声を上げるが、それは届いたのだろうか。
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「おいpp!!おま……え、」
「…っ、っ、。」
追いついた頃にはもう遅い。
ppの前には2人の隊員が倒れていた。
頭から血を流して。
そして、その周り、一般兵棟の奥には何人もの隊員が倒れていた。
どうやら、気絶しているだけらしいが。
「pp。お前を信じた俺が馬鹿やったわ。」
「…。」
ppは銃をその場に落とした。
降参ポーズを取り、両手を上げる。
「舐めてんのかよ。お前、ほんまは俺らを狙ってたんやな。」
「…っ、お、おれの隊員、かえせよ!!!」
shoが目を隠しながら嘆く。
「お前みたいなやつがいるかr「だって死ぬやん。」
ppが口を開いた。
傷口が開き、頬から血がたれる。
ppは瞬きをせず、ジッとknを見つめる。
「あんたら、死ぬやん。」
「…なんや、俺らはどっちにしろお前に殺される運命っちゅーこと?」
「あんたらa国に何回殺されれば気が済むんやッ!!!!」
ppは爪を立てて腕を引っ掻く。
元々傷ついた肌は簡単に切れて、血がダラダラと流れるが、ppは気にせず掻きむしる。
「何回俺はそれを見ればええ!?なんの拷問やねん!!!!!」
「…まてや、なんの話してんねん。」
knが短剣を構えて問う。
「あんたらは俺の事を忘れても、どっちにしろ死ぬやん。」
俺だって忘れたい。どうすれば忘れられる?
ppはブツブツと呟きながらフラフラと後退りをする。
そして、足の力が抜け前に倒れそうになった。
「ppぇッ!!!!!!!!」
tnが滑り込んできて、ppが床とぶつかる寸前で抱きしめる。
「はぁっ…は、、ビビったァ、」
tnは呼吸を整えながらppを担ぐ。
「…おい、tn。そいつ離せよ。」
無様な隊員を見ると、tnは唾を吐き捨てた。
「こいつらはa国スパイや。utが調べてくれたわ。安心せい、ppは悪いやつちゃう。」
「な、なあtn…こいつ、俺らが何回も死ぬって言ってたで、??こ、ころされるんじゃ…。」
shoがtnの腕に引っ付く。
tnは苦笑しながら言った。
「ppは、悪いやつちゃう。grも言うんやから絶対そうやで。」
「grがこいつの味方すんの…。」
knはtnに担がれたまま連れて行かれるppの、やけに目に慣れた水色髪を眺めて呟く。
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「…、ッ、?」
「目を覚ましたか。」
ここはどこだ、と周りを見渡すppの隣にはgrが立っていた。
grはppの額に手を置き、熱がないことを確認すると水の入ったコップを渡した。
ppは水を流し込み、喉を湿す。
元々別にカサカサではないが。
ppは飲み終わり、違和感を覚える。
確かに医務室だ。医務室の個室に寝かされている。
だが、こんなにも静かだろうか?
