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おにぎりを食べ終わって午後の授業も終えて…
私は部活に入ってない。めんどくさいから。
…どうしようかなぁ…
「ん…あ、奏からだ。」
私の仲間で知り合い。今は離れてるけどね。
「もしもし?奏?」
「うん奏だよー。進捗どーお?」
「ぜーんぜん?進まないよー!」
「えー…まあいいや、後輩くんはー?」
進捗を聞いてサッと話を少しだけ変えた奏。
「んーっとね、馴染めてるけど…」
「馴染めてるけど?」
「1しか出来ないらしいのよー…他は難しいってさー」
「へぇ…じゃあお助けアイテム送っとくから!頑張ってよ?」
「え!?奏神!?ありがとー!」
急に声のトーンを下げた奏の声が聞こえた。
「…今更だけどさ、1ずつ進められないの?」
「えー…精々1は進められたけど他は無理だよー?難しすぎて萎えちゃうよー」
「…そっか!いいよ!任せた!」
奏はそう言うと電話を切った。
「…楽しみだなぁ…」
私がいる一階の空き教室の廊下から足音が近付いてくる。
コンコン
「えっと…先輩?入っていいですか?」
馴染み深い後輩くんの声。
「入っていいよ。進捗は?」
窓の方を向いたまま答えた。
「はい。今のところ頑張れば3つまで出来ると思います。…けれど」
言葉を切った。
「けれど?なにか問題でも?」
「最悪後始末が増えます。纏めてやるのが最適解ですよ。」
もうどうしようもない、とでも言うように言った。
「…はぁ、そっか…じゃあそっちの方でやりますかぁ…」
「残念そうな声を出さないで下さい。どちらにせよ賭けに出るより一番いいんですから。」
やれやれ、と言うような呆れた声。
「…そ。じゃ、色々資料とか整えておくからそっちもそっちのを頼んだよ。」
「はい、先輩。それでは…」
ドアを閉めると足音が離れていった。
「…めんどくさ。ま、やるしかないよね」
物語の始まり、そして最終下校の鐘が鳴った。