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無視しようかと思ったけど、さすがに無理か。
「あら……お久しぶり。私たちはこれから帰るところ。じゃあ」
と、今気づきました、何も聞いてません、という顔をしてお店を出る用意をした。
洋介は私と一緒にいる白田くんのことを見て、
「もう次がいるのか。さすが性欲の強い女はすごいよな」
と嘲るように笑った。
何か言い返してやりたいところだけど、もう関わりたくない。心の中で〈うるせー風俗野郎!〉とは言ったけど、無視して帰り支度を続けた。
白田くんが彼の方を向いた。私は「いいから」と小声で言って袖を引っ張って外に出ようとした。白田くんは私の頭を撫で、私の方に向き直り、
「あれが一回もイかせてくれなかった元旦那? 美里のすごい可愛いところ知らないんだね。可哀想に」
と、煽るでもなく普通の声で言って、私の肩を抱いてレジに向かった。いや、内容的には完全に煽ってたよね。
「えっイケメンじゃん」
風俗嬢のお二人にとっては洋介たちはただの客だろうし、そのプライベートなんて興味のない話だろう。白田くんへの視線を感じた。
男二人の声は聞こえなかった。もしかしたら睨んでいたかもしれないけど、関係ない。
お店の外に出て、そのまま黙って歩き続けた。私が説明しなくちゃいけないんだろうけど、涙がこぼれないようにするのが精一杯だったから。
彼の部屋に着いて、初めて声が出せた。
「あれが、元、夫……」
涙が溢れてくる。あんな奴のために泣くのが悔しくて余計に泣けてくる。
彼は私のコートを脱がせ、ハンガーにかけてソファに座らせてくれた。そして、私の膝の下に手を入れて軽く持ち上げ、自分の膝の上に横向きに私を載せた。
私は彼の胸に右耳をあてて、彼の心臓の音を聞いていた。
私の心臓の音と重なってきたのがわかって、ようやく落ち着いてきた。
「あんなふうに思われてたなんてやっぱりショックだったな。未練は全くないんだけど」
「男同士だから味方をするわけじゃないんだけど、格好つけてああ言うしか、離婚を切り出された彼のプライドを保てなかったんだと思うよ。美里さんがいるのは知らなかったみたいだし」
「知ってからも酷かったじゃない? 性欲強いんだって私」
乾いた笑いが出た。普通の女性は丸一ヶ月以上なくても全然平気なのかな。後でどこかにアンケート結果でもないか探してみようかな。
「それは俺のせいだよ。だってほら、俺たち美男美女じゃん? そりゃ悔しいよ」
彼は私をぎゅーっと抱きしめておどけて言った。
「そうだね。私も白田くんと再会してすごく綺麗になっちゃったと評判だし!」
負けずに抱きつく。
「それなんだよな。社内の人に誘われてるんでしょ」
「えっ、なんで知ってるの」
「光田さんが教えてくれるんだ。美里さんのことしっかり捕まえていてって」
光田ったら。ちょっと恥ずかしいけど、今度ランチ奢ろう。
「だからさ」
彼が私の襟元に唇を寄せる。
「あっ」
少し強く吸われて跡をつけられたことがわかった。
「早く俺のものだって公表したい。でももうちょっとだけ待ってくれる?」
私はよくわからないまま頷いた。そしてそのままキスをした。何度も。角度を変えて舌を絡ませていやらしい音を立てて。そしてそのままソファに優しく押し倒された。
「あんなことがあったから、今日はやめておく?」
白田くんが言い終わる前に、私は彼の口を私の唇で塞いだ。
「んっ。ダメよ。今日は絶対にするの。全部忘れさせて」
今度は、私が言い終わる前に彼が噛み付くように私の口を塞いだ。そしてそのままソファの上で、狭いねと言いながら、足を持ち上げられたり、後ろから突かれたりして一回して、その後シャワーを浴びながらいちゃいちゃして、バスルームでまた後ろから優しく突かれた。
「バックが好きなの?」
息を途切れさせながらそう聞く私に、白田くんは、
「鏡で美里さんの顔が見えるし、美里さんの中も後ろから激しくされると喜んでるのがわかるから」
と言った。恥ずかしい。顔を見られていたんだ。急に意識して顔を背ける私の顎を手で押さえて、鏡に真正面から見えるようにされてしまった。そのままゆっくりと出し入れされて、
「ほら、ちゃんと見せて。一緒にいこう」
鏡の中の白田くんと目が合った。彼も興奮しているのがちゃんとわかった。私は嬉しくて恥ずかしさなんて忘れたかのように腰をくねらせて求めた。もっと激しくしてって腰で伝えたつもり。そして、それは伝わったらしい。声も出ないほど激しく突かれて、私は悲鳴のような声をあげ、彼もうめく様な声を出して私たちは同時に果てた。
そして、シャワーの続きを浴びてそのまま寝てしまった。ちゃんとアラームはセットして。
日暮ミミ♪
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latte
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#溺愛
星キラリ

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楽地みどり
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コメント
1件
ねえ、第12話読んだよ……。 美里さんが元夫に会うシーン、胸がぎゅっとなった。「性欲の強い女」って、ああいう言い方、傷つくよね。でも白田くんの「可哀想に」がめっちゃ効いてて、鳥肌立った。 その後の二人の時間、すごく温かくて。喧嘩あとのキスとか、鏡越しに見つめ合うところ、距離が縮まった感じがして好きだな。 美里さんがちゃんと自分を求めてる姿、かっこよかったよ。