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今回の設定
元貴×おじさん
元恋人 暗い部屋のシチュ
暗い部屋の中、元貴は壁にもたれ、力なく座り込んでいた。目の前には、おじさんが立っている 。空気が重く、張り詰めていた。
「おい、元貴。聞こえてんだろ?何黙ってんだよ。」
「何か言うこと、あるかな。」
「お前決まってんだろ!あの時のライブ、わざとだろ?ギターソロ、めちゃくちゃにしやがって!」
「ミスは、誰にでもあるよ。」
「ミスじゃねえだろ!お前、最近おかしいんだよ!やる気あんのか!?」
元貴は顔を上げず、膝を抱えたまま小さく震えている。
「もう、疲れたんだ。」
「はぁ?何言ってんだ、コイツ?ふざけんなよ!せっかくここまで来たのに、お前一人のせいで全部パーになるんだぞ!」
おじさんが元貴に近づき、その肩を掴みあげようとする。
「痛い…やめて…」
「いいから立て!逃げんじゃねえぞ!ちゃんと謝れ!俺とファンに土下座しろ!」
「無理だよ…。もう、できない。」
「使えねえやつだな、お前は!」
おじさんの怒号が響き渡る。元貴は俯いたまま、抵抗する力も残っていない。
「俺はお前を信じていたんだ!それなのに、お前はいつも俺を裏切る!」
「ごめん…。本当に、ごめん。」
「その言葉に意味なんてねえんだよ!口だけじゃ何も変わらねえ!行動で示せよ!」
おじさんは、元貴の頬を強く叩いた。
「どうした、もっと泣けよ!いつもみたいにヘラヘラ笑って誤魔化して見ろよ!」
「もう、笑えないよ。」
元貴の目から涙が溢れ出す。
「情けねえな…。そんなんだから、いつもダメなんだよ!」
「わかってる…。僕が悪いんだ。」
元貴は震える声で呟く。諦めが、彼の心を支配していた。
「だったら、今すぐ死ね!迷惑かけずに消えろ!」
「死ねば、許してくれるの?」
「当たり前だ!生きてる価値もないゴミなんだから!」
「わかった。」
元貴はゆっくりと立ち上がった。その目は、光を失っていた。
「どうした?さっさと死ねよ!」
「最後に…抱きしめて。」
「は?気持ち悪いこと言ってんじゃねえよ!」
元貴は、力なく微笑んだ。
「やっぱり、無理だよね。」
「当たり前だろ!お前みたいなクズ、二度と見たくねえ!」
元貴は、ゆっくりと部屋を出て行った。おじさんは、それを黙って見送った。部屋には、元貴の絶望だけが残された。
コメント
2件
おじさん怖いっす