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コメント
1件
うわっ、第9話、すごく良かったです……!環先輩、実は最初から気づいてたっていう展開、めっちゃ胸熱でした。「答え見た」って的確なツッコミ入れる〇〇も可愛いし、でも最後に「ガッカリされることばっか」って自嘲するところでグッときました。環先輩の「ガッカリなんてしていない。むしろ腹が立っている」って言葉、重くて優しくて、ああいうまっすぐなセリフ、刺さりますね。そして何より、最後の「特別に見えてしまった」――この一文で関係性が動き出した感じがして、次の話がもう待ち遠しいです!
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花灯里
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#ハイキュー夢小説
MiA
3,404
〇〇は窓の外を見つめたまま、静かに続けた。「そして、この家は生前の父が置いていった家です」
「……そうか」
環は真剣な表情で頷く。
この屋敷の静けさが、急に少しだけ寂しく感じられた。
「それで、性別は――」
〇〇が口を開きかけて、ふと止まる。
(これ、話したらまた面倒になりそう)
一瞬考えてから、彼女は真顔で言った。
「男です」
「嘘つけ」
即答だった。
〇〇が目をぱちくりさせる。
「え」
環はどこか得意げに胸を張る。
「俺が気づいてないと思ったか?」
「ええ、環先輩頭悪いですもん」
「う、うるさい!」
環は真っ赤になって立ち上がった。
「ちゃんと気づいていたぞ!」
「へぇ〜?」
疑いの目を向ける〇〇。
環は咳払いしてから言う。
「名前を聞いて、生徒手帳を取った時だ。そこに“女”と書かれていた」
「……あ」
「つまり俺は最初から知っていた!」
「それ、気づいたっていうか答え見たんですよね」
「細かいことを言うな!」
〇〇は思わず吹き出した。
「ふふっ」
環はその笑顔を見て、少しだけ安心したように表情を緩める。
〇〇は笑みを消すと、ソファにもたれた。
「ほら、たいしたことなかったでしょ?」
「たいしたことない?」
「母親と仲悪くて、女なのに男のふりしてて、父親はもういなくて」
自嘲するように笑う。
「話したら、ガッカリされることばっかなんですよね」
その言葉に、環の表情が変わった。
冗談も芝居がかった態度もない。
まっすぐな顔。
「〇〇」
「はい」
「俺は、ガッカリなんてしていない」
〇〇の目がわずかに揺れる。
「むしろ、お前が一人で抱え込んでいたことに腹が立っている」
「……怒られるんだ」
「違う!」
〇〇はびっくり
環は勢いよく否定した。
「もっと頼れと言っているんだ!」
静かな部屋に、その声だけが響く。
〇〇はしばらく黙っていた。
やがて、小さく笑う。
「環先輩って、ほんとお人好しですね」
「褒め言葉として受け取ろう」
「褒めてません」
「ひどい!」
いつもの調子に戻った環に、〇〇の肩から少し力が抜ける。
そして、ぽつりと呟いた。
「……でも、ありがとうございます」
その声はとても小さかった。
けれど環には、はっきり聞こえた。
彼は少し目を見開き、ふっと優しく笑う。
「どういたしまして」
その瞬間、〇〇はなぜか胸が少しだけ苦しくなった。
“先輩”として好きなだけのはずなのに。
環の笑顔が、思っていたよりずっと特別に見えてしまった。