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『言葉で紡ぐ恋のライム』
〜マイクで紡ぐ恋の予感?〜
番外編6 『妹の百合菜が誘拐!?』前編
姫神家 リビング
『麻里衣様の今日のご予定は……』
『私は休講で休みなの。百合菜は確か…』
『今日はお昼からなの。調理実習でお菓子作るの!』
『へぇー!俺に差し入れ作ってくれよ!』
『はぁ、帝統、はしたないですよ。』
『もちろん!みんなにも作ってくるね!サイコロ型のクッキーでも焼こうかな〜。お姉ちゃんも楽しみにしててね。 』
『えぇ。待ってるわ。』
朝ごはんを食べ終わり、席を立つ。
『さて、仕事しないと……』
『麻里姉、僕も手伝います。』
『三郎君、ありがとう。』
『一郎の弟、お前と一緒で抜け駆けが得意だな。』
『そういうならお前も行ってくればいいだろ。』
『ばーか、俺は横から掻っ攫うのがいいんだよ。』
『悪趣味なやつ…。』
私はリビングでパソコンを開く。
カタカタカタ……。
『まりぃちゃんパソコンしてる時はメガネなの?』
『はい、ブルーカットメガネなんです。』
『へぇ〜…可愛い。』
『そうですか?』
『うん!』
『乱数、お仕事の邪魔をしてはいけませんよ。』
『そういう幻太郎さんも後ろから抱きついてこないでください……』
『ふふ、小生はただ後ろにいただけでおじゃるよ。』
『ピッタリくっついてますけど…。』
『それで、今はどんな仕事してるん?』
『この間請け負った依頼の追加資料を纏めてます。依頼内容を入力して保存してそれを纏めたものを依頼主に送るんです。』
『難しい仕事しとるなぁ。』
『僕はそのサポートをしてるんです。一兄見てください。』
『すげーな、三郎。』
『三郎君がいて良かったわ。私一人じゃ追いつかないから……』
『いつもこの仕事量をひとりで?』
『えぇ。まぁ仕事だからね。』
『すげぇ…。』
『正直驚いてますよ。麻里姉の仕事量には。』
『いずれ1人で請け負うことになるからね、これくらい慣れておかないと。』
『若いのにすごいなぁ、俺の生徒達も見習って欲しいわぁ。』
『盧笙先生は教師でしたね。』
『あぁ。俺の生徒達も夢に向かって頑張ってる子らばかりや。』
『ふふ、私も盧笙先生みたいな先生が欲しかったです。』
『ほ、ほんま?嬉しいわ。』
『盧笙…えぇ雰囲気やん。妬けるわ。』
『何がやねん。』
『……よし、これを転送して。終わりっ。今日の仕事は終わりね…。あれ、そういえば帝統さんは?』
『いつもの賭け事です。百合菜さんの調理実習終わりに間に合うように終わらせると言ってましたが。』
『あはは…相変わらずね。』
一方その頃――。
『美味しく作れてよかった〜。皆喜ぶかなー?』
お菓子の紙袋を持って大学の門をくぐったその時だった。
『姫神百合菜だな?』
『な、なんですか貴方達…?』
『俺達が誰かなんてどうでもいい。お前に用がある。来い。』
『嫌!離して!誰か!』
『百合菜ちゃん!貴方達何してるんですか!』
『騒ぐな。こいつに用があるだけだ。おい、車に乗せろ。』
バンッ!
『離して!』
『静かにしてろ!』
『むぐっ!』
(ん、眠、く…。)
車に乗せられ意識を失う。
『百合菜ちゃん!』
『おい、お前ら。警察には言うなよ。言ったらこいつの命は無い。』
『っ……。』
車が去っていく。
『そろそろ大学終わったか?』
俺は門を覗いた。
『出てこねぇ。電話してみるか?あ、料金滞納してるからかけれねぇ…って、ん?』
(このお菓子…サイコロ型のクッキー…?
