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「お昼ーお昼ー」
ルンルンの遊。助(たすけ)と司はお弁当を持ち寄って近くに座った。
「んじゃ、お昼買ってくるわー」
「いってら」
「いってらっしゃい」
一方、美音と栗夢(クリム)もお弁当を持ち寄って近くに座っていた。
「んじゃ、お昼買ってくる」
「いってらっしゃい」
「いってらっしゃい」
光(ヒカリ)も財布を持って教室を出た。すると教室前で遊が待っていた。
「おぉ〜。宝孔雀(ホウクジャク)さん。お疲れ様です」
「…」
ジト目で遊を見る光。
「お疲れー」
と言いながら廊下を歩き出す。
「なんで待ってんの」
「なんでってー…。あれ?なんでだ?」
「なんだそれ」
しばらく廊下を歩く2人。
「宝孔雀さんって頭いいです?」
いきなり光に聞く遊。
「頭?良くはないんじゃない?勉強あんま好きじゃないし」
「おぉ〜。同じ同じ」
笑顔で自分を人差し指で指す遊。
「いや、珍しくもないでしょ。勉強好きなほうが珍しいわ」
「まあ、それもそうか」
階段を下りて校内のコンビニへ向かう2人。
「鷺崎さんってさ」
助と司はお弁当を食べずに遊を待ちながら話していた。
「うん。幸ーうちの執事ね?うん」
「いつからの付き合いなの?」
「いつから…。いつからなんだろ」
「そんな?」
「うん。物心ついたときにはもう兄みたいな存在だったから」
「じゃあ、もう幼ーいときから」
「そうだね。そういえば詳しく聞いたことないかも」
「へぇ〜。詳しく聞いたことないんだ?」
「うん。助に言われて改めて考えてみたけど、知らないかも。今日帰ったら聞いてみよ」
「あの。狐園寺(こうえんじ)さんの執事さん、猫ノ宮さんとはいつからのお付き合いなんですか?」
「帆歌?帆歌とは私が生まれる頃からの付き合いだったみたい。
私は全然覚えてないんだけどね。でも家が近所でね。
両親が仲良くて、私が生まれてからは帆歌と波歌ちゃんがよく遊んでくれたみたい」
「波歌、さん?」
「あぁ、帆歌のお姉さんね」
「あ、そうなんですね。お姉さんいるんですね」
「なかなかなお姉さんがね」
と波歌の顔を思い浮かべる美音。
「っしょん」
楽屋でメイクをされている最中にくしゃみをする波歌。
「風邪ですか?」
メイクさんに聞かれる。
「あ、すいません。くしゃみして」
「いえいえ」
「風邪ぇ〜じゃないと思いますけど〜…。一応薬飲んどこうかな」
「それがいいかもですねぇ〜」
今頃くしゃみしてんだろうなぁ〜
と思う美音。
「いやぁ〜今日はいちごジャムパンですかぁ〜。いいですねぇ〜」
今日光が買ったのは「北海道産牛乳を使用した贅沢生クリームを贅沢に使った
まるでショートケーキのようないちごジャムパン」だった。
「美味しそうですもんねぇ〜。北海道産牛乳を使用した贅沢生クリームを贅沢に使った
まるでショートケーキのようないちごジャムパン」
遊も同じパンを買った。
「フルで言う必要ある?ジャムパンでよくない?」
「なんか、こないだのぉ〜パンといい
名前長いシリーズ続いたんで、ついフルで言いたくなっちゃうんすよぉ〜」
改めて手に持ったパンのパッケージを見る光。
北海道産牛乳を使用した贅沢生クリームを贅沢に使ったまるでショートケーキのようないちごジャムパン
「たしかに長いね」
「昨日のより全然長いですよ。このまま記録更新していきましょう」
「このままって、遊雉(ゆうち)はずっと私と同じお昼買うつもりか」
「はい、そのつもりです」
「堂々ストーカー宣言」
「ストーカー!?」
そんな話をしながら教室へ戻った2人。
「ただーいまぁ〜」
「おかえり。浮かれてんなぁ〜」
「きょおはぁ〜」
遊が机にパンを置く。助と司が覗き込む。
