ジュン茨
茨side
何故か最近ジュンに避けられている気がする。心当たりは一切なくて突然避けられたという感じだ。ジュンに話しかける時も目は絶対合わせてくれない。前は「茨ー!」って向こうから話しかけてくれることが多かった。一緒に残ってレッスンして相手のダメなところを言い合って、その後一緒に夕飯を食べてということも少なくなかった。その癖返事は生半可な言葉しかかえって来ない。っすね、、とかオレもそれでいいと思いますよとか。いや小学生じゃないのだから意見が欲しいのに。手が触れた時も直ぐに手を引っ込めてすみませんとすぐ謝ってくる。しかも恥ずかしそうにして目を逸らす。何だか今までの対応と違って違和感しかない。そんなことが1週間続いていた。ジュンとも少しずつ仲が深まって来たと思い込んでいた矢先これだ。これじゃあ自分の納得がいかないし、これからのEdenの活動に支障が出てきてしまうと考えジュンと直接的に話してみることにした。
レッスン室に呼び出し、気になったところを一緒に合わせて休憩をとる時にこの話を持ち掛けてみた。
「実は先日からジュンに言いたいことがありまして」
「うっす、、」
そう軽い返事をしてずっと視線を逸らしている。自分には心当たりが一切ないからジュンだけが気まずそうにしているのを不思議に感じる。
「何か隠し事がありますね?自分に」
「い、いや、特に、、」
「はぁ、さっさと吐けって言ってるだろ」
「茨〜素が出てますよぉ」
そう苦笑して1歩後ろにさがる。1歩さがられたため1歩前に詰めるとまた1歩後ろにさがられたら。その行動が謎でまた1歩、1歩とやっている内に壁までたどり着いた。ジュンは血相を変えて俺を見つめていた。逃げ場がないか探している様子だけどこれだけ迫っているんだからあるはずがないだろう。
「何かあったんですか?自分がなにかしてしまったのですか?」
「まぁ、そうでもあるっていうか。違うっていうか、、」
またあやふやな返事をしてくる。彼らしいけど、今はズバッと言って欲しいところだった。そうでもあるってことは俺にも要因があるのか?そう思った。
「なんなんです?俺のこと避けてましたよね?目は合わせてくれないし」
「いや、あの、、」
彼は決心をしたのか大きな深呼吸をして俺の目を真っ直ぐ見つめた。
「オレ、茨のことが好きです。もうどうしようもないんです。」
「は、はぁ?」
言っている意味が分からない。俺のことが好き?なんでだ?好かれる理由なんてなかったはずだ。でも彼は本気で俺のことが好きみたいな顔をしてて信じざるを得なかった。
「ど、どこが好きなんです?こんな最低野郎のことなんか」
「全部ですよ。しかも、最低野郎じぇねぇし。Edenのことを大事に思ってくれていて、メンバーのことちゃんと一人一人見てくれてるし、まぁそれじゃないとオレのこの心の変化にも気づかないはずですし、ナギ先輩とおひいさんにからかわれてるのもかわいいし、オレには見せてくれる素も特権って感じで嬉しかった。もっとたくさんあるんですけど聞きます?」
「い、いや大丈夫です。」
思ったより俺のこと見てくれてたし、すごい好きなのは伝わった。俺こんなにいい人に好かれてていいのか。勿体ないなという感情に陥る。
「俺には勿体ないですよ。こんなに大きな感情は。」
「そんな事ないです。茨だからこんなに大きな感情になるんですよ。分かってくださいよ、、」
ジュンからの気持ちは嬉しいけどやっぱり今は答えられない。自分にはまだ早い気がする。そう思った。一歩下がって彼の目をちゃんと見ながら思いを伝えた。
「俺、嬉しいです。そうやってジュンに思ってもらえて。でも、ジュンのこと恋愛的な感情で好きとか、今までそういう目では見たことがなくてなんて言えばいいか分かりません。」
これが今の自分の中での最大の答え。これ以上にないと思う。ジュンも自分もお互い傷つけず、上手くやっていくにはこの文章しか思いつかない。
「そう、ですか。そうですよね。」
彼は少し儚げな笑みを浮かべていた。触れたら今にも壊れそうで脆い。まるでシャボン玉の様なそんな気がする。
「オレは茨のことめちゃくちゃ大好き、だけど、茨は別にオレのこと好きじゃないの分かってたはずなのに」
気づいたら彼を抱きしめていた。彼はとても驚いたような顔をしていて腕の行き場に困っていた。
「い、今は好きとか、そういうの分からないです。けど、ジュンとならそういうのが何か見つけられる気がしました。」
そう言うとジュンの目からさっきから溜め込んでいた涙がこぼれた。
「ジュ、ジュン泣かないでください」
「お、オレっ、てっきり茨に軽蔑されると思ってましたっ、」
溢れた涙は止まることを知らずにこぼれていく。
「こんなに優しくされたらっ、どうすればいいか分かりませんよ」
「毎日少しずつ教えてくださいよ。ジュンがその感情を。知りたいです。」
ジュンは驚いた顔をして俺を見つめた後にはにかむようにして笑った。
「オレで良ければ、毎日伝えますよ。茨のことが大好きだって。振り向かせますよ。絶対に時間がかかったとしても」
「期待してますからね。」
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まじで下手くそすぎる。文章書くの上手くなりたい、、
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