「なんで…康二…!どうしたんだよ、急に!」
誰かの悲痛な声が響く。それはきっと、俺を心配してくれている声。でも、今の俺には、それすらも自分を責める詰問のように聞こえた。
🧡いや…!やめて!いやだぁっ!!
パニックに陥った頭は、目の前にいるのが大切なメンバーであることすら認識できない。
近づいてくる全ての手が、Aの暴力と重なって見える。
🧡お願い、もう殴らないで!ごめんなさい…!ごめんなさい…!!
ソファの隅で頭を抱え、ただただ許しを請う。その姿は、まるで何かに怯える小さな子どものようだった。
「康二…落ち着いて…!俺たちだよ!誰も殴ったりしない!」
必死に呼びかける声がする。背中をさすろうと、優しい手が伸びてくる。
しかし、その優しさすら、今の康二には届かなかった。
🧡ごめんなさ…っ、もう悪いことしないから…!!
嗚咽交じりの叫びは、もはや告白に近かった。
🧡みんなにバレたくない…!迷惑かけたくないんや…っ!
🧡だから…っ…ゆるして、もうやめて…!!
その言葉に、メンバーは息を呑んだ。
バレたくない?迷惑かけたくない?許して?―――一体、誰に。
彼らの頭の中に、パズルのピースがはまっていく音がした。康二の異変。Aの存在。
そして今、目の前で何かに怯え、許しを請う康二の姿。
その全てが、一つの忌まわしい答えへと繋がっていく。
🖤康二っ!!
鋭く、そして力強い声が。
錯乱する康二の耳に突き刺さった。
それは、今まで黙って全てを見ていた、目黒の声だった。
その声に、康二の震えが、ほんの少しだけ止まった。
コメント
3件


こーじ大丈夫だよー! メンバーだから誰も殴らんよーー!! 安心してー!