※家族パロ注意!
桃黄(ふうふ)
青(長男:高校生)
白(次男:幼稚園双子)
赤(三男:幼稚園双子)
昔書いたノリを引っ張り出してきました。
出してはみたものの余りにも恥ずかしいのですぐ下げるかも知れません…
あたまをからっぽにしてごらんください、、
※ありがたいお言葉をいただけたため続けてみます…!
1月の寒い朝。
仁人さんと太智くんは、ソファに腰掛け談笑中。
「さーむーいー」
「寒いなぁ」
「もう死ぬ〜寒すぎてしんでまう〜」
「大丈夫だぞ太智、人はそう簡単に死なんから」
「いやアカンって。これ死んでまうクラスの寒さやってぇ」
「じゃあもっと着込めばいいじゃん」
「アホやなぁ、高校生が学ランの下に着込んでモコモコしてたらカッコつかへやんか」
「寒いよりマシじゃん」
「あんなぁじんちゃん、オシャレは我慢てよぉ言うやろ?知んないの??」
「年中インナーで過ごしてるヤツが言うセリフかよ。てか、話変わってないそれ?」
「かわってないなーい」
「……てゆーか、くっつき過ぎだぞ太智、離れろ。あと早く学校行けや遅刻すんだろ」
ソファーの後ろで、それまで黙って2人のやり取りを聞いていた勇斗さんは、低い声で唸りました。
その声に、ソファーの上で仁人さんを横から羽交い締めにする格好で抱きついていた太智くんは、眉間に皺を寄せ勇斗さんの方にぐりんと顔を向けます。
「…なんやねん勇ちゃん、しっとしてんの?」
「っアホか!」
「仁ちゃん、しっとされてんで?」
「…えぇ〜…?」
2人からの”なに息子に嫉妬してんの?”といった若干引き気味の視線に、
「〜〜だから違うっつってんだろッ//!」
勇斗さんはたまらず地団駄を踏みながら、真っ赤な顔で叫びました。
→し、嫉妬なんかしてないんだからね!
1月の寒い午後。
幼稚園にお迎えに来た仁人さんと勇斗さんのもとへ、我先にと駆け寄るのは柔太朗くんと舜太くん。
「はやちゃぁ〜〜んっ!」
「うおッ?!」
勢いよく足元に突進してきた柔太朗くんに、勇斗さんは衝撃でよろめきました。
「じんちゃぁ〜〜んっ!」
「なになに、元気だなぁ」
同じく突進してきた舜太くんを屈んで抱きとめながら、仁人さんは笑ってその頭を撫でます。
2人はひとまず満足したのか、勇斗さんと仁人さんから離れ、肩へ斜めにかけられた黄色いカバンの中から何やら取り出しました。
「これねぇ、しゅんたとねぇ、よーちえんでつくった!」
「おんっ!じゅーちゃんとつくってん!」
カバンの中から出てきたのは、フェルトを切り、ボンドでくっつけて作った手袋。
「へぇ!じょーずに出来てるじゃんか」
仁人さんは屈んだ格好のまま、舜太くんが持っている黄色のお手製手袋と、柔太朗くんが持っているピンク色のお手製手袋とを交互に見ながら褒めました。
「えへへへ〜」
仁人さんに褒められて、舜太くんは嬉しそうにはにかみます。
「あのねぇ、これねぇ、ぴんくのがはやちゃんので、きいろいのがじんちゃんの!」
一生懸命指を差して説明して、舜太くんは、はいっと黄色の手袋を仁人さんに渡しました。
「ぴんくのがはやちゃんの!」
それに続き、柔太朗くんも勇斗さんに向かってピンク色の手袋を差し出します。
「ありがとなぁ舜太」
「ありがと柔太朗」
仁人さんと勇斗さんはそれを大切そうに受け取り、しげしげと眺めました。
ボンドでくっ付けてあるとはいえ、ちゃんと指も五本分あるし、どうやらしっかりはめられそうな手袋です。
