・学パロ
・gtus(メイン)kyrt
前回のgtus sideです。
私はいつも、gt(三年)us(二年)kyrt(一年)で妄想してます。
もしくは、gtが大学生か、kyが中学生でもやります。
今回は多分全員同学年か、kyrt・gtusで分かれてます。まぁそこら辺は自由に想像して下さい。
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us side
放課後、静かな図書室。図書委員と俺達以外に、人の気配はしなかった。
「はぁ…テストやだなぁ…」
「もうそれ何回目よ」
ペンを動かす手を止めて、ガッチさんが呆れたように笑う。
「ガッチさんは今回も余裕なんだろうなぁ…」
「もう…」
俺達は、後1.2週間と迫ってきている期末テストに向けて図書室に勉強しに来た。
───けれどもやはり、黙ってテス勉なんて出来るはずもなく、気が付けば手は止まってるどころか、筆記用具すら持っていなかった。
しかし、それも俺だけ。ガッチさんはしっかり予習復習している。流石優等生。
「でも!俺だって今回は自信あるよ!?」
「前もそんな事言って赤点取ってたじゃん」
「そ、それはそれ!」
こうして呆れながらも、ガッチさんはいつも勉強に付き合ってくれる。
分からない所は教えてくれるし、話もよく聞いてくれるし。人として優等生って感じ。
俺はガッチさんのそういう所が好き。
───誰にも言ってないけど。
「ガッチさんって優しいよね〜」
「え、何急に」
「いや、こうやって勉強付き合ってくれるし、分からない所あったら教えてくれるし」
「媚び売っても答え教えないよ」
そう言って俺を見据えてくるガッチさんに慌てて「媚びじゃない!」と否定する。
確かに急に褒め出しはしたけど、そんな信用ないかな俺。
「え〜…優しい、かなぁ…」
ガッチさんがしっくりこないような顔をしながら、顎に手を当てる。
「この前も遅くまで付き合ってくれたじゃん」
「あぁ、確かに」
「みんなにもそんな事してんの?いつか利用されそ〜」
「いや?うっしーだけだよ」
「…え?」
ちょっとしたおちょくりみたいに言ったつもりだったが、想定外の事を言われ、一瞬手が止まる。
───うっしー”だけ”?───
俺だけ?俺だけって何だ??
気になるけど、なんか恥ずかしくて聞けない。気になるけど…!
「…なんかやる気出てきた」
「おー偉い」
勝手に気まずくなって、誤魔化そうとペンに手を伸ばす。
「あれ、君たちまだいたの」
「うわっ!…びっくりした…」
突然、本棚の陰から先生が現れる。
余計ビックリして、心臓が激しく波打つ。
「どうかしました?」
「あぁ、もう図書室閉めるから、帰りなさい」
「え、早くね?」
チラッと時計を見る。まだ施錠するには早い気がする。
「今日は色々と点検があるからね」
「えー、マジかぁ…」
ガッチさんと揃って図書室を追い出される。
点検ならしょうがない…けど、続きはどこでしよう。
「折角やる気出てきたのになぁ」
「残念だったね」
「どうしよっかなぁ…」
図書室は勉強しやすいからな。ガッチさんと廊下を歩きながら、悶々とする。
家じゃ集中出来なさそうだし…。
「あ、そうだ」
「ん?」
「家で勉強しない?」
「え、ガッチさんの家で!?」
「うん、良かったら」とガッチさんが微笑む。
───ガッチさんの家…言ったことはあるけど、さっきのこともあるから集中できるかな…。
「い、いいんなら…」
「よし、決まりね」
そう決まった後は、何故かご機嫌そうなガッチさんと、他愛もない話をしながら昇降口に向かった。
そこで、キヨとレトルトに会った。
「あれ、キヨ達まだ残ってたの」
「おぉ、うっしー!ちょうどいいや、一緒に帰ろうぜ!」
「いいの?」と聞くと「逆になんでダメなの?」と当たり前の質問を返される。
チラッとレトルトを見ると、少し顔が赤くなってる気がする。
───二人が両想いなのは知ってる。バレバレすぎる。
だから、水を差していいのかなと思い、聞いたのだ。
「はよ付き合えばいいのに」
「ね〜」
ボソッと小声で言ったが、ガッチさんには聞こえたみたい。まぁガッチさんも気付いてるし、問題無い。
「あ、聞かれてた」
「流石に聞こえるよ」
「てかなんかガッチさんご機嫌じゃない?」
「そお?」
ガッチさん、ずっとニコニコしてるし、見るからにご機嫌って感じ。
ニコニコしてるのはいつもの事だけど…。
ご機嫌っていうか浮かれてるっていうか、さっきまであんなんだったか?
「なんかいい事あった?」
「いやぁ?うっしーと一緒に居れるの嬉しいなーって」
「───え?」
「待っ…!そ、それどういう意味!!??」
「んー?さぁ、秘密」
靴を持ったまま、人差し指を立てて口に当てる。
その姿に、不覚にもドキッとする。
「ずるい…教えてくれなきゃ勉強しない」
「家来てくれるなら別にいいもん」
「うわ、卑怯だ」
───本当、卑怯だ。
そんな事言われたら、勘違いしちゃう。
…やっぱり、勉強できるかな…。
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ほんとにちょっとにやけながら書きました。