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死人友人

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死人友人

1 - 短編

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2024年01月21日

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私は今、死のうとしている

「ほんとに死んじゃうの?!」

死神の前で

「いいの?!本当に死んじゃうの?!死んじゃったらめんどくさい事ばっかだよ?!」

それを死神が言うのか、とツッコミを入れる

「君は知らないかもだけど、死んだらすごくめんどくさい事が何個も待ち構えてるんだよ?」

「めんどくさい事?」

「そう!例えば…」

そういうと死神は、どこからか六法全書2冊分程の紙を生み出した

「なんですか、この紙は」

「ぜーんぶ!死んだ後に書く誓約書だよ?」

信じられない、こんなに誓う事があるのだろうか

「凄いでしょ!私ペンの持ち方悪いから中指ぷっくりになっちゃったよ!」

「こんなに書くことあるんですか?」

「ほんとそれ!例えば…」

慣れた手つきで紙をめくる

「あった!この『ペットボトル本体とキャップは分別して処理すること』このレベルの誓約書がほぼ毎ページ書いてあるんだよ?!」

私は絶句した

「あとこれも!『財布から小銭を落としてしまった際、拾ってくださった方に感謝をする』分かってるっつーの!!」

「大変なんですね…」

「そうだよ!いいの?!こんな事に毎回サインしなきゃならないんだよ?!印鑑レスには賛成だけどこういう時は印鑑使わせて欲しい〜」

「…もう少し、生きてみようと思います。死んだ方が辛そうだし…」

と微笑を浮かべる

「それは良かった!」

私の決意も固まったことで、ひとつの質問を投げかけてみる

「ところで、死神って人を殺す?のを生業としてる訳ですよね?それなのに私を生かすような発言しちゃってもいいんですか?」

「皆、なりたくて死神になった訳じゃないんだよ」

死後業界の闇を感じた

「もしあれなら、時々来てまた誓約書見せてあげようか?あなたの笑顔、もう一度見たいんだ!」

予想外の事を言われ、少し驚いてしまう

「では、また今度見せてください!」

友達、と呼べるかは謎だったが、これが私に出来た初めての友達だった。

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