「「北海道産牛乳を使用した贅沢生クリームを贅沢に使った
まるでショートケーキのようないちごジャムパン」」
声を合わせて読み上げる助と司。
「名前長っ」
「昨日も長かったよね」
「長かったねぇ〜。チョコクリームパン。もう名前覚えてないわ」
「「北海道産牛乳を使用した贅沢生クリームを贅沢に使った
まるでショートケーキのようないちごジャムパン」」
同じように美音と栗夢も名前を読み上げる。
「美味しそうですね」
「カロリーすごそうね」
「まあぁ〜。美味しければ良し」
光は左右に引っ張って開け、遊はギザギザ部分から破り開けた。
「「いただきまぁ〜す」」
口に入れる光と遊。
「生クリームすごっ」
「生クリームすごいけど、いちごジャムと調和するように
甘さ控えめで、牛乳感が強い。あぁ、たしかにショートケーキ感あるかも」
「うまいな」
「うまぁ〜。幸せぇ〜」
光も遊も絶賛だった。
「そういえば、今思ったけど、司もお弁当なんだね」
助がお箸で卵焼きを掴みながら言う。
「あぁ、ほおひへあほうあえ(訳:あぁ、そういえばそうだね)」
パンを食べながら喋る遊をジト目で見てから卵焼きを口に運ぶ助。
「あぁ。そうだね。幸ー…執事が作ってくれてる」
「すごいね鷺崎さん。毎朝作ってるんだ?」
「まあ、冷凍食品らしいけどね」
「あ、そうなんだ?」
たしかにすごく庶民的なお弁当箱に、庶民的なお弁当の中身。
「あぁ〜…。今度はどんなお弁当にしよう…。
なるべく冷食(冷凍食品)っぽく見えるようなもの…。限られるんだよなぁ〜…。
ビーフシチューとかいけるかな…。最高級牛肉ブロック買って、前日夜から仕込んで、煮込んで
赤ワインもビーフシチューに合うやつで最高級の買って
野菜も全部、旬ど真ん中でいいやつ…。あ、いけるかもな」
と下着のパンツ一丁でソファーで寝転がりながらスマホをいじりながら呟く幸。
そう。司には「冷凍食品」と言っているが、司のお弁当の中身はすべて幸の手作りの手料理。
なるべく冷凍食品ぽく見せるために、実際に冷凍食品に使われている容器などを使用している。
「うん。冷凍食品も美味しいよね」
まんまと騙されている司。そんなお昼ご飯が終わり、午後の授業も終わりかけていた頃
執事の服を着て、バイクに跨り、学校へと向かう幸。
執事の服を着て、車に乗り、学校へ向かう帆歌。学校の敷地内で会う2人。
「お、おう」
「さっき振り」
「さっき振り」
どこか照れ臭さがある2人。チャイムが鳴る。
「チャイムなぁ〜」
「懐かしいよね」
「懐かしいんだけどさ。ここのチャイムは違うわ」
音階は他校と変わらない「キーンコーンカーンコーン。キーンコーンカーンコーン」だが
白樺ノ森学院のチャイムは音色に高級感と高貴さがある。
「そうだね。うちらの高校とは全然違うね」
さすがは金持ち高校だな
と思う2人。やはりどこか少し照れ臭さがある2人。
「あ、そうだ。今度ひさしぶりに笑真(エマ)ちゃんとご飯行くことになったんだけど、幸くんも来る?」
「オレが?帆歌と榊田の食事会に?いや、いいわ。2人で楽しんでこいよ」
「そお?幸くんの話になったら会いたがるよぉー?あの子幸くんのファンだったんだから」
「ファンて。芸能人じゃないんだから…。…まあ、芸能人よりイケメンか」
と引くくらい自画自賛する幸をジト目で見る帆歌。そんな話をしていたら昇降口に司の姿が見えた。
「あ、つーくんだ」
「司って呼ぶときとお坊っちゃまって呼ぶときの線引きがいまだにわからん」
「わかるわかる。私も美音ちゃんって呼ぶときと、お嬢様って呼ぶときの線引きがわかんない。
ていうか最近、美音ちゃんって呼んでないわ」
なんて話していると司、遊、助が話しながら近づいてくる。
「お疲れ様です、お坊っちゃま。遊雉(ゆうち)様、法鹿(ほうじか)様もお疲れ様です」
