コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「動いていい?」
「やぁぁ……」
幾ヶ瀬が腰を揺すると、徐々に精液と内壁が馴染んでいくようにいやらしい音が溢れる。
有夏の呻き声も切なげな吐息に変じていった。
「……気持ちいい?」
「んっ……」
有夏の足がビクリと痙攣するたびに、幾ヶ瀬は満足そうに頬を緩める。
自分の僅かな動きにすら、有夏がどうしようもなく感じているのが分かるから。
「んぁぁ……いくせっ……」
震える腕に必死に力を込めて、幾ヶ瀬の首筋にしがみつく。
そうしなければ崩れ落ちてしまうから。
「有夏、ねぇ……有夏」
「んっ……なに?」
有夏の首筋に顔を埋め、思い切り息を吸い込む。
「覚えてるでしょ? 初めてのチュウ」
「まだ、その……はなし……」
あの時のチュウ、もっかいしよ──そう囁いて、幾ヶ瀬は有夏に唇を寄せた。
下唇が微かに触れ合った瞬間、繋がった箇所がビクンと大きく震える。
「あぅ……っ……」
互いに強く抱き合いながら、大きな震えに全身を預ける。
「ありか、好きだよ……」
「うん……」
ズルリと抜かれた瞬間、足の拘束を解かれ、有夏は壁にもたれたまま滑り落ちるようにその場にズルズルと座り込む。
その腕を幾ヶ瀬がつかんで助け起こした。
「有夏、ベッドに行こっか」
「んぁ? コンビニは?」
この期に及んでアイスなどいらないと、幾ヶ瀬は呆れたような笑みをこぼす。
「どこも行かなくていいや。ずっと2人でいよ」
「ずっと?」
微かな笑い声が漏れる。
「何? 有夏、どうしたの?」
ううん、と首を振る有夏。
「ずっととか言われたら、有夏……照れるな」
幾ヶ瀬の頬が赤く染まった。
「そ、そういう意味じゃ……。いや、そういう意味でいいんだけど……」
「うん……」
顔が近付く。
唇が触れ合う。何度も、何度も。
「記念日を一緒に過ごしたい派・気にしない派」完
【次は『幾ヶ瀬Present’s愛と笑いの怨念チャンネル』というお話です。
明日から更新します。よろしくね】