※続家族パロ注意…
桃黄(ふうふ)
桃:俳優、黄:マネージャー
青(長男:高校生)
元気いっぱい高校一年生
白(次男:幼稚園双子)
赤(三男:幼稚園双子)
双子のやんちゃ盛り年中さん
調子に乗ってまた引っ張り出してきました、、
コメント感謝感激です…
でもあたまはひきつづきからっぽにしてごらんださい…
勇ちゃんと仁ちゃん、2人が連れ立って出掛けるのを見送りにいった玄関先。
「では太智くん、改めて今日のご予定は?」
仁ちゃんは扉に手を掛けた格好で振り返って、昨日の晩からついさっきまで延々繰り返した質問を再びしてきた。
「それさぁ、何回確認すんのよ仁ちゃ〜ん」
「いいから言ってみろって」
めんどくさいなぁとため息を付きながらも、僕はこれまた何回言ったか分からない『今日のご予定』を言ってみせる。
「えっとぉ、2時30分にじゅうとしゅんのおむかえ行ってぇ、その帰りに夕ご飯買ってチビたちに食べさせてからぁ、おそくても9時ぐらいまでにはふたり寝かす!」
「よくできました!」
言い終えたら仁ちゃんは笑顔で頷くと、僕の頭をわしゃわしゃ撫でる。それを顔をそむけてよけ、早く行きなよと2人を急かす。
「うん。じゃあ俺ら行って来るけど…」
さっきまでの笑顔はどこへやら、仁ちゃんは今度は眉毛を下げて、さも心配げな表情を顔に浮かべた。
「ほんとに、任せて大丈夫そ?」
そんないまさらな…
「そんな今更なこと今更聞くなや」
勇ちゃんは、まるで僕の考えていることが分かったかのようにそう言って、玄関からまだ何か言いたげな仁ちゃんを無理やり外へ押し出し、僕を振り返る。
「後は頼んだ大智。何かあったらすぐ連絡すんだぞ?」
ほんまにさぁ、夫婦揃ってどんだけ心配性なんよ。
「大丈夫ゆうてるやーん。勇ちゃんこそ、仁ちゃんとの久々のふたりっきりのデート楽しんでくんだよ?」
「そッ、そんなんじゃねぇわ!仕事じゃアホっ//!」
みるみるうちに真っ赤になってそう叫び、勇ちゃんはバタンと玄関を閉じた。
いい年してどんな反応なんよ。いやぁ、我が家の大黒柱ながらやっぱイジリがいあるなぁ。
ニンマリと笑い、ポケットから携帯を取り出して現在時間を確認する。ただいま午前10時2分。
……もうひとねむりするかなぁ。
ふわぁぁと大口を開けて欠伸をし、僕は再び自分の部屋へと引き返した。
勇斗さんと仁人さんから太智くんがその話を聞いたのは、昨日の晩のこと。
「明日、留守番頼みたいんだけどいい?」
学校から帰って来るなり、急にそこ座れとリビングのソファを指さされ、ソファに腰を下ろしながら一体何がバレたんだとひやひやしていた太智くんに、仁人さんはそんなことを言いました。
「…るすばんンン?」
「そ、留守番。太智さ、明日学校開講記念日で休みでしょ?」
「…あ、そやったっけ?」
「そうだよ。俺ら、明日仕事で10時には家出なきゃなんだけど、どうやっても上がりが深夜になりそうでさ」
いつもならどちらかが(主に仁人さんが)先に上がって家のことをやるのだけれど、明日に限ってはそうはいかない重要な仕事らしく。
どうしたもんかと頭を悩ませていたら、幸いな事にというかタイミングよくというか、丁度太智くんの学校の休みと重なっていたようです。
「だから、柔太朗と舜太の面倒見といてほしいんだよね」
なっ?お願いします!、両手を合わせて頼み込む仁人さんと、成り行きを見守る勇斗さんを前に、ちょーっとめんどいかなぁ、なんて言える雰囲気ではモチロンなく。
「…べつに、ぜんぜんいいけどさぁ。」
ということで。
太智くんは思えば生まれて初めて、双子たちとの留守番をすることになったのでした。
午後2時30分。
「………うわはぁぁ〜…」
時間通りに幼稚園へ到着してみると、そこには今まで見たこともない量の幼稚園児とお迎えのおかあさま方がごった返していました。
(このなかに混じってお迎えなん、よぉできんかもぉ!)
