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理仁︰俺は今魔王がいる……であろう部屋の前にいる
俺は勇者だ、魔王を倒すために生きてきた
親にそう言いくるめられた
全部
15の頃街で勇者に選ばれてからずっと
勇者だからこうしろああしろと……親の立場はどこに行ったのやら
この話は今はいいだろう
どうせもうすぐ終わるんだから………
扉がギィと音を立てて空いていく
そこにある玉座に座っていたのは
顔の整った白髪の男だった……
理仁︰……俺より少し小さいくらいか………?
理仁「……あんたが魔王か?」
???「そうだ、よく来たなぁ勇者」
理仁「……ども」
魔王「なんだ、元気がないなぁ」
理仁︰……
魔王「もしやもう満身創痍か?」
理仁「んなわけないだろ」
……あんな雑魚
そう言うと魔王は笑って言った
魔王「ふっ、そうかそうか……」
理仁「…なんだよ」
魔王「まぁいい、貴様に提案があるんだ」
理仁「……?」
魔王「俺と一緒に来ないか?」
理仁「……はぁ?」
「俺にあんたを手伝え、と?」
魔王「そうだ、俺にいちばん近い立場をくれてやろう」
理仁「どうして急に?」
魔王「おぉ、興味があるのか?」
「理由は簡単だ」
退屈したんだ
理仁「……退屈しのぎに手伝えと?」
魔王「簡単に言えばそうだな… 」
「お前の死んだ目は嫌いじゃない」
理仁「…そうか、そう言うのはあんたくらいだ」
魔王「そうなのか…」
…なぁ勇者よ、俺の退屈しのぎに手伝え
もう一度そう声をかけられる
理仁「……わかった」
この勇者という立場を辞められるのならなんでもいい
魔王「いい返事だ」
そう言って魔王は舞うように玉座から降り、こちらへと向かってきた
魔王「貴様は今から俺の仲間…人間の言うパーティーと言うやつだ」
理仁「…パーティーか、初めてだ」
魔王「貴様の名前は?」
理仁「……理仁、あんたは?」
魔王「………いつか教えるさ」
理仁「そうか、よろしくな、魔王」
魔王「あぁ、二人で世界を征服しよう」
魔王はとても妖しく、とても楽しそうに微笑んでいだ