なんでここに…。)
『あ、あの…!』
『あ?』
『百合菜ちゃんの知り合いですか?』
『あぁ、あいつがどうかしたのか?』
『助けて下さい!百合菜ちゃんが――!!』
姫神家 リビング
『……。』
私はパソコンを打ち込んでいた。
『麻里っち〜仕事終わったんでしょ?俺っちと遊ぼうよー。』
『一二三さん…待ってください。いま新しい依頼が来てないかメールを…。』
と、その時…。
プルルルルル プルルルル
『非通知…?』
ポチッ。
『はい。もしもし。』
『姫神麻里衣だな?』
『!貴方、誰?』
『お前の大事な妹は預かった。』
『!?』全員
『っ…!?』
『返して欲しければ2時間以内にお前とそうだな…今同棲しているディビジョンラップバトルのメンバーも一緒に連れてきても構わないぜ。指定する場所に来い。』
『…百合菜に何をしたの。』
『まだ何も。ただ…お前が時間に間に合わなければ…くくっ。』
『っ、百合菜に指一本触れてみなさい!絶対許さないわ!』
ピロンッ。
『お前宛にメールを転送した。詳細はそこを見ろ。』
ブチッ。
『百合菜が……。誘拐された…』
バタバタ…っ!
『おい、お前ら!大変だ!百合菜が怪しい男たちに車に乗せられて…!』
『!?』
『これが大学の門に…。』
(百合菜の作ったものだわ。)
『っ、そうだわ。転送画像……。』
送られた写真を見る。
『百合菜…!』
縛られて口を塞がれている。
『目立った外傷はないですね…。でも、犯人は何が目的で…。』
『…そういえば、百合菜が最近大学で変なものを見たって。』
『変なもの?』
『えぇ。大学の教師棟で大学の機密資料を漁ってる人がいたって……。』
『機密資料ってなんだ?』
『大学内で管理する個人情報のことです。
教師棟には関係者しか入れないんです。』
『つまり、百合菜はそれを見たから口封じに?』
『犯人は教師ってことか?』
『その線が濃厚ですね……。』
『…指定した時間まで残り1時間50分。犯人は何を要求したんです?』
メールの1文
『妹を無事に返して欲しければ、指定する場所に全員で来い。そして、名探偵に相応しい謎を用意した。それを全て解き、俺達のいるところまで上がってこい。』
『指定した場所は東京のアニバーサリー施設。
迷宮の棟です。』
『迷宮の棟…たしか、数々の難易度の高い謎が散りばめられてるっていう……。』
『……。』
私は羽織りをかけ、メガネを外す。
『蘭。車を手配して。』
『お嬢様…。』
『妹を守るのは姉の私の役目よ。みなさん、百合菜を助ける為に協力してください!』
『もちろんだ!頭なんか下げなくて元からそのつもりだぜ!』
『好きな奴の頼みは断れねぇ。行くか。』
『僕達でゆりぃちゃんを助けようー!』
『私にできることがあればなんでも言ってくださいね。』
『いっちょ暴れてやるか!』
『麻里衣ちゃんを困らせるやつは俺が許さへんで!』
次回、後編に続く!
コメント
1件
ふぁ〜!読んだ読んだ!!😭💕 朝のほのぼのシーンからの急展開すぎて心臓止まるかと思ったよ…!麻里衣ちゃんがPC作業中にメガネかけてるところ、めっちゃ可愛いかったなぁ〜。乱数が「可愛い」って言うの分かる!!そしてそこから百合菜ちゃんが誘拐されて一気にシリアスに…😱 帝統がクッキー見つけるところ、伏線回収の仕方が上手いなって思った!そして「妹を守るのは姉の私の役目よ」って麻里衣ちゃんの決意、めっちゃカッコよかった…!! 次回の迷宮の棟、どんな謎が待ってるのか気になりすぎる!!続き早く読みたいよ〜🔥