その圧巻の光景に太智くんが二の足を踏んでいると、突然聞き慣れたふたつの甲高い声が飛んできます。
「「だいちゃぁぁぁーーーーん!!」」
「うおッ」
声と同時に、弾丸のように自分の足元へタックルをかましてきたふたつの黄色い帽子。
それを受け止めきれず、太智くんは後ろへよろめきました。
「だいちゃんおかえりぃ!」
「おかえりぃだいちゃん!」
「…お、おー。ただい、ま?」
黄色い帽子をかぶった柔太朗くんと舜太くんに、にこにこ笑顔で元気よくおかえりと迎えられ。
迎えに来たはずの太智くんは首を捻りながらも、一応ただいまを返します。
「でも、じゅうちゃんにしゅんちゃん、よぉ僕のこと見つけれたなぁ?あんなヒトおんのにさぁ」
太智くんはびっくりしてしまい、お前らすごいなぁと2人を見下ろして頭を撫でました。
「じんちゃんがねっ、きょおはだいちゃんがおむかえだよっていってたからわかったの!」
「おんっ!わかったぁ!」
「おぉ、そうなん?すごいやんかぁ」
柔太朗くんと舜太くんの、なんで大勢の中から自分を見つけられたのか、という問いの答えには全くなっていない返事へ笑ってから、太智くんはとりあえず2人の手を片方ずつ捕まえ、手を繋ぎます。
「じゃあ、帰ろかぁ」
「「うん!!」」
太智くんを見上げ、柔太朗くんと舜太くんは嬉しそうに全力でこくんと頷きます。
「だいちゃんはさだいちゃんはさぁ、きょおずっとおうちおるん?」
「おん、おるで〜」
「じゃあさぁじゃあさぁ、じゅう、だいちゃんとしゅんちゃんとおえかきしたぁい!」
「しゅんもっ!しゅんもおえかきしたぁい!」
「おっ、ええやんかぁ〜。僕おえかき好きなんよなぁ、やろやろ」
「「やったぁ〜!!」」
「じゃあかえろ!」
「はやくかえろぉ!」
「ちょ、じゅうちゃんしゅんちゃん、ころんだあかんからゆっくりいこな」
ぐいぐいと、テンションのやたら高い2人に両手を引っ張られて歩き出しながら、太智くんは一つめの『今日のご予定』を無事クリアしました。
「だいちゃんだいちゃん、これだぁれ?」
「これはねぇ、」
「えー!じゅうちゃんわかれへんのぉ、これはねぇ、オバケやよ!」
「おば…」
「えぇ!?おばけぇ?!ぼくきりんさんのおやこかとおもってたぁ」
「あほやなぁ、きりんさんはこんなんくちからでぇへんもん」
「そっかぁ、こんなんくちからでないかぁ」
本当は、ウケるかと思って怒った顔の勇斗さんと仁人さんを書いたつもりだった太智くんは、オバケということで納得しだした2人に少し悲しくなりながらも、乗ってあげます。
「そうやでぇ、お前らがええ子にしとかんと、このおばけくるで、夜。」
「「!!!」」
太智くんの言葉に、2人は目を見開いてあわあわと震え出しました。
「いっ、いややこわいぃぃ!!」
「するっ!いいこにするからこないでくださいっ!」
「「こないでくださいぃっ!」」
涙目になって画用紙を拝み出す柔太朗くんと舜太くん。
「……とりあえず、ふたりとも時間やしメシ食おか」
少しどころかむちゃくちゃ悲しくなりながら、二つめの『今日のご予定』を達成すべく、とぼとぼとご飯の準備をする太智くんなのでした。
午後9時13分。
『はやちゃんとじんちゃんが帰ってくるまで一緒に起きてる!』と言い張っていた柔太朗くんと舜太くんをどうにかこうにか寝かしつけた後。
太智くんはふらふらになりながら、リビングでやっとこさほっと息をつきました。
これで、『今日のご予定』は無事に全てクリア。
「ちっさいのに、どこにあんだけのパワーあるんやろ…」
太智くんはソファの上へばったりと倒れ込むように、うつ伏せに寝転がります。
(…仁ちゃんのスゴさが改めて身に染みたわぁ。)
クッションに顔をうずめ、ふぁ〜あと、ため息とあくびとを両方しながら太智くんは考えます。
幼稚園にお迎え行って、ふたりの相手しながらゴハン作ってお風呂沸かしてそれから入れて。
その他にも掃除やら洗濯やらもろもろ、僕らのためにそれ毎日、仕事しながらやってるんやもん。
仁ちゃんも、あと勇ちゃんもほんま偉大やわ。
「ふたりかえってきたら…かんしゃ、しやんと、なぁ…」
_____そんな偉大な仁人さんと勇斗さんがいなくても、柔太朗くんと舜太くんが大きなパニックも起こさすお留守番が出来たのは、頼りになるお兄さんがいてくれたおかげ。
そんなことはつゆ知らず、大智くんはいろいろな疲れから、そのまま深い眠りへと落ちていったのでした。
+夫婦帰還後…
「ただいまぁー……って、あらら。太智こんなとこで寝てんじゃん」
「うわ、本当だ。あ、ちょお俺、柔太朗と舜太見てくるわ」
「うん、お願い」
「ん」
「もう1時半かぁ。さて…ってうっわ、ちゃんと洗いもんまでしてくれてる!?やればできるじゃん太智!すごいなぁ!……しっかし、そこ寒いだろ、毛布持って…」
「ほい、もうふ。」
「あ、持ってきてくれたんだ?さっすが。ありがと、上から掛けてあげて」
「おう。柔太朗も舜太もちゃんと寝てたわ」
「あ、本当?いやー、どうなることかと思ってたけど、意外に何とかなんだなぁ」
「仁人は心配しすぎなんだよ。太智もう高校生だぞ、何とかならんわけないやろ」
「勇斗だって、ずぅぅーっとスマホ見てソワソワしてたくせに」
「し、してねぇよ!」
「してました〜」
「うるせぇなぁ…//」
「でも、マジで1回も掛かってこなかったね、電話」
「そだな」
「舜太あたりがぐずるかなって心配してたけど、そうなんなかったのかな」
「電話なかったってことは、なんなかったんじゃね?」
「そらそうか」
「うん」
「ほんと…偉いよなぁ、みんな」
「そりゃまぁ、俺らの子だからな。」
「ふははっ……こうやっていつの間にか、みんな大人になってくんだろうね」
「…そうだな」
「……なぁ、勇斗」
「んあ?」
「……………これ、なんだと思う?」
「……………バケモン?」
→テーブルの画用紙を前に考え中なふうふ
太智くんが描いた、アーティスティックな怒った勇斗さんと仁人さんですよ。
おしまい
コメント
3件
怒ったはやちゃんとじんちゃん本人がバケモンって言ってんのすきwwwwwこのシリーズめちゃくちゃ好きです!!!
かわいすぎる、尊い…って思ってたら最後のバケモンで全部持ってかれた… もう1回見返してきます…🙃
この家族尊いすぎる