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#ガチャクラブ
死神・ファントム
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ゆき❄🩷(????)
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朝。
空が逆さまだった。
だが誰も気にしない。
ニュースキャスターは笑顔で言う。
「本日は地面が休暇のため、落下事故にご注意ください。」
全国民が拍手した。
犬が国会議員になり、国会議員が犬になったが、支持率は変わらなかった。
そんな平和な世界で。
ヒーロー・ライトは銀行を爆破していた。
「よし! 世界を守った!」
銀行員は涙を流す。
「ありがとうございます! これで預金が消えました!」
「困ってたんです!」
「ヒーロー最高!」
ライトは満足そうに笑う。
「当然だ。俺は正義だからな。」
人格?
そんなものは三年前にゴミの日へ出した。
困っている人を見ると、さらに困らせたくなる。
道に迷った老人を見れば砂漠へ送る。
子どもが泣いていたら泣き声を録音して着信音にする。
信号が赤なら渡る。
青ならもっと渡る。
赤信号は危険?
知らん。
危険だから面白い。
これがヒーロー・ライトである。
世界中が拍手した。
「さすが正義!」
「泣いてる人が増えた!」
「世界が明るくなった!」
意味は誰にも分からない。
その頃。
悪の秘密基地。
黒いマントを羽織った男がため息をついていた。
名前はシャドウ・ヴァイナル。
ライトの兄である。
悪役。
だが人格はまとも。
朝は歯を磨く。
野菜も食べる。
ゴミは分別する。
横断歩道ではちゃんと止まる。
悪役なのに。
「……あいつ、本当にクソだな。」
部下が聞く。
「ライトを倒すんですか?」
「いや。」
「殺す?」
「いや。」
「世界征服?」
「興味ない。」
「じゃあ何を?」
シャドウは静かに答えた。
「まず義務教育を受けさせたい。」
部下全員が拍手した。
「それは無理ですね。」
「分かってる。」
そこへ警報。
『ヒーロー・ライト接近中』
部下たちは震える。
「終わった!」
「基地が燃える!」
「いや燃えるだけならいい!」
「冷蔵庫を逆再生される!」
「また常識を破壊される!」
ドアが爆発した。
ライト登場。
「悪役! 覚悟しろ!」
シャドウはコーヒーを飲みながら言う。
「ノックぐらいしろ。」
「悪役に礼儀なんて必要ない!」
「お前ヒーローだろ。」
「細かいことを言うな!」
ライトは剣を抜いた。
そして自分を刺した。
「ぐわあああ!」
「やった! 悪役を倒した!」
シャドウは額を押さえた。
「誰も倒れてない。」
ライトは満面の笑み。
「勝利!」
部下たちも拍手。
「さすがヒーロー!」
「自滅して世界を守った!」
「意味が分からない!」
「この世界では意味なんて飾りです!」
シャドウは天井を見上げた。
「神様。」
「聞こえてるなら頼む。」
「世界の設定担当をクビにしてくれ。」
その瞬間。
空から巨大な文字が降ってきた。
『却下』
世界中が歓声を上げた。
「さすが神!」
「理由はないけど感動した!」
シャドウは静かにつぶやく。
「……やっぱり、この世界がおかしい。」