※擬人化注意
薄暗い夜のビルの屋上で、一筋の白煙が上がっていた
「おやおや〜?まーた煙草吸って!ヘビースモーカーってやつ?」
ビルの屋上で煙草を吸っている福岡に話しかけてみる
「……なんか悪いかよ、山口」
すると、いつもは無視されるのに返事が返ってきた
「別に?肺が苦しいよ〜って言ってるけどな〜?って思っただけだから」
「アホか?俺らは都道府県なんだ、簡単に肺が死んでたまるかよ」
まぁ、確かに2人とも都道府県だが、体に負担が少しもかからない訳では無い
「…いつものさ、おっちゃんだっけ?は駄目って言ってないの?」
福岡にはおっちゃんなる存在が見えているらしい、山口的にはイマジナリーフレンドの様なものという見解だ
「はぁ?別にだいじょう…あ」
大丈夫、そう言い終えようとした瞬間、福岡が手に持っていた煙草が下に落ちていく
「あちゃ〜…大丈夫?下に人いない?」
「こんな時間に人が居るわけないだろ、それに俺が自分の所の県民を傷付けるとでも?」
ずっと下を見つめる福岡、あぁは言っているが、相当焦ったのだろう
何だ、意外と県民思いなんだと山口は感心する
「ま、そのおっちゃんも煙草の吸いすぎはダメだよ〜って言ってるって事じゃない?」
「……そうかもな」
少しションボリしてるように見える福岡の顔
ションボリしている顔をしていても、やっぱり顔が良いのが少しムカつく
「ま、確かに煙草吸ってる方がヤクザっぽいよね〜…」
「お前俺の事何だと思ってんだよ…」
「ま、君と居るの凄い楽しいよ?」
「はいはい…」
それに…
月光が当たって水色に見える白い髪も、怪しく光る黄色い目も、大好きだから
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