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また戻った。考えるのが馬鹿らしくなってくる。
だが、何の成果もない訳では無い。
この時空の歪みは、この『世界』に居る、『誰か』が、起こしたものだ。
そうでなくては、説明できない部分が多い、
何故『エンディング』を迎えた事で消える事が多いのか、
何故たまになんの前触れもなく消えることがあるのか、
何故消える時地下には何も、変化は無いのか、
……行かなくては
辺りの光が消え、そこから、
『本物のヒーロー』
が姿を見せる。
自らを犠牲にしても、誰かを助けたいと願った、『勇者』が光を取り込むように。
勇者「さぁ、『貴様』の本気を見せてみろ」
黒い風が泣く中、1人の勇者は、そう高らかと、目の前の『化物』に、宣戦布告したのだ。
そこから、言葉は無かった。
いや、必要無かった。
そこに必要なのは相手を〇す、という殺気と、
全てを守り抜くという、正義だけだった。
アンダインが『槍』を『相手』に飛ばし、『相手が』それを避けて、守って、時に喰らった。
アンダインの能力こそが、先程言った自分と同じ能力、
アンダインの場合槍を生成し、軌道を操るといった、能力だった。
そしてアンダインも『敵』の攻撃を避けると思ったが、なんとアンダインは
『敵』の攻撃を余すことなく、受けきり、その上で耐え、攻撃して見せた。
その姿はまるで
サ「不死身……『不死身のアンダイン』…!」
そう、それは名にして、
『不死身のアンダイン』
という者だった。
サ「これならいける、今のアンダインなら、あの『化物』に勝てる!」
そう、『不死身のアンダイン』の強さは、何『奴』には勝てないと、
絶望しきっていたサンズが、希望を取り戻す程の物だった。
そうして……そうして、闘いは続き、アンダインは『化物』を追い詰めていた、
そうして、アンダインは『化物』が、避けるのに、守るのに、戸惑っているところに、
容赦なく槍を突き立てた、
命中だ、完全に仕留めた。
勝ったのだ、勇者は、全てを終わらしてくれたのだ。
勇者「私の勝ちだ、今、全てが終わった。」
《プルルルル!!》
そう言い、アンダインは誰かに電話を掛ける。
アル「アンダイン!大丈夫なの!?」
その声は、この地下で、王様の研究員をやっている、アルフィーだった。
ア「あぁ、大丈夫だ、今全てを終わらして所だ。」
アンダインがそう言うとアルフィーは、
アル「そ、そうなの!?それなら本当に良かった!でも、酷い怪我!早く手当てしないと……」
ア「ハハッ、考え過ぎだ、だが、そこまで心配してくれて嬉しいよ。」
アル「えぇ、勝ってくれて本当に良かったわ、それじゃあ、戻りましょう。」
ア「あぁ、今戻る。」
そんな会話をして、アンダインは電話を切る。
何があろうと、結果的に全て上手く行った、
パピルスとおばさん、
そして遺跡とスノーフルのモンスターを除いては。
だが、これから前を向いていかなきゃ行けないのに、過去ばかり見ていてはダメだな、さて、オイラも戻るとしよう。
サ「さて、これで『ハッピーエンド』だn、、、、」
その瞬間、『世界』が暗転した。
サ「なんだ、何が起こった!?」
『世界』が黒く染まり、色を失う、この状況を解決すべく、アンダインの方に目をやる、が、
アンダイン既に黒い『影』のようなものに呑まれ、生きているのかも分からない。
そうしてオイラも為す術もなく、黒い黒い『影』に地下ごと、いや、この『世界』ごと呑まれていった。
その闘いは、正直勝負にもなり得ていなかった。
アンダインの攻撃は全て宙を舞い、避けられ、守られ、
逆にアンダインの方は、度重なる攻撃により、ズタボロだった。
そして、アンダインは呆気なく、最後の一撃をもらってしまった。
勇者「グハァ」
アンダインの身体がまた、灰と化していく。
勇者「クソっ…この力を持ってしても、まだ敵わないと言うのか…?」
アンダインが零れるように言葉を紡ぐ。
勇者「…ハ…ハハハ…」
勇者「いいか…私達は、絶対希望を捨てはしない。」
勇者「私には…仲間が居るんだ」
そう言ってアンダインは〇ぬ寸前まで、笑顔を見せた。
勇者「アルフィーは、この闘いを見守ってくれると言っていた。」
勇者「最悪の事態が起きた時には、皆を避難させる手筈になっている。」
勇者「今頃は、アズゴア王に6つの『タマシイ』を取り込むように指示している事だろう」
タマシイってのはオイラが追々話すと言った、人間を〇す理由だ。
7つのタマシイを集め、この地下から出るために、人間を〇している。
これは人間のタマシイでないとダメなんだ。
一つ一つに物凄い力を秘めており、
7つのタマシイを吸収すると、神にもなれる、と言われている。
それを今、6つだが、この地下の王様、アズゴアに吸収させようとしているのだ。
勇者「そのタマシイの力で…この世界は生き続けるのだ…!」
ここから、アンダインの身体が目で分かるくらい、ドロドロに溶けていく。
そして、
そして、『不死身のアンダイン』は今、力尽き、灰となって消えた。
サ「……………『化物』の………後を追おう」
オイラはその時、悔しさでありもしない唇を噛み、骨が軋みをあげて、血が出ていることには、気づかなかった。