いつもはsnがいるだろうし、なんなら他の奴らもがやがやとしているはず。
「今、a国と戦争中だ。そうだな、昨日の昼頃からだっただろうかな。」
「…!?」
ppは慌てて立ち上がるが、grに捕まえられてしまう。
離せ!と腕を離そうとするが、ぎっちりと固定されていて抜け出せない。
「話があるんだ。pp。」
死んでしまう、みんなが。
頑張って皆を生かしてきたのに。
また初めからになってしまう。
ループするには、ppが死ななければならない。
せめて、誰1人死なずにppが死ねたら。
ループは、なんで、なんのために、起きている。
どうしたら…。。
「pp、死んでくれないか。」
「…ぇ?」
grは静かに放った。
ppはgrを見つめたまま、止まる。
「死んでくれ。pp。お前はいらない。」
grの漆黒は、どこかで見たことがあるような気がした。
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「なあ、ci。神はいると思う?」
「急にどうしたんすか?」
osは笑顔のまま問う。
「神はね、おるよ。イエスの最も大切な教えは、”神を愛すること、自分を愛するように人を愛すること”や。」
「うん。」
「神を愛する時、周りの人達のために自分にできることを行うと望むんや。周りの人達は、神の子やからな。」
「はあ。」
「そのためにはまずな、自分を愛することが大切やねん。自分を愛してなければ、できないんや。」
「なんでや。」
「自分を嫌ってたら、神の子を嫌ってると同じやで。そんなんで周りの神の子を助けたいと思うんやろうか?」
「別に…俺はできると思うけど。」
「…分かってないなぁ。そんなんじゃ、神様に嫌われるめう。」
osは手を握りしめて、空を見た。
「ciは、周りを愛せるし、自分も愛せる。きっと神様から好かれてるはずやで。よかったなあ。」
「…??そうなんかな、あっじゃあut先生やばくないっすか??」
「…あははっ、そーやなぁ。」
osは笑ったあと、静かにciの手を握った。
「幸せを祈れ。神様は見て下さってる。」
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神様は怒っていただろう。
そんなことを望んでいない、と怒っていただろう。
神様に体はあるだろうか。
悔し涙は、拭えるのだろうか。
いやきっと、俺が隠していた。
神様の涙を、俺は隠して周りにバレないようにしていた。
俺は最初死んだ時、咄嗟に俺が、皆と笑い合える世界であれば、と想像した。
神様は見て下さったのだ。
そんな願いを持つ俺をループさせて、やり直すチャンスを与えてくれた。
俺が、俺を愛し、周りのために動こうとしていたから。
だが。
俺はループを繰り返すうちに、みんなだけを救いたいという気持ちが増えていき、自分を隠すようになった。
いつからか、何度目のループだか、俺はciを捨てて、ppとして生きるようになった。
本名を変えることは出来ないが、皆の隣にいる存在として変えれば良いと思った。
そう、俺を愛することをやめたのだ。
神様は怒っただろう。
それから、俺をループの悪夢に突き落とした。
─────────────
イエス,
俺は、ciだよ。
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「ぐぅ"ッ…!!」
「shp!!!下がれ!!!!!!」
足を撃ち抜かれた。
油断してしまったばかりに。
shpはその場に崩れて狙いの的へと化した。
knが剣を構えてshpを守る体制へと入るが、四面楚歌、周りは敵ばかり。
遠くから爆発音が聞こえた。
「ut!大丈夫か!!!!!!!」
shoの大きな声が聞こえる、utもやられたか。
どうして、W国がこんなに圧されている。
knには理解できなかった。
「…ッ、くそが、」
敵はknを囲うように銃を構えている。
遠くに見える仲間も、同じ状況であった。
まるで、神様がkn達を敵視しているかのようだ。
「伏せろーッ!!!!!!!!!!」
荒れた戦場に、天使を見たようだった。
水色髪の中に、微笑んだ神がいるように。
その場がスローモーションになった。
パチパチッと、火花が飛び散るように、knは目を奪われた。
ほろ、と涙が零れる。
拭うこともできず、ただただ零す。
それから、岩の凹凸を利用してshpと共に伏せた。
敵は皆困惑して立っていた。
ズドン!!!!!!!!!
