テラーノベル
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俺んちは母子家庭で貧乏だ。
「ファミコン買ってもらったんだ!いいだろ?」
『いいなぁ。俺まだ買ってもらえてないや』
だからファミコン買ってもらってる奴らがすごい羨ましかった。そしてある時、クラスの給食費が無くなるという事件が起きた。
「お前んちだけファミコン買えなかったよな。怪しい」
「確かに。返せよ、早く」
この時ファミコンを持ってなかった俺は真っ先に疑われた。それが悔しくて家に帰ってたくさん泣いた。
「大丈夫?なにか嫌なことでも…」
母が心配して声をかけてきてくれた。
『貧乏な家なんかに生まれたくなった!』
でもそのとき俺はイライラしていたせいか悪態をついてしまった。怒鳴ったとの母の悲しそうな顔は俺の頭に深く刻まれた。
そしてファミコンがどうしても欲しくて中学生になって、新聞配達をしてお金を貯めた。
それでようやく買えるとこまで貯めることができた。
でもお店のゲーム売り場の前まで買うのをやめた。
そして代わりに妹にジャージを買ってあげた。いつも俺のお下がりだったから。
そして母にはハンドクリームをプレゼントした。いっつも手が荒れてたから。
そして大人になって俺は結婚した。結婚式前日に母が大事そうに錆びたハンドクリームの缶を見せてきた。
涙が出た。そして初めて母に言った。
『産んでくれてありがとう』
って。
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