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めっちゃ続き気になります!
涼太Side
阿部が来てくれたおかげで悪魔や妖精たちを倒せた俺たちは、階段を上って無事最上階に辿り着いた。
するとそこには、
❤️「照!!」
💙「康二!!」
💚「佐久間!!」
倒れている佐久間と照、涙でべしょべしょになった顔で苦しそうに座り込む康二がいた。
🧡「4人とも……!」
🤍「ちょっと、どうしたの?!何があったの……!」
と言いながらラウールが素早く回復術を使い、3人をまとめて回復する。
回復している間、康二は二手に分かれてからのことを俺たちに話してくれた。
康二Side
しょっぴーたちと分かれた後のこと。 どれだけ倒しても敵は来るし、俺らにかけられた呪いを解く方法も分からんしで……俺らは苦戦を強いられていた。
🧡「はあ、はあ、はあ……どないしよ、さっくん!」
🩷「俺に聞かれても……おっと!」
獣人たちの動きが早く、話せたと思ってもすぐに妨害されてしまう。苦戦を強いられとる原因の一つはこれなんよ。
さっくんは流石の身のこなしで攻撃を避け続けているけど、そろそろ体力もヤバそうや。
🩷「とりま、康二はそっちの方をお願い!」
🧡「おう!任せとき!さっくんも無理はしたあかんで!」
🩷「にゃす!」
照兄の方も助けに行きたいけど、かなり激しい戦いをしてるから近づくことすら出来へん。
🧡「もみしゅりサンダー!!」
俺のこの技も、何回も出しているせいで奴らが少しずつ慣れてきてしまっている。それに、俺も体力の限界が近い。
🧡「どないすればええねん……」
……あかん、マイナスな感情が出てきてる。こういう感情も呪いを進行させてしまうのに。
でも、もうええんかもしれへん。どうすることも出来ひんのなら、無理して戦う必要もないやん?いっそこのまま、闇に堕ちて……
💛「康二!」
照兄の声でハッと顔を上げると、頭上に黒く巨大な塊が浮かんでいて、俺に向かって落ちてこようとしていた。
ああ、これで戦いも終わる。あとはもう、全てフリーズ様に任せてしまえばいいんや……
……え?待って、なんや今の!
い、今、俺は一体、何を考えて……!?
💛「おい康二!早く避けろ!」
まずい、塊が落ちてくるのに!避けなきゃ、と思っても体がうまく動かない。
まるで、足や体が何かにおさえつけられているみたいで……
🧡「怖い……助けて……」
💛「康二!康二……!くそっ、邪魔すんなよ!」
照兄に助けを求めようにも、獣人たちが邪魔をして俺を助けに来れないようにしているみたいや。
こうしている間にも、塊が落ちてきている。このままやと、俺……!!
怖くて目を閉じた次の瞬間、俺の体がふわりと宙に浮くような感覚がした。それと同時に、人の温もりも……?
💜「……翔太といい、康二といい。うちにはなんでボーッとしちゃうヤツが多いんだろーね」
💛「ふっか……!!」
目を開けると、俺はふっかさんにお姫様抱っこされている状態だった。さっきの塊は跡形もなく消え去っているから、多分ふっかさんが片付けてくれたのだろう。
🧡「ふ、ふっかさん!」
💜「康二、大丈夫?」
ふわりと微笑みながら、ふっかさんは俺を優しく降ろす。
🧡「おう、大丈夫……ありがとう、ふっかさん」
💜「ん。それにしてもさ、三人とも何?その姿。めっちゃ可愛いんだけど」
ふっかさんは、動物の耳としっぽが生えた俺たちの姿をマジマジと見てニヤける。
🩷「可愛いとか言うな。これ呪いなんだぞ!」
🧡「この呪いに、さっき意識奪われかけたんよ!」
💜「あー、だから動けなかったのね。それにしても、呪い系には敏感な岩本さんもいるのに……珍しいねえ」
💛「悪いかよ」
💜「いーや?それくらい相手が強いってことでしょ?こりゃ戦い甲斐がありそうだわ」
💛「呑気なこと言ってんなよ……」
俺を助けてくれた時から、いつも以上にふわりとした雰囲気を纏っているふっかさん。なんか裏がありそうやけど……
俺らが話している間にも、獣人たちは少しずつ間合いを詰めてくる。
🦁「お、お前……フリーズ様と戦っていたはずじゃ!」
💜「あはっ、もしかしてあのコピー体で俺とあべちゃんを足止めできると思ってたの?」
手袋を付け直しながら獣人たちに近づいていくふっかさん。その目は笑っているようで笑っておらず、狂気に満ちていた。
💜「……俺らのこと、あんま舐めない方がいいよ?」
その言葉と共に、ふっかさんはそばにいた獣人のお腹に波動弾を素早く打ち込む。声もなく倒れた獣人とふっかさんのスピードを見て後退りする他の奴ら。
💜「三人とも、まだ動ける?」
💛「おう」
🩷「いつでも行けるよー!」
🧡「まだまだ動けるで!」
💜「なら……ちゃちゃっと片付けちゃおっか」
ふっかさんの声に合わせて、俺たちは同時に戦いを再開した。
(続く)