「その…魔族を人間に戻す薬について教えてくれませんか…?」
「んー、いいよ、話すだけなら」
「ありがとうございます!」
「あ、あとタメでいいよ。敬語はなれない」
「あ、はい」
「敬語まだあるよ。」
「あ、」
「で、魔族を人間に戻す薬なんだけど、厳密には使用者の魔力をマイナスまで下げる事ができる道具」
「マイナスまで下げる…、?」
「それって死んじゃうんじゃ…、」
「その点に関しては大丈夫だよ。元人間の魔族の場合、魔族になること自体に素質が求められる。」
そう言って微笑みながら
「この薬を飲ませたら、魔族特有の…成分がせめて0にまで戻そうと足掻き出すんだ。元人間からするととっても皮肉な話なのかな。素質のせいで魔族になるが素質のおかげで人間になるから」
「それ、ほんとに戻るの、?」
「そこは大丈夫!元人間の魔族十数名で試したけど無事人間に戻ったからね。まあこれで魔族を人間に戻す薬の説明は終わりかな」
そう言われた途端、少し息を飲む。
「あの…」
「ん?」
「その薬、譲って貰えませんか?」
「…メリットってあるの?」
「…え、?」
「魔王を、討伐でき…ます、」
「…私ね魔族って言う実験材料を減らす行為なんてしたくないんだよね。」
「それじゃあ…、」
「渡すことは無理かな、デメリットしかない。」
「昔みたいに魔族以外にも小動物とかを実験材料にすれば…ッ」
そうモクが口を開く。
「モクさん。知ってる?この街、インスティチュートは魔王を討伐する事には反対してるんだよ」
「えッ…」
「研究に必要な被検体になる魔族が滅んでしまうからね。」
「1人分だけでもッ…」
「ならお金を払って買う?」
「ッ…、買い、ます…」
それもこれもフミトを戻すため、そう思い金貨を支払った。
その後も狐さんと話していると、聞き覚えのある声。
「ラメルさんモクさん〜!」
振り向くとやはりいた、アオイさんだ。
アオイさんは1人の男性を連れている。
すると狐さんが顔を輝かせた。
「不死くん!!」
「あ、狐。ここにいたんだな」
どうやら男性と知り合いらしい。
「アオイさんこの方が宛?」
「一応そうだよ。」
「で…その話をするか。その件についてなんだがお断りします」
「え…あ…そっかぁ…」
「魔族を居なくならせたくないからごめんな、」
「いえ!大丈夫です、!」
その後、少し雑談をすると、狐さん達は研究所へ戻っていった。
「あ、そうえばラメル、薬をアイテムボックスに入れようよ。」
「あ、そうだね、はい」
そう言ってモクに薬を手渡そうとした瞬間。
バン、と音がなり、バリン、と薬の入ったビンが割れた。
「…ッえ、?」
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《選択しましょう》
・薬を買いに行く
・音のなった方を追いかける
コメント
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え〜…もっかい買いに行くか… 割るなよ(´;ω;`)