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稲荷崎高校。
家が近かったから受けたら受かった高校。
バレーが強いとかなんとか。
毎日のようにバレー部が練習する体育館には
女子達が集まってキャーキャー言ってる。
楽しそうやなぁ。
いいよね、そうやって一生懸命になれる事あったら。
陽菜「美紀〜!」
親友の陽菜が私の名前を呼ぶ。
『どした〜?』
陽菜「今日、美紀も一緒にバレー部の練習見に行かへん?」
『え、まじで無理』
そう、陽菜もあのキャーキャー言ってる中の1人なのである。
陽菜「え〜、美紀の分の団扇も作ってきたのに!」
私の机に陽菜が置いたのは
この学校の有名人、宮兄弟の治の方の団扇。
『陽菜は、侑の方推してるんやんね』
陽菜「うん、だから美紀は治くん推してほしい。」
『なんやその軽率な推し方』
陽菜「まじでお願い!
1人じゃ先輩たちが怖くて心細くて…」
『うわぁ巻き込まれたくないなぁ』
昔からややこしい事に関わるのは苦手なんよなあ
特に学校の有名人の宮兄弟に関する噂は耐えない
あの先輩が告白して振られてだの
侑くん推しだった後輩の子が先輩たちとなんやかんやあっただの…
陽菜「美紀が言ってた、美味しそうなケーキがあるお店今度一緒に行こ!奢るから!!」
『…しゃあなしやで!』
陽菜「美紀さすがぁ〜!!」
練習を見に行く事になったが
これで
私の高校生活がガラッと変わる展開が
待ってるなんて思ってもみなかった