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今日また転校生が来るらしい。

もちろんクラスは色めきだっている。もちろん僕もウキウキしている。

にしてもこの間、琴巴が転校してきたばかりなのにスパンが早くないか?

男子は新たな美少女の登場を期待し、女子はイケメン転校を期待している。

僕も、もちろん美少女を期待している。

「はーい、席についてー。また転校生がきたぞー!」

みんなはやく転校生を見たいのか、すぐに席につく。

さて、転校はどんな人なのか!

「では、入ってきてくれ。東京から越してきた、伊東礼央くんだ。」

そう言って入ってきたのは…

ちょっと茶色がかった髪色で、顔が整っている。身長は175センチはあるだろうか。

高身長のイケメンだった。

女子の興奮は今最高潮に達してる。

キャーキャー騒ぎ立てている

しかし、一人だけ、琴巴だけはとても驚いた顔をしていた。小さく「嘘でしょ?」と言っているのを聞いてしまった。

「みんな今日からよろしく!東京から越してきました伊東礼央です!好きなスポーツはバスケで、好きな食べ物は…あ!立花さん!」

「よ、よろしくね?」

琴巴はすごく嫌な顔をしてそう言った。

「なんだ?知り合いか?」

「昨日たまたま会って話したんですよ〜。なんだー!同じクラスだったのか!嬉れしいなぁ〜!」

こうして、なんだがとてもコミ力の強そうな陽キャの転校生がうちのクラスに加わった。

見てる。見てる。見てる。

伊東君、たぶん金魚ちゃんたちのこと目で追ってる。

と言うか触ろうとしてくるのだが!?

なにこの子!?普通触ろうとする!?

「ねね!真広はなんか金魚とか飼ってたことあるの?」

見えてるじゃん…

「な、なんで?」

「いや、なんとなく気になって!」

「小さい頃にね。」

絶賛数百匹の金魚を飼っております。今は神域のかなり上空を泳ぐように指示していて見えませんが。

神域にも結構あやかしがくるようになったのでね。

「へー。」

「真広帰ろ!」

琴巴が帰る誘いをしてきてくれた。

「立花さん!俺も一緒に帰っていい?」

「ごめん、この後私たち山に行くの。」

「ん?」

山にいくなんて、聞いてない聞いてない。

「あっ!修行しに行くの!?じゃあ、真広も陰陽師なの!?」

なんで立花さんが陰陽師って知っているんだ?

「気になってたんだけど、琴巴は伊東君と友達なの?」

「山で修行している時に会ったの。」

「そうそう、俺たちそこで意気投合したんだ!」

「意気投合はしてないかな…」

「じゃあ、伊東君は陰陽師なの?」

「いや、違うよ!俺は少し強いだけ。」

なんじゃそりゃ。

「あなたより真広のほうが強いわ。」

なにを言い出すんだ!?

「ヘェ〜。おれより強いねぇ。じゃあ、この後あの山にいって対決しようか。」

「え?え?いや、やらないよ。」

「受けて立つわ!」

「やらないよ?」

「よほど自信があるんだな。俺も全力で戦ってやる。」

「いやいや、やらないってば。」

そんな僕を置いてけぼりにして、この後も二人でバチバチに話を進めた。気づいたら僕も山の山頂まで連れてこられて、もう伊東君と距離をとり向き合っていた。

「真広絶対勝ってね!」

「真広、思い知らせてやるよ、お前がどれだけ弱いかを。」

「え?ほんとにやるの?」

こうして天才vs天才の戦いが始まった。

いきなり土地神になっちゃった。あやかしには狙われるけど意外と楽しいです。

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