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〇〇はフォークを置き、少しだけ肩をすくめた。「後で、環先輩にだけ教えます」
「俺にだけ?」
環が目を瞬かせる。
「はい。環先輩に言っておかないと色々と面倒そうですし。」
くすっと笑う〇〇。
その笑顔に、環は一瞬だけ驚いた顔をした。
そして、ふっと優しく笑う。
「……そうか」
どこか嬉しそうな声音だった。
「えー! 殿だけずるくない!?」
光が身を乗り出す。
「僕たちも聞きたいんだけど」
馨も頬を膨らませる。
「秘密です」
〇〇は人差し指を唇に当てた。
その仕草があまりにも自然な“女の子”で、双子は同時に固まる。
「……光」
「……馨」
「「なんか今、めちゃくちゃ可愛かった」」
「聞こえてます」
〇〇がじとっと睨むと、双子は楽しそうに笑った。
環はそんなやり取りを見ながら、胸の奥が少しだけ温かくなるのを感じていた。
(俺にだけ、か)
特別扱いされたことが、思っていた以上に嬉しい。
ハニー先輩はケーキを頬張りながらにこにこしている。
「〇〇ちゃん、もっと笑った方がいいよ〜!」
「営業中もその笑顔なら無敵だね」
馨が頷く。
「今まで作り笑いだったの?」
光が尋ねると、〇〇は少しだけ視線を落とした。
「……まあ、癖みたいなものです」
その答えに、環の表情がわずかに曇る。
けれど今は追及しなかった。
楽しい食事の時間を壊したくなかったから。
食事が終わり、執事たちが片付けを始める。
「では、私たちは先に客室へ案内されてくるね」
馨が立ち上がる。
「殿、ちゃんと話聞いてあげなよ」
光が意味ありげに笑った。
「なっ、変な言い方をするな!」
真っ赤になる環。
ハニー先輩はモリ先輩に抱えられながら手を振る。
「おやすみ〜!」
部屋には、環と〇〇だけが残った。
静かな夜。
窓の外には庭園の灯りが揺れている。
〇〇はソファに座り直し、小さく息を吐いた。
「……さて、約束でしたね」
環も向かいに腰を下ろす。
「無理に話さなくてもいい」
「いいんです」
〇〇は少しだけ笑った。
「環先輩になら、話してもいいかなって思ったので」
その言葉に、環の心臓がどくんと鳴る。
「……っ」
「?」
「いや、なんでもない!」
慌てて咳払いをする環。
〇〇は不思議そうに首を傾げた。
そして、ゆっくりと口を開く。
「昨日いたアパートの人……あの人は、私の母です」
環の表情が静かに引き締まった。
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花灯里
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#ハイキュー夢小説
MiA
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コメント
1件
わあ、第8話もすごく良かったです…! 環先輩にだけ秘密を教えるって言ったときの、ちょっと嬉しそうな環先輩の反応がもう…! 胸がきゅっとなりました。 双子の「めっちゃ可愛かった」連呼には思わず笑っちゃいましたし、最後の「母です」にはドキッとさせられました。 〇〇ちゃんの過去が少しずつ見えてきて、続きがすごく気になります🧡