「「ありがとうございます」」
声を揃える助と遊。
「帆歌ちゃんも。お疲れ様」
「司様、お疲れ様です」
「お。美人執事さんだ」
「お褒めに預かり光栄です」
「「執事だ」」
「じゃ、助、遊。また」
「うん。またねぇ〜」
「お疲れ」
司がヘルメットを被り、幸もヘルメットを被り
助と遊に一礼してからエンジンをかけて家へと帰っていった。
「オレバイクの免許取ろ」
「わかる。取りたいけどオレは父さんも母さんも許してくれなそう」
と助と遊も帰っていった。しばらくすると昇降口に栗夢、光、美音が出てきた。
長い正門までの道を話しながら歩く3人。
「明日、お世話になります」
と帆歌に頭を下げる光。
「あ、私もお世話になります。よろしくお願いします」
と栗夢も頭を下げる。
「いえいえ。お2人とも頭をお上げください。
お2人が不便のないよう、快適に楽しんで過ごせるように尽くさせていただきます」
これが執事か
と思う栗夢と光。
「んじゃ、また明日」
「また明日ー」
「また明日です」
美音が車に乗り込み、ドアを閉めて、栗夢と光に頭を下げてから車乗り込む帆歌。
車を出して家へと帰った。
「家(うち)もだいぶ金持ちだと思ってたけど、上には上がいるもんだ」
「ほんとですよねぇ〜」
そんなこんなで栗夢と光も家へと帰っていった。
家について、手を洗いうがいを済ませた司と幸。部屋着に着替えた司は
「ねえねえ幸くん」
とスマホで調べ物をする幸に話しかける。
「はい。なんでしょう」
「幸くんとっていつからの付き合いなの?」
「いつから…そうですね」
スマホの手を止める幸。
「…まあ、ここは司でいいか」
と呟き、スマホをテーブルの上に置く。
「司とは生まれたときからの付き合いだよ。オレの実家の隣が鴨条院家でしょ?」
「そうだね」
「で、まあ、うちの両親と司のご両親が仲良くて。
んで、オレが赤ちゃんのときに司のお爺さまとお婆さまが
オレを自分の孫のように可愛がってくれて、で、オレが5歳?のときか?に司が生まれて
ほんとの兄弟みたいに、育ててもらった…まあ、育ててもらったようなもんか。
まあ、正直、司が生まれたばっかの頃はオレも覚えてないけどな。
オレも小学校上がる前だったし。オレが小学ー…5、6年くらいかな。記憶があるの。
マジで弟だったね。可愛かったー」
と思い出しながら話す幸の話を笑顔で頷きながら聞く司。
しかしその司の笑顔を見たら途端に恥ずかしくなって
「というのは嘘で」
「え?」
「実はお坊っちゃまが生まれたときにお爺さまに要請されて
海外からうちの家族ごと引っ越してきたんですよ。実はうちの父親が海外エージェントで
私も子どものころから訓練されていたので、ボディーガード兼執事ということで」
と劇的な嘘をついた。
「そ、そうだったんだね」
鵜呑みにする司。
「でもなんで急に?」
「いや、助とその話になって
小さい頃からずっと一緒だったのは覚えてるけど、そういえばいつからなんだろうなぁ〜って」
と言われて少し焦る幸。
「あ、でも人に言うなら私が前半に言った嘘のほうを言ってくださいね?
海外エージェントでお坊っちゃまを護衛してるっていうのが知られるとマズいので」
「あ、そっか。なるほど。わかった」
すべてを鵜呑みにする司。引き続き夜ご飯を考える幸。
「あ、そうだ。お坊っちゃま。パンケーキとホットケーキの違いって知ってますか?」
「え。知らない」
「パンケーキはパンツ一丁で作らないといけなくて
ホットケーキはホットパンツを履いたギャルが生み出したらしいんです」
「へぇ〜。そうなんだ?全然知らなかった。今もパンケーキはパンツ一丁で作るの?」
「いえ。発祥がそうなだけで、今は違いはないらしいです」
「そうなんだ。知らなかった」
とめちゃくちゃな嘘をついた。