その時だった。
後ろから羽交い締めにされた。
その人は、夢に出てきた人かもしれないし、唯一の親友だったかもしれない。
私は、一生懸命あがき、窓の向こうの楽園に手を伸ばす。
その度に、腕にかかる力は強くなっていった。
「誰も助けてくれないんだ!こんな人生さっさと終わらせてやる!」
『「そんなことないよ!大丈夫!大丈夫だから!」』
根拠のない言葉が響く。
『「私も、そうだった。いじめられてた。誰も助けてくれなかった。」』
『「でもね、それは、助けてって言ってなかったからだったの。」』
その声は、涙を一生懸命こらえているような声だった。
『「助けてと言ったら、きっと誰かが助けてくれるから。」』
なんの根拠もない、言葉…。
でも、本当に助けてくれるなら…。
「助けて、さやか。」
『「わかった。絶対助けるからね。___。」』
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