「 君の明日の光になりたい。 」
旧 海 賊 組 。
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zm 視点
父
「 ーーーー!! ーー! 」
母
「 ーーーーーーーーー!!!! 」
毎日リビングから聞こえてくる怒鳴り声。
正直とてもうんざりしていた。
昼夜問わず、ずぅーっと喧嘩して。
正直、家に居るのですら嫌だった。
たまに聞こえてくる、何かが割れる音。
皿のような何かを投げつけあって居るのだろうか。
俺には何も分からなかった。
中学には仲のいい友達が居る。
shaと言う友達だ。
ただの友達に過ぎないし、これ以上は干渉しなくていい。
そう思っていた。
誰も必要としてないし 。 居る必要も無いし。
ぶっちゃけ、全部どうでもいい。
sha
「 zmー!! 」
zm
「 ん? 」
sha
「 今日部活休みやから一緒帰らへん? 」
zm
「 おぉ、ええで 」
sha
「 っしゃ! 」
鬱陶しく感じるほど、此奴の笑顔が眩しかった。
…いいなぁ、楽しそうで。
sha
「 ーーーー、ーーw 」
zm
「 ーーーー笑 」
他愛のない会話、どこに居ても聞くような会話。
今はそれが、心の支えだった。
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sha 視点
sha
「 zmー!! 」
zm
「 ん? 」
sha
「 今日部活休みやから一緒帰らへん? 」
zm
「 おぉ、ええで 」
sha
「 っしゃ! 」
入学式の日から1人で暗い顔をしていたzm。
小学校が違ったから、何があったのかも知らないけど、
なんか、心配になって、話しかけてみた。
意外に明るくて、優しくて面白くて、
とにかくzmはいい所がいっぱいだった。
sha
「 ーーーーー、ーーー!w 」
全くどうでもいい話でもしてたら、相談とかしてくれるかな。
そんな淡い希望を抱いていた。
zm
「 …、なぁ、sha 」
sha
「 ……ん? 」
さっきまでとはうってかわった真剣な表情。
何を話すのか少し怖くて、心臓の鼓動が通常より早く脈打った。
zm
「 相談……してもいい? 」
sha
「 !…… 」
sha
「 ……おん、なんでも話せ! 」
自分の胸元もグッと叩いて見せた。
zm
「 …ふっw 」
zmには鼻で笑われたけど、
少しだけ、自分の緊張も、ゾムの緊張もほぐれた気がした。
sha
「 公園で聞かしてや 」
なるべく緊張させないよう、zmに笑いかけた。
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zm 視点
sha
「 公園で聞かしてや 」
そう言いshaは俺に、優しく微笑んだ。
zm
「 おん 」
登下校の通学路には公園がある。
そこで、俺とshaは話をした。
ブランコに座って、風に揺られながら。
zm
「 ……、一方的に話してまうけど、… 」
「 俺の両親、仲悪いねん、ずっと。 」
「 何が理由で喧嘩しとるんかは分かれへんけど 」
「 ……、家に……いるのが辛い 」
初めて、家のことを他人に話した。
なんて言われるか、検討もつかなかったから
そのあとの反応が、これまでないほどに怖かった。
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sha 視点
「 ……、家に……いるのが辛い 」
話してみろ とは言ったものの
今zmにかけるべき言葉が見つからなかった。
こういう時、なんて言葉をかけたら
彼の心は軽くなるのだろうか。
sha
「 …… 」
「 そっか 」
zm
「 …! 」
案外、言葉って出てこないものなんだな。
…もしかしたら、何も言わない方がいいのかもしれない。
何が良くて、何が悪いんだろ、
もっと、寄り添えてたら
zmのことを、もっとちゃんと気にかけてたら
かける言葉も、すぐ見つかったのかもしれない。
……難しいなぁ。
zm
「 ふはっ…笑 」
「 ありがとーな、話聞いてくれて 」
sha
「 ……! 」
「 ぃやいや、……何も声掛けれなくてごめん 」
zm
「 ええよ、声かけてなんて言ってへんもん 」
「 話聞いてくれただけで嬉しかったで 」
「 やから、ありがと 」
sha
「 …! んふっ笑 」
「 そっか笑 」
存外、声なんてかける必要なかったのかもしれない。
sha
「 な、zm 」
zm
「 んー? 」
sha
「 ありがと、話してくれて 」
zm
「 ……別に…? 」
sha
「 あっれー?? zmくん照れちゃってるのかな〜?笑 」
zm
「 っな…!? なんやとお前…っ!!笑 」
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zm 視点
最初こそ、話すのすら怖かったけど、
案外、話してみるのも良いのかもしれない。
……shaなら、遠慮しなくても良いのかもしれない。
sha
「 日ー暮れるし帰ろーや!笑 」
zm
「 せやな!笑 」
言葉にせずに、心で感じる友情ってのも、悪くはないのかもしれない。
zm
「 じゃなー 」
sha
「 また明日ー! 」
……
話しただけで、なんも変わってはいないのか。
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𝕟𝕖𝕩𝕥➯➱➩ ♡500
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コメント
9件
なんか変なところ気になっちゃったかもしれないけど文脈からして漢字変換『以外』じゃなくて『意外』やと思うんやけど……私の気のせいか!!気のせいだよな!! それと、前に添削させて頂いたときの意識する点とかしてくれてて嬉しい!しかも前見た時よりも語彙が上がっててびっくり!
新作待ってましたぁ!
多分1000くらい♡押しました!これからも頑張ってください!