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⚠︎︎一次創作、オリジナルです。
雪菜side
何 をしても、満たされない。
何かに夢中になれない、ずっと虚無感がある。
そんな事を考えながら、夜の散歩をしている。
「なぁ、そこのお姉さん」
後ろから男性の声、ナンパだったりって思ったけど私はそこまで可愛くない。
「はい?」
そう言って振り返ると、とんでもないイケメンが居た。
「何やってもつまらんのやろ?俺の家こうへん?」
「…なんでわかったの?」
「いいから、どっちなん?来るん?それともこうへんの?」
「…行く」
何故だろう、普段なら真っ先に断るはずなのに、この虚無感が満たされる気がして。。
「ん、じゃあついてきい」
「うん。」
無言で何分か歩いていると、前には大きな家。まるで海外にあるような家、でもここは日本。とんでもないお金持ちなのかな、とあまり気にもとめなかった。
「ついたで」
彼はまるでその家を自分の家だというように、その家の前に立つ。
「えっと、この家?、」
「そうやで?ほら、入ろか」
彼に連れられ門を通り、中に入る。石の道を歩きながら周りを見ると手入れのされた芝生がある。
「貴方って、お金持ちなの?」
「お姉さんはお金持ちのが好きか?」
女慣れしてるのだろう。こんな返答をすぐできるなんて。
「別に、好きな人ならお金持ちかどうかなんて気にしない。」
「、それは俺が好きってことか?」
「は?、違うから!勘違いしないでよ!!」
「そうなんか?俺は好きやで?お姉さんのこと。」
「なっ、あまり年上をからかわない!」
彼はニコッと笑い、手を恋人繋ぎに変えてくる。
私はその笑顔に釘づきになり、何が起きたか分からないままでいた。
ちょっと間歩いていると玄関につき、お邪魔しますと言い中に入る。 廊下を通り、彼が先導してリビングに入る
「適当に座って」
「うん、」
私は近くのソファーに座る。ふかふかでとても持ちいい。
「名前、教えてや」
キッチンから彼の声が聞こえる。
「雪菜、貴方の名前は?」
「雪菜か、俺は雪って言うんや」
雪はコップを持ちながら、こっちに歩いてきて隣に座る。
「よろしく」
「ん、よろしく。これ飲み」
「ありがと、」
なぜ分かったんだろ、私が今喉乾いてるってこと、ただの偶然かなと思って水を飲む。
「お姉さんさ、俺に飼われて見いひん?」
「は?、え?」
「お姉さんみたいなこの世に未練ないですって子を助けたいんよ〜、な?ええやろ?」
そう言いぐいぐいと近づいてくる。私は思わず目を逸らし、横に横にと移動していく。
「いや、私は、」
もうソファーの端についてしまい、彼に追い詰められている。立ち上がろうとするとソファーに軽く押し倒されてしまう
「お願いや。俺、お姉さんが欲しいねん。」
「、、」
だまっていると、彼は私の答えを聞かずに姫抱きで抱え上げ、どこかに向かって歩いてしまう。
「ちょ、降ろして!」
「お姉さんが俺に飼われてくれるなら、降ろすで」
「嫌に決まって、」
言葉を遮るように唇に指を当てられる。
「うるさい口やなぁ、」
「ッ、、」
彼の低い声にちょっと怖い表情で、私は抵抗を辞め、大人しくした。