と、爆発音がする。
ロケットランチャーだろうか。
石が飛び散り、砂埃が舞う。
ピピ。
「…ッ、こちらkn。shpと一緒におる、無事や。」
『こちらsho、utと共に無事…やけどあれなに!?!?』
『こちらzm、emとrb無事。あれって、ロケランやんな…?』
『こちらtn、htとniさん、snらとおる。被害なし。』
安全確認を素早くする。
どうやら皆無事らしく、knは一息着いた。
『こちらos、無事めぅ。それより…』
『ciは無事か?』
ci。
岩から顔を出し、辺りを見渡す。
彼の姿はない。
遠くにいるshoも顔を出していて目が合う。
いないよな?うん、いない。
敵は全員倒れていたので、立ち上がり走り出す。
「sho!!」
「な、なあッ…kn、ciって…!」
shoは震えて、同じく涙を零していた。
「shp…ッ、どうしよう、ciが…。」
「utせんせいッ…、」
shpとutは手を握りあって泣いていた。
「kn!!sho!!!!」
「「…みんな!」」
みんながこちらに走ってくる。
zmは猛スピードで走ってきて、knとshoにぶつかった。
「ciはどうなったん!?!?な、ぁッ…ciは!」
「分からん…、おらんくなって、」
「え、い、いややッ!!!そんなのいやや!!」
「zm、落ち着くんや。」
「無理やッ…!!!なんで俺たち、ciを!!」
「…ci、仲直りは済んだんけ。」
osがにっこりと微笑み、遠くを眺める。
皆がそちらの方向へと視線を向けた。
「うん。俺だけ死ぬのは、もうごめんや。」
ciだ。
ciは水色の髪の毛をふわふわと軽く揺らしてこちらに歩いてきた。
shpとutは嬉しそうに喜びあっていた。
zmはemの服を掴んで泣いていた。
osは手を握って笑っていた。
「もう、自分を嫌うなんてことするんちゃうぞ。」
tnはciの手を取り、仲間たちの輪に連れていく。
「うん、もうこりごりや。」
「あれ…ci、怪我は、」
snが問うと、ciは頬を撫でてハッとしたように目を開いた。
「んえ…?」
「神様が、許して下さったんやな。」
「…なんでもありやな、神様は。」
「そりゃ神様やからな。」
osのデタラメな理由になんとか納得して、ciはshpとutへと近寄った。
わいわい、と軍団が抱き合う。
何年ぶりの光景だろうか、
ああいや、皆はループ前の記憶がある訳だから、ごちゃごちゃになってしまうか。
自分が死ぬ光景も覚えているが、ciがいるということに安堵した。
「…ところで、grさ。」
osはじとり、とgrを見る。
grは満足そうに上がっている口角を戻し、首を傾げた。
「ppを消すっていう案はほんまその通りやねんけど、殺すって言うのは失礼やぞ。」
「俺は神を信じないからな。」
「信じないて…まあ、ただの夢、って思うのも、ひとつの現実かもな。」
tnはあはは、と笑いながら頷く。
osは拗ねたように頬を膨らませていた。
「ふん、grそういう系好きなのにぃ?」
「ああ、面白いからな。別に信仰しようとは思わないぞ。」
「だとしても殺すってどーなの…。いくらなんでも失礼。grこそ、神様に怒られて欲しい。」
ぐちぐちと続けるosをhtが落ち着かせる。
grは聞かずにずっと笑っていた。
tnは苦笑に変わり、grを黙らせることにした。
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「…ciは、一人の時何を考えてたん。」
「え?」
shpが傷の手当をされながらこちらを見た。
snも耳を傾けながら、黙々と手当をしていく。
「皆のことばっかやで。」
「でも、お前は俺らを避けようとしてたんやろ?」
「うん。」
「…避けてるのに俺らのこと考えてたら、余計辛いやん。」
「今思えばそうやなぁって感じ。あの時は、ほんまお前らが生きれる世界しか受け入れられなかったから。」
「そういう考えが、神様は嫌やってんかな。」
「かなあ?」
ciは服を捲り、自分の傷を確認する。
うん、傷はひとつもない。
「…これは夢なんやろか、」
「さあな。」
私に没作品を作り直すなんて事は出来ませんでした。
ほんとごめんなさい。
結構な時間、終わり方を考えてたんですけど、もう全部ごちゃごちゃすぎて訳分からんです
とりあえず、ciくんの思いが丁度イエスの言葉と重なっていたので宗教、神様関連にさせてもらいました。
まああとは無難に夢オチ、ですかね。
まあ、夢か現実かは皆次第ですけど