「あー、つっかれたー」
その日、木下翼は、朝から出かけていた。小学校のサッカークラブの練習に出ていたのだ。
彼の通う上弦坂小学校には、サッカーが得意な教員が何人かおり、その分、練習は気合いの入った本格的なものが行われていた。
夏休みも、八月の第一週が集中練習期間として設定されており、徹底した指導が行われていた。
「朝から、だもんなぁ。さっすがにきっついよ」
同じクラスの稲生倫太郎が話しかけてきた。丸刈りの彼は、翼とともにフォワードを務める少年だった。
足の速さもほとんど同じため、二人のコンビネーションには定評があった。
「にしても、うちの先生も頭固いよな。未だにスリーフォワードとかさ、この前、三小の友だちにきいたら、あいつら、フォーメーション、ツートップにして……」
さらに、キーパーの根田勝也が話に加わり、帰り道は賑やかなものになった。
幼い頃から、同じ幼稚********************
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