「じゃあ、これ付けて帰ろっか?」
隣に立つ勇斗さんを見上げて笑う仁人さんに、勇斗さんも頷きます。
「うん、いいんじゃん」
2人は早速もらった手袋をはめて見せました。
「ほら、ぴったしだすっご!」
「ほんとだ。すごいなぁおまえら」
はめられた黄色の手袋とピンク色の手袋をキラキラした瞳で見上げ、柔太朗くんと舜太くんは誇らしげに顔を見合わせます。
「やったねぇ!」
「やったやったぁ!」
手を取り合ってぴょんぴょんはねる2人の頭を、勇斗さんがぽんぽんと撫でました。
「これで今年の冬乗り切れそうだわ…ほんとありがとな、じゅう、しゅん。」
勇斗さんのありがとうに、2人は一転して照れ臭そうにもじもじ。
その様子をみて仁人さんは微笑ましい気分で声をかけます。
「じゃ、帰ろっか」
「「うんっ!」」
元気よく答えると、柔太朗くんは勇斗さんに、舜太くんは仁人さんに抱き上げられて、帰路につくのでした。
→成長にしみじみ。
「なんか、こいつらも日に日に大っきくなっていってんだなぁ…」
「え、泣く?泣くんじゃない勇斗?」
「…泣かんわ!!」
長男帰宅後…
「ただいま〜」
「おー、おかえり太智」
「お腹減ったぁ…ってあれ、勇ちゃんと2人は?」
「今風呂入ってる」
「え、いつもより遅ない?」
「あぁ、さっきまで3人して手袋作ってたから遅くなったんだよ」
「てぶくろ??」
「はは、そうだよな。いや今日さ、柔太朗と舜太が俺らに幼稚園で手袋作ってくれたんだよ、フェルトとボンドで」
「フェルトとボンド…」
「うん。そしたら太智にも作るー言い出して大変だったの。雑貨屋行ってフェルトとボンドも買ってさぁ」
「ほぇ〜、ふたりってもう工作とかそんなんできんだ?」
「あー!!だいちゃんかえってきたぁ!!」
「あー!!だいちゃんかえってきてるぅー!!」
「び…ッくりしたぁ!」
「お、出たな」
「んー」
「あッ、勇斗また自分の髪乾かしてないの?風邪ひくって言ってんのに」
「乾かすん好きじゃねんだよ」
「好き嫌いの問題じゃないだろもー。ちょ、拭くからこっちきて」
「だいちゃんだいちゃんっ!これねぇ、だいちゃんの!」
「え、あ、お?」
「だいちゃんはなぁ、あおなんやで!」
「うわ〜、ホンマに手袋やんかぁ」
「うん!てぶくろなの!」
「うん!てぶくろやで!」
「おーおー、ありがとぉ」
「じゅう、しゅん。なんで太智が青なのか教えてあげな?」
「え?」
「あのねぇ、だいちゃんはねぇ、かっこいいからあおやねん!」
「へ」
「だいちゃんはねぇ、やさしいしだんすもうまいから、ひーろーなの!」
「やから、かっこいいあおいろにしてん!なぁ、じゅうちゃん?」
「ねぇ、しゅんちゃん?」
「なんか2人の中で、今1番かっこいい色が青なんだってさ」
「……………お、」
「「 ? 」」
「おまえらむっちゃかわえぇやんけおいィィィ〜!!」
「「きゃーーー(笑)!」」
「…太智、嬉しかったのは分かるけど、追いかけかた完全に不審者だぞ」
逃げ回る幼稚園児2人とそれを追う不審な高校生(兄)と遠い目で見守る仁人さんと空気と化す勇斗さん。
おしまい
…なんだこれ…
コメント
9件
かわぃぃ!!!!!ありがとうございます大好きです愛おしい😭😭💞💞
本当にこの家族愛おしすぎる🥹🥹 是非別の話も見てみたいです😻
可愛すぎますほんとうに…🥹🥹🥹 シリーズものにしてもらいたいレベルです…🥹🩷