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私
達人間が持つ心の闇とはなんなのか。
その答えは、おそらく人それぞれだと思われる。
それは、誰もが持つ闇の部分かもしれないし、そうでないのかもしれない。
私が思うに、人間の心の闇というのは、いわゆる『負の感情』の事ではなく、『正の感情』、『良い感情』の中に潜んでいるのではないかと思うのだ。
つまり、私達が普段から当たり前と思っているような事柄の中にも、実は隠れた悪が存在する可能性があるという事である。
例えば、家族愛だとか隣人への思いやりとか、そういった善良そうなイメージのある事柄でさえ、見方を変えれば『自分さえよければそれでいい』『自分の大切なものは守りたいけど、それ以外はどうでもいい』というようなエゴイズムも含まれているのではないだろうか。人は自分が幸福になるために生きているのだから、他人を思いやったところで結局は自分のためにしかならないのだと考えることもできるし、そもそも人間なんてそんなものだという考え方もあるかもしれない。
だがしかし、自分はそう考えない人もいるはずだ。
例えば僕なんかはそうだ。
僕は自分の周りの人を大切にしていきたいと思っている。
もちろんその人が幸せになるように尽力したいという気持ちはあるのだが、それ以上に、自分自身の楽しみを優先したいという欲望がある。自分の人生なのだから、自分が楽しむことを最優先にしたっていいはずだ。そう考えると、やはり自分は利己主義者なのではないかと思う。だからといって悪い人間だとは思いたくないし、他人を傷つけたいわけでもない。むしろ人助けをして感謝されたいし、褒められたいのだ。それが自分にとって最も嬉しいことだと思う。しかしそのために何かを犠牲にしたりするのは嫌だ。矛盾しているかもしれないけれど、これが今の自分の本音だったりする。誰かのために生きるということは素晴らしいことだとは思う。ただ同時にそれはとても苦しいことでもある。自分のために生きることができないというのはつまりそういうことである。でもそんな生き方に憧れを抱いてしまう自分もいたりして、なかなかどうして難しいものである。結局は自分の中で折り合いをつけるしかないということなんだろうか。こんなふうに考えてばかりいるせいで、最近はずっと頭を抱えている気がする。もうちょっと楽になりたいものだ。
私はよく、人に頼まれ事をされることが多かった。頼られること自体は嬉しくて断れないタイプだったので引き受けていたらいつの間にか自分でなんでもかんでも抱え込むようになっていた。もっと周りの人達を頼ってもいいんだよって言われたけど、私はいつも一人で頑張っちゃう子だったみたいで、誰にも相談しなかったらしい。それでいて何でも完璧にこなさなくてはいけないと思っていたらしく、無理をし過ぎてしまい倒れてしまった。その時は家族はもちろんのこと、友達にまで心配させてしまい申し訳ないと思った。それからというもの、なるべく人を頼りながら生きていくことを目標にするようになった。
私が小学生の頃の話である。ある日学校へ行く途中にある神社を通りかかったときのことである。鳥居の横あたりに小さな石段があり、そこから境内へと入れるようになっていたのだが、その日は何とはなしに上の方を見上げてみると、神社の本殿があるはずの場所にぽっかり穴が開いていたのだ。今考えるとそれは単なる木の柱だったような気がしないでもないのだが、当時の小学生の目にはまるでそこだけ空間を切り取ったかのように見えたのである。その光景は子供心に神秘的でとても印象深かったことを今でもよく覚えている。それから十年以上経ち、社会人になった今もあの時の不思議な感覚は鮮明に残っている。あの頃はまだ純粋だったということだろうか。
さて話は変わるが、先ほど述べた神社は自宅から自転車で数分の場所にあり、子供の頃はよく遊び場の一つとして利用していたものだった。だが大人になるにつれだんだんとその頻度も少なくなっていき、今ではもう何年も行ってないのではないかと思う。というのも私は昔から人混みというものが好きではなく、休日などは特に家で一人過ごすことが多かったからである。しかしそんな私でも一度だけ家族で行ったことがあった。それはまだ私が高校生の頃の話だ。その日は朝早くから出掛けていたのだが、なぜか昼過ぎには家に帰ってきており、一体何をして過ごしたのかまったく記憶がない。ただ一つ覚えているのは、母が作ってくれた昼食を食べた後、急に強い眠気に苛まれてしまいそのまま床に就いてしまったということだけだ。
今になって考えると、あのときの出来事がすべての始まりだったのだと思います。あの日を境に、ぼくの人生は大きく変わってしまったのですから……。
その日、ぼくはいつも通り学校へと向かっていました。いつも通りの時間に家を出ましたし、朝ごはんだってちゃんと食べてきていました。それなのにどうしてそんなことになったのかと言えば、それはきっと神様の仕業なのでしょうね。そうでなければ説明がつきませんよ、本当に。
その日の通学路は普段とは違っていて、なんと言いますか、不思議な空気に包まれているような気がしました。まるでお祭りの準備をしている最中みたいな、どこか浮ついた気配があったんです。
そのせいでしょうか。ふと見上げた空には雲一つなくて天気もいいはずなのに、なんだかどんよりとした暗い色をした雨雲に覆われているように見えて仕方がありませんでした。
『えぇ~! こんな時に雨なんて降らなくても……』
思わずそう呟いた時だったのです。突然強い風が吹いて、今まで見上げていたはずの青空を覆い隠していた真っ黒な厚い雨雲を吹き飛ばしていきました。
それはまるで、誰かさんが晴れやかな気分になったから雨雲を追い払ってくれたみたいだなって思ったんです。だからわたしはその人にこう言ってあげたいですね。
『ありがとうございます!』
「ねぇねぇ聞いてよ~!」
「どったの?」
「昨日さぁ、すんごい夢見たんだよぉ」
「どんな夢を見たんだ?」
「それがね、すっごく変な夢でね、あたしが目を覚まして最初に目にしたのは白い天井だったんだけど、そこは病院じゃなくってどっちかっていうと学校みたいな場所で、しかもなぜかみんな学生服を着てるの。