練習終わり。
もう外は暗い。
『お兄ちゃん〜!!一緒に帰ろ〜』
私が話しかけると
エイタ「わりぃ、自主練するんだ
悪いけど、、、」
と辺りを見渡して
「白布!送ってってくれねーか?」
と言われた。
いつもならここで、えっ!?白布くんが!?
ってなるところだけど今日の私は違った。
『お兄ちゃん、自主練いつもしてるの?』
エイタ「·····そうだよ」
『じゃあ最近、帰りが遅い理由って自主練·····?』
エイタ「·····そう、だよ」
『なーんだ!!よかったああ〜·····
心配した〜!!』
私は安心してその場にへたり込む。
エイタ「あれっ、どした美樹」
お兄ちゃんはあせあせ。
『お兄ちゃん、なんで私に言わなかったの?』
エイタ「あっ·····いやそれは·····」
『スタメン外れたからって、嫌いになんかならないよ!!』
エイタ「ッッ」
『だってお兄ちゃん、
こうやっていつも頑張ってるじゃん
スタメンどうこうで·····って関係ないよ!
努力してるの鍛治くんも知ってるから
心配する必要なんかないよ!!』
私は、笑顔で言った。
本当に心配したんだから。
毎日遅いから何かに巻き込まれてないかとか
色々考えてたんだ。
でも違った。
お兄ちゃんはスタメンから外れた事
私に言えなかったんだね?
それでずっと毎日遅くまで練習を、自主練を
してたんだ。
『すごいね、お兄ちゃんは!!』
エイタ「·····どこがだよ、スタメン外されて
天童や若利にもう·····」
『お兄ちゃんの努力、みんなちゃんと見てるから、応援してるよ』
私がそう言うとお兄ちゃんは、
顔を上げて私を見て、ニコッと笑った。
エイタ「ありがとな、美樹」
優しく優しく私を撫でてくれた。
ほら、お兄ちゃんはいつでもかっこいいし
優しくて、白鳥沢バレー部で、本当にすごいじゃん。
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