それは、とある雨の日に起こった。
——-白上サイド——–
「なにさ!!黒ちゃんの馬鹿!!わからず屋!!」
「はぁ?!そっちだって悪いだろうが!!わからず屋!」
私たちは部屋の中、雨の音が響く中、そんな音にも圧倒されないくらい大声で口喧嘩をしていた。
「な?!なんでそんな酷いこと言えるの?!黒ちゃんがわるいじゃん!!」
「そんなことねぇだろ!お前だって悪いだろうが!!」
なんで黒ちゃんは分かってくれないんだろう、そんな怒りなのか、なんなのか分からないものが込み上げてきた。そして、、最低なことを言ってしまった、、
「もう黒ちゃんの馬鹿!!出てって!!!」
そう泣くのを堪えながら答える私、
「はぁ?!!」
当然黒ちゃんもキレる、、
「聞こえなかった?!早く出てって!!」
かなり強く言ってしまった、
「っっ、、あぁいいさ!!出てってやるよ!馬鹿白狐!!」
(ガチャン)
(タッタッタッタッ)
出る直前、私は見逃さなかった、、目に涙を浮かべながら外へ走って出ていく黒ちゃんの姿を、、
その瞬間、罪悪感が込み上げすぐに泣き崩れてしまった、、黒ちゃんに悪いことを言った自分が馬鹿みたいで、悔しくて、泣かせてしまった、、そんな、色んな罪悪感に押し殺されそうでも、すぐ仲直りをしなきゃ、、、と思い、焦って外にかけ出す
だが、、外に黒ちゃんの姿は見当たらない、、あんな感じでも狐だし、運動は元々そこそこ出来るのかな、、
辺りを見回して、別の所に行って走って、、でも、黒ちゃんは見当たらなくて、焦りに焦りが込み上げてきた、、。
(ズザザザザ)
走ってる最中に膝を擦りむいちゃった、、こんな時黒ちゃんが居たら文句を言いながらもやってくれたのに、、そんなことを思っていた、、。
元々靴すら履いてないで、裸足で出てきたのに転んだことにより、さらに足に激痛が走る、、、痛い、、そんなことを思っても黒ちゃんは帰ってこない、、なので、今度は必死に叫びながら、走って探した、、、今日は七夕、雨の日、びしょ濡れになりながらも探し続けた、、そのうちに、倒れそうになった、、。
「も、むり、、」
そうフラっと倒れそうになった時
「大丈夫?!フブキ?!」
黒ちゃんではないけど、聞き覚えのある声がした、、、。
「ミオ、、?」
「どうしたの?!酷い怪我だし、足も裸足で、、服も、」
「ミオぉ、、ミオぉぉ、」
思わず泣いてしまった、、私はミオの前で、堪えることが出来ずに、、
「大丈夫?どうしたの?」
「黒ちゃんが、、黒ちゃんが、」
そう必死に何があったか伝える、、きっと酷いと思われるだろう、、でも、黒ちゃんが、、黒ちゃんが、、早く見つけないと、
「動いちゃダメだよ?!」
無理に動こうとしたのをミオは見逃さずにおんぶしてきた
「おろ、、して、黒ちゃん、探さないと、」
「黒上さんのこと?」
「はやく、、おいかけなきゃ、、いけ、な、い、、」
もう限界だった、、恐らく1時間以上、走りに走った、、体がそこら中から悲鳴をあげている
「フブキ?しっかりして?フブキ!!」
ミオが必死に何か言ってくれてる、、でも、聞き取れないや、、、ごめんね、黒、ちゃ、ん、、、そう心で呟いた時、私の意識は闇に堕ちた、。
——黒上サイド——-
、、フブキと喧嘩をしてしまった、自分でもなんであそこまでヒートアップしたかわかんなかった、、、
フブキに出てけと言われた時、胸が抉られた、何かに刺された、殴られた、そんな痛みが私を襲った、、くそっ、何故か悔しさも込み上げて泣くのを堪えて外に走り出してしまった。
痛い、、痛い、咄嗟に出たせいで、、裸足のまんまだ、、、ほんと、もう合わせる顔がねぇな、、、そんなことを思いながら歩いていた、でも、フブキの事ならすぐ追ってくる、そう思って、また走り出す、、
途中途中、フブキを見かけた、、だが合わなかった、合わせる顔がなかった、合わせられるわけがなかった、、私も酷いことを言った。
なんなら、出てってやる!!と、キレてしまったのだから。
どれくらい歩いただろう、雨のせいなのか、歩きすぎのせいなのか、、足が痛みと、ふらつきを訴える、、だが、そんなものは無視して進む
「はぁ、、はぁ、はぁ、、ゴホッゴホッ、」
なんだ?咳、?自分のおでこに手を当てる、、凄く熱かった、おそらく風邪だろう、、そう言えば、フブキもこんな風に優しく看病してくれたな、、そういえば、、今日は七夕か、、、プレゼント、買ったのにな、、なんて馬鹿みたいなことを考えていた。
ふらつきながらも歩いていると、私は見たくないものを、、見た、、、フブキが転び、足や服もボロついて、びしょ濡れだった、足も怪我をしていた、、思わず、フブキ!!!と叫びたくなった。だが、出来るわけなかった、、申し訳なくて、私は、、その罪悪感から、また遠くへと歩き出す、、
だが、、もう限界だった、、、その場に倒れ込む私、、あぁ、、すごく、楽だ、、、
「黒上さん?!!え、えぇと、、大丈夫?!」
、、この声は、あくあだな、、
「大丈夫、、ゴホッゴホッ、」
「それは大丈夫じゃない!とりあえずあたしの家連れてくね?!」
やめろ、、やんなくていい、そう言えないまま意識が朦朧として、背中におぶられたまま、寝てしまった、、。
コメント
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すっっっっごい時差コメ失礼します!控えめに言って神です!
神か...