目の奥から熱いものが滲んできて、視界がぼやけた。
苦しい。
鼻の奥がつんとして、喉が小刻みに震える。
「……だったら、もう聖力を使わないで。君がいなくなるなんて耐えられない」
僕のことを大切だと思ってくれるなら、僕が君を想う気持ちも―――君を失いたくないという気持ちもわかってほしい。
抱きしめた腕に力がこもる。
間を置いて、オリビアの腕がゆるく背中に回った。
切迫した自分と対照的に、オリビアの腕はどこまでも優しかった。
こちらの気持ちを理解したと―――それでいて、聖力を使うしかない場合もあるかもしれないと、すこし困ったようなオリビアの腕。
でも、なるべくそうしたいと……『大切に思ってくれる命を大切にしたい』と思ってくれているのも伝わってくる***********
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